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JUGEMテーマ:戯言 踊らされていると思っていたら、いつの間にか踊っている自分に気づく。踊り続けているはずだったのに、いつの間にか無意味な痙攣を纏っている。それなのにその痙攣に意味づけしようと考え込んだりしている。思考が介在するとさらに舞踏は意味を失い、最早痙攣さえ発しない静止に落ち込んでしまう。 目を閉じて、蹲って、膝を抱えて涙しても良いけれど、それはあまりにも時間の無駄だと思えてしまうから、炭酸水を飲んで私はまた踊り出す。何者かが私をもう一度踊らせることを夢見て。そんな...
pale asymmetry | 2022.08.10 Wed 21:26
JUGEMテーマ:戯言 開くものは皆花なのだと私が言ったら、あなたは笑ってくれた。 「君がそう思うのならそれで良い。世界はそういう法則を内包していると感じられるから」 そんな言葉を添えて。でも私はそれだけでは満足出来なくて、もっと求めてしまう。 「誰かが否定するわ。花の意味をお前は理解していないのだと」 そんな風に訴えて唇を尖らせてしまう。あなたは立ち止まり、陽光を見つめて目を細める。右手を翳して、その影で自身を守る。 「この世界に理解が存在するなんて思っている輩を...
pale asymmetry | 2022.08.06 Sat 21:01
JUGEMテーマ:戯言 紫の花が咲き乱れる花畑だった。風は強く、花々はその風が起こす波に踊らされていたけれど、意志の強い花片たちは舞い飛ぶことなく美しい揺らぎで陽光を弾いていた。少女はその花たちに埋もれた骨を探して、花畑をあちらへこちらへと走り、しゃがみ、探り、肩を竦めていた。花畑には沢山の骨がばら撒かれていたけれど、少女が求めている骨はなかなかに見つからなかったのだった。 水晶のように透きとおった骨は、ありきたりの骨だ。それは少女が探している骨ではなかった。ドレスの裾を汚し...
pale asymmetry | 2022.08.01 Mon 21:39
JUGEMテーマ:戯言 スイッチが押される。レバーが上げられる。ダイヤルが回される。ダイオードが踊るように光る。そういうわけで、私は言語による接続を自覚出来ずに螺子を締められるような切なさを感じたりする。やっぱり私は怠け者なのだなと何度も思い返し、呼吸を長く深くキープしようとしてみるのだけど、どうしてもその粒子に苦味が混じってしまって、軽く吐き気を感じたりする。 足りないものがあるような気がするのに、それが何なのかが解らない。ぼんやりと感じ取れるような、いやそれは全くの見当違...
pale asymmetry | 2022.07.31 Sun 21:06
JUGEMテーマ:戯言 雨にうたれ、路上で蝶が身悶えている。その黒い蝶は、今まさに旋律を失おうとしている。私にはそう思われた。それとも逆だろうか。旋律の方が、今まさに蝶を失おうとしているのかもしれない。その旋律とは私のそれだ。私の鼓動や、私の思考や、私の痛みや、私の歩み。そういうものに安定を与えている旋律。それが蝶を失おうとしている。もう為す術は何もない。 世界のパラダイムが、密かに変様しているのかもしれない。そう思えるのは、捉えどころのない違和感を頬に感じるからだ。そういう...
pale asymmetry | 2022.07.30 Sat 19:15
JUGEMテーマ:戯言 最も遠い場所でブラックアウトした。最も遠いとはどこから最も遠いのか。それは私から。私から最も離れた場所で、私はブラックアウトする。矛盾しているかしら。でも私は相変わらず世界に接続されているので、このような矛盾が起きることが十分に可能なのだ。そのための数式はもうそこかしこに転がっていて、巧妙に精巧に私の心臓をえぐるのだ。 そして弄ぶ。私が弄ぶ。 そして弄ばれる。弄ばれるのも私。 遊戯はとても複雑で、加速は際限なく可能だ。でも私は加速しない。何もか...
pale asymmetry | 2022.07.26 Tue 22:16
JUGEMテーマ:戯言 少女は、血の涙を流していた。綺麗な真紅の涙だった。真なる紅であったがために、その血は黄金のように輝いて見えた。それでも血は血だ。少女の纏った水色のドレスにその血が滴る。ドレスはそれがどんなに紋様めいた滴りであったとしても、汚されていることに違いない。それは少女の身体が穢されていることと同じだった。 西の窓は大きく開け放たれていて、琥珀の陽光が斜めに侵入する。その光には浄化の作用はなく、部屋の空気は狂気に満ちあふれたままだ。西風は部屋を訪れるとすぐさま沈...
pale asymmetry | 2022.07.22 Fri 20:08
JUGEMテーマ:戯言 なんだかもう、いろんなものに惑わされている気がする。鋭利な陽光に、波打つ水に、急加速する槍に、そして内臓を晒すような南風にも。私は西も東も上も下も、過去も未来も好きも嫌いもよく解らなくなって、何か得体の知れないものにすべてを委ねてしまいそうになってしまう。 私は惑わされたいと思っているのだろうか。それとも惑わされなければといけないと、奥底の方で感づいているのだろうか。あるいは惑わされている自分を感じて、その自分へと傾こうとしているのだろうか。何にしても...
pale asymmetry | 2022.07.20 Wed 21:24
JUGEMテーマ:戯言 わたしたちは、コードの存在しない螺旋の中にコードを探さなければいけない。わたしたちは、その螺旋が形成する織物のうちからコードを読み取らなければいけない。存在しないコードだから、それはもちろん読み取れないのだけれど、それでもわたしたちは何もないそこからコードを読み解かなければいけないのだ。 そんなことは絵空事だと、あなたたちは笑うだろうか。でもまさに絵空の事象だからこそ、それには実際にはない綺麗さが確かに描かれていて、それこそがコードを掬い上げるためのキ...
pale asymmetry | 2022.07.08 Fri 21:04
JUGEMテーマ:戯言 波打ち際に鏡を置く。それは波に掠われたりしない。鏡の裏に呪いが刻んであるから。『カナミカナン』と小さく刻んであるから。その呪い言葉にどんな意味があるのか私は知らない。知ってしまえば、呪いの力は失われてしまうのだ。だから誰もその意味を知らない。人だけでなくこの惑星のあらゆる生命体も、その意味を知らない。生命体だけでなく、この惑星のあらゆる事象もその意味を知らない。 それならば、意味などないのかもしれない。 それならば、意味を有するものなどこの世界には...
pale asymmetry | 2022.07.05 Tue 21:30
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