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マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-9-

      四 ワイズの町の中央にある大時計の建つ広場。日頃は人々が賑わい、花々が咲き乱れ、明るい場所だった。 だが今は、灰色の煙が空へと上がり、人々の悲鳴で満ちていた。 周りには、商店に使われていたレンガや木や布、花壇に生えていた花達が燃える臭いが混ざり合い、何とも言えない臭いがしていた。 まだ横風が吹かず、煙が直接人の歩く道へと流れていないだけ、マシな状況だった。 ウィルは、服の袖で口元を覆いながら、燃え上がる町中を注意深く見渡していた。「レン、目標はどこか分かるか?」「時計台の向こう側...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:49

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-8-

「この袋は?」「触っちゃダメです!」 ウィルが、小さい袋を拾おうとすると、アイリは素早く彼の手を叩き、拾うのを止めた。「あれは、即効性のある眠り薬の香りが染み付いた、香り袋です。少しでも、臭いを嗅ぐと眠っちゃいますよ? ちなみにそこの人達も、臭い袋を顔に投げつけて眠らせてるだけです」 ずれた眼鏡を直しながら説明するアイリに、ウィルは、凄い女の子だなと思いつつ、苦笑いした。「何でそんな物を?」「もちろん護身用です」「そうか。とりあえず、助かったよ」 ウィルがお礼を言うと、アイリは「いえ」と小さ...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:45

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-7-

 すると、荒々しく階段を走り下りるような数人の足音がし、牢屋の看守と話す声が聞こえてきた。「どうしたんだ?」「広場の辺りで精霊が暴れてるんだ!」「何だって!」「それにそれを操ってるのが、ディランさんの娘のルナかもしれないんだ!」 ウィルは、自衛団達の話に、ルナの名前が出てきた瞬間、心臓が飛び出そうなほど、驚いた。「ルナが何で……」 ルナはアデリナ族の血を引き、確かに精霊は扱えるかもしれない。しかし、それは自分の精霊を持ち、精霊の転化の仕方も、魔力の使い方も分かった上での話。ウィルの精霊を見て、...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:43

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-6-

 リードだろうとアデリナだろうと、外見ほぼ同じで、見分けはつかないため、ウィルがルナをハーフだと見抜けなかったのも、しょうがないことだった。 しかし、ウィルはそんなことよりも、おかしなことに気付き、口を開いた。「でもルナがハーフなら、アデリナ嫌いのワイズの人達なら差別してるはずじゃ……」 精霊使いであるウィルを捕まえて、牢屋に入れるほど、アデリナ族を警戒し、嫌っているワイズの人々なら、ルナを差別するのが普通だ。 そう思って疑わなかったウィルは、首を傾げた。「それは十年前の戦争の時に起きた、事件...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:40

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-5-

      三 ルナが出て行って、どのぐらいたっただろうか? ウィルは、太陽の光も差し込まない、冷たい独房に入れられいるせいか、まったく時間の感覚が分からなかった。 ウィルが、小さくため息を吐こうとした時、また牢の扉が開いた。「ウィルさん」 扉から、顔を出したのは、アイリだった。「アイリ? どうして君が……」 ウィルが、思わぬ客に驚いていると、アイリは、ずれた眼鏡を直しつつ、近くにあったイスに腰掛け、小さく笑った。「僕が来たのに驚いた感じですね」「あぁ。一応、アイリを騙してたことなるし。君との...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:37

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-4-

『サァ、ネムリナサイ』 だが、あの不気味な女性の声が聞こえてきた瞬間、意識が闇の中に引っ張り込まれるかのように、ルナは意識を手放した。『タチアガリ、ワタシヲトキハナチナサイ』 ルナが倒れ、しばらくすると、またあの女性の声が、部屋の中に響く。「……はい」 すると、意識のないはずのルナが、返事をし、ゆっくりと立ち上がった。 そんな彼女は、いつものような明るい光を持った瞳ではなく、魂の抜けたような、空ろな瞳をしていた。……まさにそれは、何かに取り憑かれ、体を支配されているようだった。 ルナは黙ったまま...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:35

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-3-

      二 パン屋クラークの二階。 まだ、太陽は高い位置にあったが、ルナの部屋にはカーテンがしてあるせいか、少ししか日の光が入らず、薄暗かった。 そんな薄暗い部屋の中で、ルナは三角座りをし、膝に顔を埋めて、一人泣いていた。「……どうしてこうなるのよ……」 ルナは、誰かに聞くかのように呟く。だが、彼女以外、誰もいない部屋の中は静まり返り、誰も答えてくれる者はいなかった……。 ルナは、ふと、自分の近くにおいてあった、母親の形見の剣を見た。剣は、カーテンの隙間から入ってきた光を浴び、冷たく銀色に輝い...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:32

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-2-

「アンタ……」 ウィルは、フェスが謝ってきたことと、自分の刑を軽くするよう動いてくれるという話に、呆気に取られていた。 彼は、まさかフェスがそこまでしてくれるとは、夢にも思っていなかったからだ。「それに、僕がライバルと認めた君を、こんな所で失うのは恥です! 君を倒すのは僕と決まっているのですから」「ははっ。そうだな」 威張っていうフェスに、ウィルは思わず笑ってしまった。 フェスは、そんなウィルに怒るわけでもなく、ただ安心したような表情をしていた。「その元気を保ってください。……それでは、僕は急ぎ...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:28

マジカルパン 第五話 炎の精霊アラルネ-1-

   第五話 炎の精霊アラルネ      一 どこからか、水滴の落ちる音が聞こえてきた。 ウィルは、体に感じた寒さに、意識を取り戻した。「ここは……」 冷たい地面に、薄暗い室内。周りにあるのはベットや、机とイスぐらいで、明かりを灯す物もなく、ただ壁の上の方に開いた穴から、かすかに光が入ってきていた。 ウィルは、ぼーっとする頭で考えながら、冷たい地面から立ち上がろうとした。「……っ!」 腹に、鈍い痛みが走り、ウィルは顔を少し歪めた。「そうか、あの時……」 ウィルは、森でルナと助けた後、自衛団と鉢合わ...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 22:26

マジカルパン 第四話 救出と自衛団-13-

「そんな指輪、精霊使いの手の中になければ価値のないものだ。くれてやる」 ルナは、投げられた指輪を急いで拾い、大切そうに両手で包んだ。「だが、妙なマネするなよ? そんなことをすれば、自分や父親、あの精霊使いがどうなるかな?」「……」 ルナは、ただ黙って、指輪を強く握り締めていた。「さぁ、こいつを運ぶぞ。誰か、手伝ってくれ」「はい!」 自衛団員達は、両側に棒のついた長方形の布の真ん中にウィルを乗せ、四人が前後で棒を持ち上げ、ウィルを布で支え、運んでいく。「何をじっとしている。君も一緒に帰るんだ」 ...

イルシオン | 2013.05.22 Wed 11:29

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