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JUGEMテーマ:戯言 不在の人は、当然ながら何の影響も及ぼすことは出来ない。その上誰もそんな影響など求めていないから、なおのこと不在の人の面影は遠のいて行く。遠のいて逝くと行っても差し支えないほどに。誰かが涙しているような気がする。けれどその涙には何の感情も織り込まれてはいないだろう。だからそういう人がいたとしても、その人は自分が涙していることに気づいていないかもしれない。そしてそれはそのままで良いのだと思う。涙していることに気づかなくても、その人が道を違えることはないだろうか...
pale asymmetry | 2025.02.19 Wed 21:00
JUGEMテーマ:戯言 私はとくに傷ついていない。そのことが少しだけ物足りなかった。そのことによって、見失ってしまいそうな気がしたのだ。けれど何を見失うと思ったのかは解らない。見失いそうな何かを自分が抱えているのかどうかも解らない。解らないものは解らないままで良いような気もするけれど、何となく解りそうな気もして、そうなると某かの探求が必要なのではないだろうかとか考えてしまう。しかしもちろんどんなに探求しようとも、件の何かを特定することなどは出来ないのだ。その事にも薄々気づいている...
pale asymmetry | 2025.02.18 Tue 20:26
JUGEMテーマ:戯言 外を照らす広角の照明のおかげで激しい雨ははっきりと見えていたけれど、その雨音は建物の中には全く響いてこなかった。降り始めからの雨量が半世紀ぶりに更新されたと、夕刻のニュースが伝えていた。それから五時間ほど経過した今も、雨脚が弱まりそうな気配はなかった。その夕刻から、つまりテレビモニターを眺めていたその時刻から、ずっと私は空港内に閉じ込められていた。乗り込むはずの機体の準備はとっくに済んでいたのに、それを飛ばすためのクルーが市街のホテルから空港に辿り着けなか...
pale asymmetry | 2025.02.17 Mon 21:40
JUGEMテーマ:戯言 それはきっと水彩の言語。壁は決して高くはない。でもその厚みは無限大。砕くことは出来ないから、必ず乗り越えなければいけない。もちろん引き返すことは可能。あるいは、壁の前で一休みしたり。ティーブレークだってオッケー。横たわって夢想することも。時間は限られているけれど、それに縛られる必要はない。有限だけれど、時間は伸び縮みするものだから。流れているのはやわらかい言語。滲んだりぼやけたりする言語。色鮮やかだけど、尖りはなく冷たさもない。明晰さもないけれど、ふわふわ...
pale asymmetry | 2025.02.15 Sat 18:48
JUGEMテーマ:戯言 冷たい流れを心地よく感じる。そんな自分自身に、少し恐れを抱く。そして恐れを抱いていることに気持ちよさを感じたりもする。自分が何処かに向かっていて、でも何処に向かっているのか解らなくて、それを理解する方法すら曖昧で、理解する必要があるのかすら解らなくなって、何となく流れに身を任せることに、複雑な感触を持て余しているのかもしれない。頭上には水面のような空。青と白灰色の斑模様。優しい模様だなと思いながらも、何かが足りないなと考えてしまう。でもそれが色についてのこ...
pale asymmetry | 2025.02.12 Wed 20:44
JUGEMテーマ:戯言 群がる黒点を前に、私の呼吸が走り始める。焦ってはいけない、もっとスローペースで。そう自身に言い聞かせても、上手くいかない。立ち止まり、天に目を向け、思考を止めてみても、結局コントロールを取り戻すことは出来なかった。その無数の黒点の一つ一つが深すぎたのだ。それは点だから一次元であるはずなのに、何処までも底なしの深度を有していて、だから二次元を通り越して三次元だったのだ。いや、それはさらに多数のディメンジョンを随時増殖していたから、油断していると四次元になり、...
pale asymmetry | 2025.02.11 Tue 19:49
JUGEMテーマ:戯言 扉の前でその人は語り続けている。それはたぶん呪文だ。あるいは呪文として作用させようと意図している言葉の羅列だ。もちろんそれは扉を開くため。つまりその扉は固く閉ざされている。あるいは冷たく閉ざされている。あるいは鋭く閉ざされている。あるいは濃密に閉ざされている。そして呪文は弾かれている。その人はいずれ呪文が扉を押し開くだろうと信じている。けれどそれは浅はかな考えだと私には思えた。本物の呪文ならばそれは可能かもしれないけれど、その人は正式な呪文を操れてはいない...
pale asymmetry | 2025.02.10 Mon 18:40
JUGEMテーマ:戯言 思い立って市場に出かける。雨交じりの天気のせいか、日曜日にしては人が少ない印象。ベンチに腰掛け、行き交う人たちの足運びを見つめる。そこには何かの法則が存在しているように思えたりもするけれど、もちろんその先は解らない。あったとしても、きっと私とは関わりのない法則だろうと思える。関わりがないから知る必要もないとは思わないけれど、知ったところでその法則を操ることは私には出来ない。その人たちの歩行が描き出す紋様を、私の足は描くことが出来ない。でも私の歩行は私の好む...
pale asymmetry | 2025.02.09 Sun 21:18
JUGEMテーマ:戯言 曖昧な眠りを受け入れたいのか振り払いたいのか、私自身にも解らなかった。深く沈むように思考すれば解ったのかもしれないけれどそれが出来なかった。遠い場所に目を向けすぎたのかもしれない。だから足下に目を向けることが出来なかったのかも。あるいは曖昧な事象に明確な輪郭を見いだすことが怖かったのかも。そういう恐さを少し気持ち悪く感じてしまったのかもしれない。温かいスープを飲みたかったのに、それも出来なかった。冷たいゼリーを食べてしまったから。それで満腹になってしまって...
pale asymmetry | 2025.02.07 Fri 18:06
JUGEMテーマ:戯言 沈黙する人たちの列に加わる。その行列に欠員が出たので、それを埋めるために。沈黙する人たちといっても、言葉を発しないわけではない。むしろ盛んに会話して、口うるさい行列だと言っても過言でない。けれどその言葉は全て形式に則った意味のないコードで、頷いても首を振っても、肯定しても否定しても、成り立つ会話だ。真っ向から反対しても、誰も不快にならない会話だから、ある意味それを洗練された会話だと言うことが出来るかもしれない。けれど私には誰も会話をしているようには思えなか...
pale asymmetry | 2025.02.05 Wed 21:09
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