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1991年。 「草苑」「航標」「海流」同人。第1句集。 生国や藁の匂ひのつるし柿 オペラグラスを夫と互に初芝居 鶏小屋の敷藁かわく涅槃変 昼寝覚夢は五尺の母のこと 婚の荷の遠ざかりゆく袋掛 永き日の四時で止まりし大時計 帯締むる間に満月のあがりけり きき酒は女ばかりや梅二月 太宰忌や白磁の皿に墨をとき 終戦日その朝のこと兄のこと 折箱につきし塩昆布夏芝居 倒木の蒼きを跨ぎ月夜茸 丹の橋を渡れば木の実しぐれかな 早春の船に持ち込むトルストイ ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2022.01.16 Sun 23:09
2020年。 「沖」同人。第1句集。 冬花火果て群衆に気づきたる 還暦の未だ夕焼ほど闘志あり 北風や仁王の眼こぼれさう 夏よもぎ門だけ残る校舎跡 もろもろの管抜き去つて死者涼し 爪立ちを覚えたる子に天高し お降や音に過敏な耳ふたつ 春風と睦みて水車稼働待つ 投函の音なき不安春の闇 冬帝も来し僧正の大葬儀 たんぽぽの絮奪はれて棒立ちに ぜんまいや思ひ巡らす日の多し 太陽に似合ふ水着を買ひにけり 紅葉かつ散る山門の柱瑕 木の葉髪まだ捨てきれぬナー...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2022.01.06 Thu 22:50
令和2。 「田」編集長。第1句集。 単線の一駅ごとの桜かな 黄昏に人の溶けゆく寒さかな 夏掛や母たひらかに寝ておはす 睡蓮の池の明るき美術館 冬銀河笑顔で帰るために泣く 母撮らば遺影にせよと花の下 初日いま海離れむと歪みけり 母の家訪ねてしばし昼寝かな 雷鳴や虚空を摑む赤子の手 饂飩屋の隣に古墳うららけし さくら見てやぎ見て帰る土手の道 武器に触るることなく老いて終戦日 軍港にカレーの香る秋日和 風邪ひきてよく風邪ひくと言はれけり ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2022.01.02 Sun 23:31
令和3。 「玉梓」同人。第1句集。 異国より帰りて花の淡きかな 母の日の母の絵を見に帰りけり 病床の夫に若葉の風通す サングラス掛けて歩幅の広がりぬ 三世の動き出したる原爆忌 散紅葉掃かれぬままに砕けゆく 正月の母やまだまだ生きる顔 まだ雲に形ありけり走り梅雨 訪うて語らふのみの母の日や 手鏡を眺める母や半夏生 ここまでと決めて草取りはかどりぬ ひとゆらぎ待ちて湯豆腐母に盛る 腰低うすればするほど草芳し 落つるとき重さを見せて肥後椿 人...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.12.29 Wed 10:51
2019年。 「輪」主宰。上智句会代表。第5句集。 弥勒仏春を味はふ頬の指 駅の恋芽生え五月の通学路 水澄めば野に新たなる風生まる 燕去り豪農土間を閉ざしけり 紙漉きを守りて寡婦の腕太し 娘から他人行儀の年賀状 遠野なら河童も亀も鳴くだらう 老いたれど心に黴は許すまじ 園児には髭のなじまぬ聖夜劇 ささやかな用まだあれど日向ぼこ 決めし量酒呑み終へて夜は長し 自転車の灯火ちらちら来る寒夜 また逢ふを約せず別る年の暮 江戸明治知りて穏やか雛の顔 ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.12.28 Tue 00:18
JUGEMテーマ:俳句 令和3年12月4日(土)中央支部主催で年間恒例行事の「紅葉狩り」が行われました。 数息観の指導・実践の後、いつものように俳句の投句を募りました。 道内の紅葉は今年も素晴らしく、20名の方より44句の力作が集まりました。 **** 皆様の句を各人1句、ご紹介いたします。**** 落葉踏む石段の果て看脚下 飯田 幽水 青空に副える紅葉はさりげなく 佐瀬 泰山 夕陽さす洗心庵に散る紅葉 北川 光舟 &nb...
座禅修行だより | 2021.12.21 Tue 17:12
2020年。 「古志」同人。第1句集。 初節句百年ぶりの男の子かな 一歳のままの姉なり墓洗ふ 糸とんぼ風にさらはれそれつきり ひと泳ぎして蛇穴に入りにけり 合掌をとけば小春の朱の鳥居 わが憂ひ蛍袋を出つ入りつ 席題の橡の実まはる句会かな どさと置く初漁の蟹雪を這ふ 一兵卒兜太のゐない夏が来る おもふほど食べられぬもの苺狩 大方丈涼しき顔のならびけり JUGEMテーマ:俳句
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.12.21 Tue 00:11
平成16。 「苑」同人。 初春の鏡に若さ訊ねけり お年玉ママに預けて無邪気なる 終点に客出迎への雪だるま 初心者のスキー止まらぬ叫び声 スケートの痣あちこちに風呂上り 山焼や北斗七つを染めて果つ 野を焼くを見し夜の夢の恐ろしさ みどり児の一歩に転ぶうまごやし 人形のやうに坐りてげんげ畑 印捺してすなはち他人鳥雲に 春光や轆轤に壺の伸び上がり 咲き満ちて夜も照らさるる桜かな 山越えて山越えて遇ふ遅桜 盆に発つ旅やちちはは赦されよ 利かぬ気は...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.12.14 Tue 23:34
JUGEMテーマ:俳句 開催日:令和3年12月5日(日) 場 所:本部道場 南寮 参加者:11名 投句者:4名 今回の特出事項は鈴木祖芳、久々の登場であった。摂心会準備、理事会もあって忙しく極月に相応しい句会となった。 最高得点者は ”眞澄さん” 今回の兼題は「師走」「冬麗」「塩鮭」 ------各自の高得点句を紹介します。-------- 極月や鳩居堂より流るる香 幽谷先生 (以下順不同) 妻...
座禅修行だより | 2021.12.14 Tue 08:26
1990年。 「雲母」同人。第2句集。 稲架木解くひとりの音の湖国かな 枯れてなほ枯るるもの音鎌倉は 梅挿してあり梅の木の下の墓 日論は睫毛に重し蕗の薹 巨木より苗木に春の隣りをり 初蝶や艦を真横に見てをれば 籾蒔いて夕べの空を広くしぬ 眼のとどく島より年のあらたまる どの鹿も伏せて地のいろ二月尽 竹の皮落ちしばかりの後光かな 鬼灯のいろや寝ぎはに見る月は 輪くぐりやきのふはただの坂のみち 越前は稲架の高さの風吹けり 朴の葉の枯れて石垣いろの...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.12.09 Thu 22:37
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