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平栗瑞枝『句集 花蘇枋』(ウエップ)より

    2010年 「清の會」会員 第1句集 髪切つてきのふと少し違ふ春 聖五月少女のかひな象牙色 風の向きひとつにあらず夏の山 きつと来てくれる寒紅ひいてみる 大花野降車ボタンの指すべる 芹摘みを終へたる爪に血が戻る 雲の峰ぐらりとフェリー出航す 相続のひとつは蝮蛇多き森 滝凍るきのふの音を閉ぢ込めて 舞ひ終へてなほ神の所作里神楽 牛の尿ながなが三寒四温なる つちふるや机ひとつの相談所 囀りや船長自転車で帰る あぶなげに来てあざやかに水落す 囀りや...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.13 Mon 20:53

谷田明日香『句集 父の筆』(ふらんす堂)より

    2020年 「風土」同人 第1句集 蟻出づるをじつとしやがんで男の子 一蹴りで筍倒す男の子 ありなしのしづくに震ふ鴨足草 恋の鹿真夜の線路を突つ切つて 自転車を押して行かうか紅葉晴 天高し口引き結び馬上の子 靴に泥滲ませ梅に迫りけり 舟出さん若布刈竿にて引き寄せて 磯風に影定まらず干し若布 監察員水鳥ざつと二十種と 電車にて正座してゐる半ズボン 底冷えを蹄の音のひびき来る 花びらをあつめて吹いて童女よ 春昼の電車胎内とはかくや 青き目のZEN学び...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.07 Tue 22:13

加藤楸邨『句集 猫』(ふらんす堂)より

    1990年 「寒雷」主宰 猫の句をセレクトした句集 恋猫の皿舐めてすぐ鳴きにゆく 満月やたたかふ猫はのびあがり 蟷螂の斧向けられし猫の顔 子を奪られ鳴きながら猫肥りゆく 生れたる猫の子われの膝と逢ふ ペン擱けば猫の子の手が出てあそぶ   JUGEMテーマ:俳句

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.05 Sun 20:54

須藤昌義『句集 巴波川(うずまがわ)』(角川書店)より

    2016年 第1句集 「海原」編集長 「?」同人 「琉」会員 第1句集 薄氷に昨夜の風筋残りをり 白雲の端つかまんと蕨出づ 守衛所の仕事納の鍵の束 薄氷を踏めば彼方の水動く 星となる火の粉もあらむお水取 老優の科白のごとく返り花 池中の鴨を集めて麺麭の耳 巴里に買ひ羅馬に開く白日傘 透明になるまで瀧の前に立つ ふかし藷ほくりと割れば母います 寒垢離の始まるまでの水静か 日本丸待春の帆を張りにけり 明智風呂素性こまごま聞かれけり 注連貰幸来橋を渡...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.02 Thu 21:06

甘き香よ黒豆炊く祖母ふくふくし

JUGEMテーマ:俳句       年の瀬ですね。大掃除していたら懐かしい思い出がよみがえり。

安寧Lifeのーと | 2024.12.28 Sat 17:43

夏井いつき『句集 伊月集 梟』(朝日出版社)より

    2020年 第2句集 「いつき組」組長   冬帝やことに手強きジャムの蓋   荒星や老いたる象のような島   風花を待つべく青空のととのう   淡雪や離婚届のうすみどり   泪より少し冷たきヒヤシンス   咲きかねし梅にみくじのきゅっとかな   愛の日のばりばり潰すダンボール   風つかみそこねし蝶の吹っ飛びぬ   卒業の日のロッカーの凹みかな   なずななずななんにも聞こえないなずな &nb...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.26 Thu 19:24

中山純子『句集 華鬘』(本阿弥書店)より

    1996年 「風」同人 第4句集 七月や木登りの足現はるる 暑気中りきりきり臍のありどころ 立山に雲をとばして鯉のぼり そよりともせず餓鬼飯の饐ゆるかな みどりごをころがす畳星祭 大黄落大雁塔を讃へをれば 島の春パパイヤに手がとどきさう 養生やつめたき牡蛎がのど滑る 野水仙暮れどきつよき香を放つ 三月の日記びつしり生きること 針に糸一瞬通りつばくらめ 満開の桜白髪吹かれ立つ 朝星を見ていななけり祭馬 雪二日晴れ二日もう母居らず

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.25 Wed 21:16

第399回坐忘会 令和6年師走句会

JUGEMテーマ:俳句    開催日:令和6年12月8日(日)  場 所:本部道場 剣道場会議室  参加者:9名   投句者:5名    晴天が続き冬らしい気候となり、例年なく遅かった紅葉が今を盛りと境内に輝いています。  投句の数が少なく総数が98句で近年の最低でした。    最高得点者は、桃雲でした。  今回の兼題は「年忘れ」「沢庵」「忘れ花」   ------各自の高得点句を紹介します。--------  木偶(でく)の棒頭揃えて年忘れ  幽谷先生・  沢庵の漬...

座禅修行だより | 2024.12.23 Mon 08:35

宮平知三『句集 大和三山』(文學の森)より

    平成28 「風」会員 「山繭」同人 第1句集 手の出せぬ蜂の巣サッカーボール程 啓蟄の地を測量のメジャー這ふ これよりは柳生街道山眠る 飛鳥寺昼を灯して梅雨に入る 草いきれ石舞台への分かれ道 原爆忌仰臥して聴くボレロかな とんど灰浮けるふるまひ酒酌めり 九体の弥陀きき給ふ初音かな 丹波栗子等に剝く手の追ひつかず 花の雨阿騎の大野をけぶらせり 京言葉涼し貴船の里娘 傘の柄でたぐり寄せたる烏瓜 星すずし酌んで交はせる宇宙論 団栗の加速度...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.19 Thu 19:41

村越化石『自選句集 籠枕』(文學の森)より

    平成25 「濱」同人   除夜の湯に肌触れ合へり生くるべし   陽炎やふくらみもちて封書来る   葱抱へ土ともならで癩の身生く   鍋の耳しづかに山の夜長来る   望郷の柿食ふ口中まで入日   ホーと木菟雪国の土匂ひ出づ   母なき川曼珠沙華なと流れ来よ   山路来れば蜥蜴神代のさまに遊ぶ   信仰の燭を無月の燭となす   護符のごと目貼を冬の果つるまで   秋の暮何にふりむきし...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.18 Wed 19:11

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