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JUGEMテーマ:戯言 テレヴィジョンの内部では、タロットカードが舞い踊っている。薄明の空で無数のカードたちが乱れ狂っている。それは入り乱れて繁殖活動に勤しんでいるようにも見えたし、ただただ殺戮を繰り広げているようにも見えた。でもその映像を見つめていると、私は潤んできて、気持ちよくなる。これは夢ではない。妄想でもない。世界の片隅で起こっている事件なのだ。 フライドチキンとフライドポテトをコーラで流し込み、たらふく食べてすぐさま吐き出す。そうすれば食べてもいない宝石が出てくるの...
pale asymmetry | 2022.11.21 Mon 20:38
JUGEMテーマ:戯言 私は一つの現象なのだから、明日も人であるとは限りません。明日には私は雨かもしれないし、風かもしれないし、渦かもしれないし、鳴音かもしれません。あるいは黎明かもしれないし薄暮かもしれません。けれど私は今現在人であるから、明日も人であるであろうことを疑ってはいません。 そう言ったら、お前は阿呆だと罵られました。 ああそうか、私は阿呆なのかと納得し、少なからず安堵している自分に気づいて、私は何て自由なのだろうと思ってみたりもしたのです。こんなにも自由なの...
pale asymmetry | 2022.11.18 Fri 20:40
JUGEMテーマ:戯言 私の隣で横たわる老人は、もう息をしていなかった。やわらかく目を閉じ、唇の両端で密かに笑っている。まだその脳裏には何かのイメージが浮かび上がっているのだろう。それは楽園のイメージかもしれない。それとも生まれた瞬間の歓喜か。あるいは人生で最も傷ついた日の翌日、その朝の爽やかな記憶か。 私は横たわり、空を見上げている。それなのに老人の顔が解るのはおかしいだろうか。それだけではなく、私は老人に問うことが出来る。「世界はもう終わってしまったのですか?」と。 『...
pale asymmetry | 2022.11.16 Wed 22:21
JUGEMテーマ:戯言 井戸は浅いはずだけど、底は見えなかった。暗く黒く陰鬱だった。水の色は黒だったわけではなく、それは神聖なブルーだったのかもしれないけれど、私にはその色彩は全く認識出来なかった。ただ、激しく速く渦巻いていることだけは解った。その渦には煌めく微細な星が散りばめられていて、その乱舞が渦の存在を私に教えてくれたのだった。 手を浸せば、私もこの渦の捉えられてしまうだろうか。 渦に巻き込まれ、この小規模な銀河に飲み込まれてしまうだろうか。 渦は私の見知らぬコ...
pale asymmetry | 2022.11.15 Tue 21:51
JUGEMテーマ:戯言 その水は透きとおっていた。これ以上ないほどに澄み渡っていた。深度は深く、底は見えない。指を浸すと刺すように冷たい。飛び込めば、どこまでも沈み落ちて別の世界へと辿り着けるだろうか。それとも呼吸を止めて、鼓動を止めて、浮かび上がったそこは来世か。そんなものはないかもしれないけれど。 澄み渡った水は無色というわけではない。その液体は確かに色を纏っている。あるいは色彩を棲まわせている。その色彩を使役している。ではその色はどんなか。それを言語で記述することは難し...
pale asymmetry | 2022.11.14 Mon 21:32
JUGEMテーマ:戯言 次元は低いけれど決して消えることのない眠気が、私の思考を妨げる。薬がいけないのだ。でもそれがないと痛みに耐えられない。重い痛みから痛みを取り除くことが出来るのなら、私は薬を飲み続けるしかない。でも重みは取り除けないから、私は際限なく質量を増していくのだった。 最終的にはブラックホールになるかもしれない。 這う者について考える。そして跳ぶ者についても考える。さらには翻る者に結びつけて考えてみる。これは微細な事象から巨大な事象へとシフトしているのだった...
pale asymmetry | 2022.11.12 Sat 21:09
JUGEMテーマ:戯言 これがデリングならば、私はストゥルルソンなのでしょうか。しかし私は詩人ではないのです。 問題は世界をどのように捉えるかと言うことで、その術は人それぞれであることは間違いないでしょう。私の場合は、それは星型十二面体なのです。星型十二面体には大星型十二面体と小星形十二面体の二種があり、その両方ということになるのです。何故星型なのか、何故十二なのか、そういうことは私には解りません。それは誰にも、きっと神様にだって解らないでしょう。この場合の神様とは一神教のそれ...
pale asymmetry | 2022.11.10 Thu 21:37
JUGEMテーマ:戯言 ウサギは跳ねるが転がらない。だから私は転がるのだ。跳ねることなど出来ないから。跳ねるってすごいよね。それは宙に軌道を描くこと。その軌道は美しい曲線だろうから、高く跳べば、そして長く跳べば、丸を閉じることが出来るはずでしょう。ウサギはそれが出来るはず。何故ならウサギは足を知っているからね。 私は知らない。足を知らない。私欲が溢れてとまらない。 私は跳べないから、転がり続けるしかない。たとえどんなに地面がデコボコしていても。あるいは鋭い棘が地面から生え...
pale asymmetry | 2022.11.08 Tue 22:15
JUGEMテーマ:戯言 遙か彼方の渦のことを考えてみる。それは遠すぎて、私に向かってきたとしても辿り着く前に渦としての形を失ってしまうだろうけれど。つまり私には決して触れることの出来ない渦のことを考えてみる。考える必要のないことを考えてみる。そしてその渦の詳細をイメージする前に、もしその渦が私の元に辿り着いたとしたら、私は本当に触れるのだろうかと自問する。 いや、それ以前に触れることが許されるのだろうか。私に許されなかったとしたら、私以外の誰かには許されるのだろうか。その誰か...
pale asymmetry | 2022.11.07 Mon 21:36
JUGEMテーマ:戯言 生命には意味がない。曇った空を見つめて思う。あんな風な濁ったスープから、生命は発生したのだろうか。物語の中では、この惑星はかつてドロドロの溶岩に覆われていた。やがてそれが冷えて石となり、その石から猿が生まれたのだ。生命の源が猿ならば、この厄災は全て猿が背負ってくれるだろう。 猿という概念が、世界の穢れを連れ去ってくれるのなら。私は星を読む必要などないだろう。望や朔を追いかけ、逆行のタイミングを見極める必要もないだろう。風に頬をなぶられ、眠気を奪われなが...
pale asymmetry | 2022.11.05 Sat 21:22
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