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JUGEMテーマ:戯言 非常ベルが鳴り響く。真夏の真昼に非常ベルが鳴り響く。神の降臨を告げているわけではない。奇跡の昇天を演出しているわけでもない。ノイズではないけれど、ノイズを内包した響き。誰かの流血のシンボライズかもしれない。理由もなくそう思ってしまったのは、その響きが揺さぶる熱い空気に、狂気が織り込まれているような気がしたからかもしれない。あるいはその狂気は私に纏わり付いているのかも。それとも私が好んで十指で絡め取っているのかも。そんな自覚はないけれど、私の無意識が私を自動...
pale asymmetry | 2024.07.07 Sun 19:03
JUGEMテーマ:戯言 誰のせいでもないけれど暑い。あるいは幻獣の仕業かもしれない。そんな風に罪を着せることが出来るのなら、世界の相貌はもっとシンプルになったかもしれない。そんな風に考える私は浅はかだろうか。あるいは責任を転嫁しているだろうか。幻獣は私自身かもしれない。それはあなたかもしれないし、誰かかもしれないし、その全てかもしれない。数式によると全ての事象が巻き込まれている可能性が最も高く。たぶんそれが正解なのだろう。でもそれが最適解とならないせいで、私たちはどこかで些末な変...
pale asymmetry | 2024.07.06 Sat 15:37
JUGEMテーマ:戯言 ポケットの中には旋律がない。いや違う。旋律をポケットに仕舞った瞬間に音を失うのだ。旋律だけではない。それはノイズであっても、暗号化された誰かの叫びであっても同じこと。その誰かが私であったとしても、音は分解されてしまう。私は嘆いているわけではない。だってそれは私のポケットなのだから。私の旋律だし、私の暗号化された叫びだ。そしてそれは世界にとってノイズでしかない。そのこともよく解っているから、私は積極的に叫びをポケットに仕舞い込む。そしてお終い。そういうおざな...
pale asymmetry | 2024.07.05 Fri 19:15
JUGEMテーマ:戯言 僕たちは長いコンボイの屋根なしコンテナから空を見上げていた。皆だらしなく寝転がっていたというわけ。特にクランク少尉はお疲れのようで、大口を開けていびきをかいている。でもそのいびきがどこかセレナーゼのようで、そういうところが僕たちバンドメンバー全員がクランク少尉を愛している理由だと言えるだろう。猛禽類が高空でゆるやかに旋回している。僕たちを狙っているわけではないだろうけれど、その眼差しは確かに地上に向けられている。 「ノイジーフルーツは魅力的なのさ」 ...
pale asymmetry | 2024.07.03 Wed 20:32
JUGEMテーマ:戯言 どのような事象にも端っこがある。端っこがあれば真ん中もある。真ん中があるならそこに折り目を付けることが出来るだろう。折り目を付けることが出来るなら、当然それにそって折ることが出来る。折ればそこが端っこになり、新たな真ん中が生まれ、新たな折り目が生まれ、それにそって折り、そこが端っこになり……。無限にそれを繰り返しても、祈りは生まれない。無限にそれを繰り返しても織り目も生まれない。織り目が生まれないから織り込まれる紋様も捕まえられない。それは宙を...
pale asymmetry | 2024.07.02 Tue 18:46
JUGEMテーマ:戯言 私は忘れられている。気がつくと、そんな気分になっていた。世界から、世界中のあらゆる事象からすっかり忘れ去られている。そういう気分。何かきっかけがあったわけではなく、何かの理由があったわけでもない。何となく、ただ何となくそう思ってしまったのだ。昼食の後、ビルの狭間で空を見上げていたらふとそんな風に思えていたのだった。周囲に誰もいなかったからだろうか。南風が絶妙な強弱で波打っていたからだろうか。あるいは私の心が、少しだけ複雑なステップを受け入れてしまったからだ...
pale asymmetry | 2024.06.30 Sun 20:11
JUGEMテーマ:戯言 ゆるやかに上る坂道の向こうに、立ち上る入道雲。それは導いているようにも見えるし、立ち塞がっているようにも見える。扉か壁か。透明か不透明か。透明とはこの先へと続く私の歩調で、不透明とは目眩に倒れる私の停滞。複雑な方程式が、そんな関係性を示唆している。嘘。出鱈目な思考がただ複雑性を好んでいるだけだ。複雑であれば、猥雑であっても許されるように思えるから。本当のところは至極単純で、私はひどく眠いのだ。今にも意識を失いそうになりながら、入道雲を見つめて歩く。陽光は無...
pale asymmetry | 2024.06.28 Fri 21:15
JUGEMテーマ:戯言 エアコンディショナーを全開に稼働させて、扉を開け放つ。世界に対して、どうでも良い感を発信したくて。だって世界は出鱈目すぎる。そしてそれ以上に私は出鱈目すぎる。約束事に縛られるのは嫌。そんな気配を感じたらわざと掻き乱したくなる。そうして傷ついて蹲りたくなる。でも扉は開け放たれている。だから私は境界を越えなければいけないのだ。ああ駄目だ。約束事に捕らわれそうになっている。掻き乱そうとしているはずなのに、いつの間にか掻き乱されているのだ。どうしたってそうなってし...
pale asymmetry | 2024.06.26 Wed 21:35
JUGEMテーマ:戯言 細部に宿るのは神様なんかじゃない。神様は遍在そのものだけれど、そんなに暇じゃない。億千万の企みに絡み付かなければいけないから。では細部に宿るのはなんだろう。きっとそれは境界だ。だから私はその上に立つ。バランスには注意が必要。バランスを崩したからといって真っ逆さまに墜落するわけではないけれど、あったはずの境界は曖昧になり、それは細部ではなくなり、あるはずのない境界を見つめて、途方に暮れたりすることになりかねない。それなら地獄に墜落してしまった方がまだ心地よか...
pale asymmetry | 2024.06.24 Mon 17:55
JUGEMテーマ:戯言 「お前のページは余白だらけだ」 そう言って黒い悪魔が笑う。でも本当は表情がよく見えないから、笑っているのかどうかもよく解らない。怒っているのかもしれないし、悲しんでいる可能性だってあったけれど、私はその声を笑っているのだと記述した。余白だらけのページに。私は身勝手だから、そう記述することに躊躇しなかった。そういう自分のことを好いているし、同じだけ嫌っている。二つの想いは打ち消し合うことなく重なり合っているので、私にはそれがフルーティーに見える。いや、感じ...
pale asymmetry | 2024.06.23 Sun 18:48
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