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俳句

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俳句
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奥村鷹尾『句集 朱雀春秋』(文學の森)より

    平成20。 「京鹿子」同人。第1句集。 鞦韆や虹より高きとき得意 鹿走る朝霧の野の神代めく 四方の気を圧して泰山木ひらく 拾ひ進む木の実やなほも降る中に ずしり冷たき書をとき蔵書刻印す 枯苑となりたる日々の作務無沙汰 孫生るる天底抜けの冬日和 今浦島めきて知己無き秋の宴 炎天を来て立ち昏むゴッホの絵 モンゴルの星座地の果まで夜涼 坪庭の十歩の雪をいとほしむ みごもりて蟷螂斧を構へ得ず 梅一朶一朶万朶となり薫ず 藪からし枯れて枯れざる樹にま...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.11.06 Sat 21:08

辻桃子『句集 花』(牧羊社)より

    昭和62。 「花」主宰。第3句集。 〜「あとがき」より〜 私にとって「俳句をつくる」ということは、「世界を新しくする」ことなのだ。すでに出来ている俳句的既成概念を一歩踏み出して、「ああ、、まだこんなに新鮮な世界があるのだ!」って、子供のように驚いていたい。 残り柿べたべた潰れ芭蕉庵 顔と顔くつつけてゐる鯰かな 涅槃図を見にゆけばもう仕舞はれし 死ぬるほど日焼恐るる女かな 目高すくふ折々乳房のぞかせて 月白の小口にゐたり聖書売 半纏の厚き薄きと売られを...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.11.01 Mon 22:47

入選???

10月23日(土)の夜の新俳句大賞の結果発表ライブ・・・   穴のあくほど見つめ、 最後の最後まで どこかに自分の名前が無いかと探し・・・   無残にも(・・・当たり前だけど) どこにも見つけられず 6月から3ヶ月半、密かに心に秘めていた楽しみは  粉々に砕け散った・・・。   失意のうちに ↓一日を腑抜けになって過ごし http://americajijo.jugem.jp/?eid=1347   その夜のこと 奇跡が、・・・???   Eメールをチェックすると・・・ 新俳句...

アメリカから日本が見える?(アメリカ事情)from Mitsuko | 2021.10.28 Thu 13:41

第14回俳句部摂心会in栃木・宇都宮

JUGEMテーマ:俳句   第十四回 俳 句 部 摂 心 会   今回、初めて俳句に特化した摂心会が厳修されました。   日 時 九月三十日〜十月三日 場 所 栃木禅道場 師 家 千鈞庵総裁老師 参加者 二十二名 二日間で、午前の吟行、午後の句会が挙行されました。 一回、一人五句の投句、七句ずつの選句で句会が行われました。初心の方々も熱心に取り組まれ、すばらしい句が沢山詠まれました。 各自の最高得点を紹介します。   一日目 十月一日(台風接近による大雨...

座禅修行だより | 2021.10.25 Mon 16:13

今井和子『句集 象と出会って』(あざみエージェント)より

    2014年。 「びわこ番傘川柳」同人。第1句集。 俳句の句集と思って買ったら川柳でした。 本屋でも川柳の個人の句集はまず見かけないので。 それでも川柳好きですし、俳句としてもよいものもあり、おもしろかったです。 うれしさを隠しきれないチューリップ わっと叫んでひまわりに抱きついて 赤錆びた線路ごとんごとんと八月へ 掘り起こされたのは八月のわたし 見つめられふっと息する毒キノコ 鹿と話すと淋しさがうつる 想うこと重なる揺れている桜 父の描く赤い椿は母であ...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.10.15 Fri 23:04

刈米育子『句集 行方も花野』(文學の森)より

    平成16年。 「懸巣」同人。第1句集。 月涼し駅の広場のギター弾き 山焼の残せし一樹風集ふ 綿菓子を買ふメーデーの最後尾 不倫願望ドラマに託す夜長かな 人待ちて聖樹とともに点滅す ダイエット明日に誓ひて餅を焼く 伸べし手に螢指輪となりにけり 八ヶ岳(やつ)を背に騎馬のパレード天高し こすもすや体験乗馬の背を正し ボス猿の古都一望の日向ぼこ 寒の月照らす麻酔のデスマスク 行く春や母の遺せし靴の数 一瞬の医師の沈黙うそ寒し 床磨く冬の日差しを...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.10.13 Wed 23:57

橋添やよひ『句集 高瀬川』(ウエップ)より

    2005年。 「風土」同人。第1句集。 つくづくし素顔で過す日曜日 荒縄のばさりと届き鉾を組む 鉾を見る夫にゆだねし手に気付く 気に入らるまでの年月小豆粥 蜜豆やスカートの丈短かめに 紫陽花のいろ抜く雨の白さかも 夏空へジャングルジムの子が届く 大原や右も左も紫蘇畑 サングラスの中へ入り来るロシア船 夫見舞ふ雨傘に花貼りつけて 父へ貸す手の右左水温む 兄振りや弟振りや白絣 弥陀涼しきつね格子の明るさに ははの忌に次ぐちちの忌や蛍飛ぶ 送り火...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.10.05 Tue 22:19

森谷彰『句集 プーさんの瞳』(ふらんす堂)より

    2006年。 「銀化」同人。第1句集。 鞦韆の足蹴つとばす町ひとつ 小路路地京に涼風通ひかね さはあれどよきこともありわれもかう 用足すも用のひとつや網代守 プーさんの瞳は釦はるうれひ 亡きひとは即かず離れずあたたかし 孑孑の国の詩文を真似るべく 横顔は正面なりきヨットの帆 たこ焼きの蛸は采の目西鶴忌 セーターを出づれば見ゆる波頭 梯子から御慶の降つてきたりけり 馬穴の中覗きてのちの懐手 紙風船やさしき息をバリバリと 抒情とは引掻傷よ夏つばめ ...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.28 Tue 23:23

松山たかし『句集 新とどのまつり』(象の森書房)より

    2017年。 無所属。第3句集。 サクランボ民主主義の二者択一 曼殊沙華地獄極楽徒歩二分 炎天の清水焼は思うつぼ 牛蛙お詫び三回もう二回 虫の声フォークボールの落ちない日 繰り返しでんぐり返し栗ご飯 鳥帰るファミリーレスのレストラン 寒波来る法令線を越えて来る 寄り道の帰りの挙句返り花 初夢に堕落のボタン落ちている     JUGEMテーマ:俳句

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.23 Thu 22:11

古寺靖子『句集 桜貝』(玉梓発行所)より

    令和3。 「玉梓」同人。第1句集。 昭和の日新しき季語生まれけり 流氷を割つてひとすぢ日矢の帯 水落す一幕もあり夏芝居 散水車七色の水うねらせて 時の日の花も新たに花時計 蘭鋳の尾鰭ふはりと魔性めく ちぎれ雲呑み込みさうな鯉のぼり 向かう岸仲間はづれの曼殊沙華 衿立てて冬将軍を連れ歩く 聖堂の静か聖歌を歌ひ終へ 一羽飛び一群続く初雀 鰯雲風紋遥か彼方まで 村の灯の刈田道よりひろがりぬ 優勝に白き歯を見す炎天下 風の音変はりいよいよ冬来る ...

《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.03 Fri 22:42

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