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昔話

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昔話
このテーマについて
 日本の昔話から外国の昔話まで。子どものころに、両親やおじいちゃん、おばあちゃんに話してもらった、懐かしいお話。
 「むかし、むかし、あるところに……」で始まり、「めでたし、めでたし」で終わる昔話は、時代を超えて語り継がれてきた奥の深いお話。
 お気に入りの本やお話しを教えて下さい。
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日本の昔話 1 より 『おどるがいこつ』 東洋的な笑いばなし

六兵衛と七兵衛という、仲のいい二人の男が、村にいても仕事がないので町にでかけます。 それから三年間が経ち、二人はいよいよ村に帰ることにしました。それにしても、六兵衛は真面目に働いて金をたっぷり蓄えましたが、七兵衛は怠けて遊んでばかりいたので土産も買えない有様です。 帰り道、深い谷にかかる一本橋に来ると、七兵衛は、六兵衛の金も荷物持ってやるから先に渡れといい、六兵衛を先に渡すふりをして、、橋から突き落としてしまいます。六兵衛は死にます。 それから一年、七兵衛は六兵衛の金で遊んで暮らし...

'ものがたり'散策 | 2017.06.15 Thu 18:29

日本の昔話 1 より 『あぶねえ、あぶねえ』 日本の昔話の根底にあるアニミズム

むかしある村に夜になると「あぶねえ、あぶねえ」と叫びながら暗闇の中を歩きまわる化けものが出ました。村の人は怖がって暗くなると誰も外へ行きたがらなくなりました。 ある晩村の人たちは集まって、よもやま話をしているうちに「あぶねえ」の化けものの話になりました。そして未だ誰もこの化けものを見届けたことがなかったので今夜はひとつ見届けようじゃないかということになりました。 早速、誰がその役をこなすかをくじで決めることになります。しかし、くじにあたったものは大変な怖がりで、化けものの声を聞いたと...

'ものがたり'散策 | 2017.06.15 Thu 18:26

日本の昔話 1 より 『山寺の化けもの』 日本の昔話に多い異類のものの話について

旅の和尚さんと、人食い蜘蛛のお話です。 旅の和尚さんが、ある村にやってきて、村人に宿を頼みますが、どこの家でも断られてしまいます。その代わりに、村はずれの壊れた古寺を紹介されました。 ところがこのお寺、泊まったものは皆、朝になると行方がわからなくなるという、いわくつきのお寺でした。和尚さんは、この何かがあるのであろう古寺での出来事を、自分の目で見届けてやろうと意気込みます。 和尚さんは、まだ日があるうちに酒や食べ物を買い込んで夜に備えます。寝ずに夜明かしするつもりです。 さて、真...

'ものがたり'散策 | 2017.06.12 Mon 19:15

日本の昔話 1 より 『夢の橋』 西洋のファンタジックな表現と日本の正夢

日本の昔話に多い正夢の物語です。 このところ、日本の昔話には、夢のお話が多いなと思い始めています。この物語もその多くの物語の中のひとつです。 そして、それら夢は、西洋の昔話で言うところのファンタジックな描写を行う際の、日本的な、いち表現手段として用いられているのではないかと感じています。 つまり、西洋の場合、ファンタジィックな描写は、主人公が成功に至る道に、欠かせない手段を提供していました。それを日本の昔話ではひとつのバリエーションとして夢の中で行ってしまおうというわけです。 さ...

'ものがたり'散策 | 2017.06.12 Mon 19:14

日本の昔話 1 より 『夢の蜂』 仲の良い友達同士に起きた幸福

仲の良い、ふたりの商人がいました。ふたりはいつも一緒に旅をして商いをしていました。ある時ふたりは、ひと仕事終え休んでいると、ひとりは眠りに落ちてしまいました。 ひとりの商人が、なんの気無しにそれを見ていると、眠っている男の鼻から、大きな蜂が出てきます。蜂は飛び立ち、近くの白い椿の木まで飛んでいくと、その根本の穴に入りました。そしてすぐに出てきたかと思うと、また眠っている男の鼻の穴の中に入ります。 やがて眠っていた男が起き上がると、いい夢を見たというのです。それは白い椿の木の根本に、小判の...

'ものがたり'散策 | 2017.06.11 Sun 18:34

日本の昔話 1 より 『浦島太郎』 妖精国には属さない竜宮城という場

お馴染みの物語です。日本人なら誰もが知っているお話なのではないでしょうか。お話の起源は古く日本書紀にも、すでにみられるようです。 物語を振り返っておきます。 浦島太郎という若者は、毎日魚をとって暮らしていました。ある日、浜で、子どもたちにいじめられている亀を助けました。 後日、そのお礼に乙姫が、その亀を使いに竜宮城に浦島太郎を招待して、見たこともないようなごちそうでもてなします。そして、三月ほどして、浦島太郎は、そろそろ家に帰ろうと思いました。 すると、乙姫は、あなたの万年の命が...

'ものがたり'散策 | 2017.06.11 Sun 18:31

日本の昔話 1 より 『たこ取り長者』 運をつかむ心がけ

たこをとって貧しい暮らしを立てている、たこ取り長兵衛が、成功をおさめてゆく物語です。 物語は、年頃の主人公長兵衛の母親の、この貧しさでは嫁の来手もないという心配事に端を発して動き始めます。長兵衛は母親の言うことなど気にせずに、嫁探しに大阪に出向きました。そこには、とある出会いが長兵衛を待ち受けていました。それは、大金持ちの鴻池の五人姉妹のひとりの娘との縁です。彼女は、金持ちの汚さを身にしみ知っており、彼らを厭っているようにさえ見えます。そして長兵衛の誠実さに心が動きました。 その鴻池...

'ものがたり'散策 | 2017.06.10 Sat 18:39

日本の昔話 1 より 『木霊の嫁入り』 子を思う母親の気持ち

題名通り木霊の嫁入りのお話です。 ある山で鷹狩をしていた殿様の鷹が、柳の木の高いところに隠れてしまったため、柳の木を切ろうとする殿様に対して、ひとりの若い侍が進みでて、するすると柳の木に登り、殿様の鷹を追い戻し、柳の木は来られずに済みました。その柳の木の木霊が恩返しに若侍に自分の正体を明かさず嫁にくるというものです。ふたりは子をもうけ幸せに暮らしました。 ところがある日、殿様は、柳の立っている土地にお宮を作ると言い出して、結局は柳の木は切られてしまう運命に。柳の木霊は自分の運命をとうとう...

'ものがたり'散策 | 2017.06.10 Sat 18:37

日本の昔話 1 より 『猿婿』 親孝行で勇敢な末子のお話の類型

『鬼の婿どの』の導入部を取り出して、それを独立させたような物語です。物語は、おじいさんが、ひょんなことから、三人の娘の内ひとりを、異類のものに嫁に出します。このお話では、異類のものが、鬼から猿に変わっています。 両物語のおじいさんが、異類のものと出会うのは、夏の炎天下の、田んぼか畑です。この場面が鬼門になっています。いずれのお話も、おじいさんはその場所で、仕事に難儀しています。ここに、おじいさんが、異類のものに付け入られるすきが生じます。難儀している問題の解決の代わりに、異類のものは、...

'ものがたり'散策 | 2017.06.07 Wed 18:32

日本の昔話 1 より 『源兵衛淵の大なまず』 人に寄り添う異類のもの、信仰心誘う話

短いお話です。 むかしあるところに大きな淵がありました。近くに、村の名主で、源兵衛という人が住んでいたので、その名をとって村の人たちは源兵衛淵とよんでいました。 ある晩のこと、現米が囲炉裏の火、にあたっていると戸をたたく音がしました。戸の外には女の人の声がします。そして、彼女は、源兵衛渕の主の大なまずだと言いました。 そして、今夜、よその淵から、悪知恵の働く大ぐもが戦いにやって来るので、加勢してくれと言います。丑三つ時に淵に来て、ただ一言「源兵衛ここにひかえたり」と叫ぶだけで、大なまず...

'ものがたり'散策 | 2017.06.07 Wed 18:27

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