[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]

2005年。 「風土」同人。第1句集。 つくづくし素顔で過す日曜日 荒縄のばさりと届き鉾を組む 鉾を見る夫にゆだねし手に気付く 気に入らるまでの年月小豆粥 蜜豆やスカートの丈短かめに 紫陽花のいろ抜く雨の白さかも 夏空へジャングルジムの子が届く 大原や右も左も紫蘇畑 サングラスの中へ入り来るロシア船 夫見舞ふ雨傘に花貼りつけて 父へ貸す手の右左水温む 兄振りや弟振りや白絣 弥陀涼しきつね格子の明るさに ははの忌に次ぐちちの忌や蛍飛ぶ 送り火...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.10.05 Tue 22:19
2006年。 「銀化」同人。第1句集。 鞦韆の足蹴つとばす町ひとつ 小路路地京に涼風通ひかね さはあれどよきこともありわれもかう 用足すも用のひとつや網代守 プーさんの瞳は釦はるうれひ 亡きひとは即かず離れずあたたかし 孑孑の国の詩文を真似るべく 横顔は正面なりきヨットの帆 たこ焼きの蛸は采の目西鶴忌 セーターを出づれば見ゆる波頭 梯子から御慶の降つてきたりけり 馬穴の中覗きてのちの懐手 紙風船やさしき息をバリバリと 抒情とは引掻傷よ夏つばめ ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.28 Tue 23:23
2017年。 無所属。第3句集。 サクランボ民主主義の二者択一 曼殊沙華地獄極楽徒歩二分 炎天の清水焼は思うつぼ 牛蛙お詫び三回もう二回 虫の声フォークボールの落ちない日 繰り返しでんぐり返し栗ご飯 鳥帰るファミリーレスのレストラン 寒波来る法令線を越えて来る 寄り道の帰りの挙句返り花 初夢に堕落のボタン落ちている JUGEMテーマ:俳句
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.23 Thu 22:11
令和3。 「玉梓」同人。第1句集。 昭和の日新しき季語生まれけり 流氷を割つてひとすぢ日矢の帯 水落す一幕もあり夏芝居 散水車七色の水うねらせて 時の日の花も新たに花時計 蘭鋳の尾鰭ふはりと魔性めく ちぎれ雲呑み込みさうな鯉のぼり 向かう岸仲間はづれの曼殊沙華 衿立てて冬将軍を連れ歩く 聖堂の静か聖歌を歌ひ終へ 一羽飛び一群続く初雀 鰯雲風紋遥か彼方まで 村の灯の刈田道よりひろがりぬ 優勝に白き歯を見す炎天下 風の音変はりいよいよ冬来る ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.09.03 Fri 22:42
石段を音符のやうに木の実落つ エアコンか扇風機かとうちわ揉め 大粒よ喜雨のはじめの一滴は 落ちさうになれば吊り上げられ雲雀 カレー派と寿司派で揉める子どもの日 急斜面に怖ぢ探梅の俳人ら 切り分けし西瓜の塔に種の窓 金賞の文字の特大菊花展 コーラスの途切れてソロに虫の庭 小突かれてゐる風鈴の怠け癖 媚の声威嚇に変はり恋の猫 さへづりの樹下にさへづり女学生 少年のニキビを恥ぢる木の芽風 白襟を立ておすましの水芭蕉 すきとほる声がすきですさくら...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.08.27 Fri 23:12
JUGEMテーマ:俳句 開催日:令和3年8月8日(日) 場 所:本部道場 南寮 参加者:8名 投句者:6名 台風接近で危ぶまれた幽谷先生は出席されましたが、蜂生さんと体調不良のわらさんが欠席されました。 最高得点者はまた常連の“のりこさん”でした。 今回の兼題は「盆踊り」「花火」「五輪」でした。 ------各自の高得点句を紹介します。-------- 晩夏光食欲だけを頼りとす 幽谷先...
座禅修行だより | 2021.08.18 Wed 17:16
2018年。 「知音」同人。第1句集。 鉄棒に毛糸のパンツ回りをり ひらがなの「つ」から習ふや入学児 若葉風いまだ素振りと球拾ひ 店主また帳簿取り出す驟雨かな うす笑ひまたうす笑ひ昼寝の子 夜店の子何に機嫌を損ねしか 宵山にくり出せ塾も休みなり 陽に当ててやらねば夏期講習の吾子 いそいそと祖母が西瓜を子に運ぶ 星祭注文多き女達 文語体聖書美し虫時雨 秋冷や抱きしめて子を起こしけり お手伝ひするが宿題冬休 福笹を椅子に座らせ喫茶店 七味もう一...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.08.03 Tue 13:46
平成20。 「風」「雉」同人。第1句集。 絞る矢に頬ひきしめて弓始 六波羅に垂れ乳寒き奪衣婆 涅槃図の裾の蝋燭象照らす 清凉寺いま開帳の鉦太鼓 縄跳びの子の長き影草紅葉 流鏑馬の的をとらへしこだまかな 勝馬をしづめて繋ぐ楠大樹 駅毎にあきつ飛び交ふ宮津線 棚経や何でも入る頭陀袋 金閣の大揺れ真鴨着水す 声あげて禰宜落馬せり賀茂祭 春昼の赤子指より目ざめたり 十二神将燭それぞれに年新た 水涼し社家に石橋一つづつ いぼむしり身がまへしままこ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.07.25 Sun 21:07
平成19。 「きりん」会員。第1句集。 夕刊に枝豆一つ零れけり 西陣の機音越ゆる大暑かな 村人の目覚めは早し山桜 まんさくの咲きて国際会議かな 廃校の今日は賑はふ盆踊 水仙や柾目の通るカウンター 月下美人むかし郭の大座敷 声あげて鉾まで届く粽売り 秋刀魚焼く路地の奥から機の音 生涯の平屋暮しや鵙高値 着膨れて肌身離さぬ鍵一つ 武者震ひして噴水の立ち上る 坪庭は終の栖やひきがへる 大滝の落ちて大空真青なる 弘法さん天神さんも時雨けり 雲...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.07.16 Fri 22:13
昭和55年の復刻版。 大三十日愚なり元日猶愚なり めでたさも一茶位や雑煮餅 日一日同じ處に畠打つ 涼しさや瀧を茶に煮る瀧の茶屋 夏嵐机上の白紙飛び盡す 舌頭に千轉するや汗の玉 子は寝たり飯はくふたり夕涼 蝉に遠く蛙に近し裏二階 眠らんとす汝静に蝿を打て 夕暮の小雨に似たり水すまし 草花を壓する木々の茂かな 瓜好きの僧正山を下りけり 秋立てば淋し立たねばあつくるし ある僧の月も待たずに帰りけり 芒伏し萩折れ野分晴れにけり 御佛に供へあま...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2021.07.12 Mon 23:01
全1000件中 401 - 410 件表示 (41/100 ページ)