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JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決6 最後の決戦(4) 警察は、銀座ディヤマンテルが経営難を認識しながら、買い戻し特約付でダイヤモンド販売を行っていたことが詐欺罪にあたるとして、捜査を開始した。敦子が集めた偽造鑑定書に関する資料は、警察の捜査に大きく貢献した。 捜査が進むに従い、さらに興味深い資料が発見された。販売を促進させるために、銀座ディヤマンテルはローンを組むことを客に勧め、貸し金業者を紹介していたのだが、それが闇金融の関係者だとわかったのだ。 それからの警察の追求は、思い...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.26 Mon 09:50
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決6 最後の決戦(3)「まず、銀座ディヤマンテルを訴えましょう。店のオーナーは前田備中になっていますが、笹木が裏で操っているはずです。銀座ディヤマンテルに警察の手が入れば、ここを突破口に、ダイヤモンドホープ社の全貌に近づける」 こう言うと、翔太はにやっと唇に笑いを浮かべた。「翔太さんたら、にやにやしてどうしたのよ?」 敦子は不思議そうに翔太を見た。「あ、すみません。そういうつもりではなかったんですが。先日、檜原村に行ったとき、いいものを見つけ...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.24 Sat 09:56
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決6 最後の決戦(2) スシボンはため息をついてから呟くように言った。「笹木だよ」 この意外な名前には、全員しばらく呆然となった。「笹木だって――」 加藤さんが唸った。「すべては笹木が仕組んだことか。あの男ならたしかにやりそうだ。我々もすっかり騙されたな」 加藤さんは納得したようにうなずいた。「だけどなあ――」 ぼくは首を傾げた。「声が違うような気がするんだよ。笹木はもっと高い声だぞ」 スシボンはうなずきながら答えた。「麻美さんが言うには、笹木は...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.23 Fri 09:02
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決6 最後の決戦(1) 病院に着くと麻美はそのまま入院した。彼女の状態はかなりひどく、スシボンは三日三晩つきっきりで看病した。 四日目になって麻美の状態がようやく落ち着きを見せたため、スシボンは戦略チームの会議に顔を出した。「スシボン君。たいへんだったね」 加藤さんがなぐさめた。「ほんとに一時はどうなることかと……。あと少し発見が遅れていたら、麻美さんは生きてはいなかっただろうと医師は言うんですよ」 スシボンの頬がこけているのにぼくは気がついた...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.22 Thu 11:01
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決5 麻美の救出(7) ――あとで関係者から聞いたところでは、ぼくたちが逃げだしたあと、麻美は一晩中監禁され、今日の講座が終了してすべての客が帰った夕方八時過ぎに、如雪の前に引き出されたのだという。 如雪は怒り狂い、麻美の髪をつかんでは投げたおし、足で蹴りあげ、棒で叩いた。その衝撃で、麻美の衣服はズタズタズに引きちぎれた。 麻美は泣き叫んで許しを請うたが、如雪は許さなかった。怒りのおさまらない如雪は部下に命じた。 ――麻美を縛りあげ、黄泉見の井戸...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.21 Wed 08:22
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決5 麻美の救出(6) しばらくすると麻美が眼をあけた。「ここはどこ」 ほとんど聞き取れないほど弱々しいかすれ声だった。「よかった。気がついたですか。渡辺です。今、助け出したとこす」「私は助かったのね」「そうすよ」「そう」「ほんとにすまんことでした。麻美さんをこんな目に遭わせて」 スシボンの眼には涙が溜まっている。「如雪にぶたれることは覚悟していたわ」 声が震えている。「すまん、すまん。ほんとにすまん」「でも、それだけではすまなかったの」「えっ?」...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.20 Tue 09:08
登場人物紹介 食後酒が配られた頃、皆は食事という戦争の後で満腹の腹を抱え、ぐったりしていた。 ウェラハスの向ける視線にアイリスが、気づく。 「どの道を通って、『神聖神殿』へ行くつもりだ? 話では既に、メーダフォーテが街道全てに、手を回しているようだが」 アイリスはグラスを揺らす。 皆の視線が彼に吸い寄せられる中、アイリスは静かにつぶやく。 「地下道を、通るつもりです」 神聖騎士達が、吐息吐く。 「迷わず辿り着く自信があるのか?」 ホールーンの厳しい声に、ローフィスが肩をすくめた。 「王宮の...
アースルーリンドの騎士 | 2009.10.19 Mon 13:01
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決5 麻美の救出(5) スシボンの様子を見ていたぼくと翔太は恐ろしくなってきた。「驚かしてすまん」 スシボンが早口でぼくたちに声をかけてきた。「溺れた人間が息を吹き返したとき、やさしい声をかけると、ほっとして気が緩むのか、そのまま死んでしまうことがあるんだ」 ――スシボンの一連の処置は、整体に伝わる救急操法のひとつで、溺れた人間に行う技であった。 ぼくはようやく我に返った。「急ごう。早く病院に連れていこう」 ぼくの言葉にうなづいたスシボンは、コートに...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.19 Mon 07:10
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決5 麻美の救出(4) 女はたしかに麻美だった。「息はあるのか?」 ぼくは叫ぶようにたずねた。「ない」 スシボンの沈痛な声が返ってきた。 その声を聞いた翔太は、麻美のわきで腰をおろした。よく見ようとしたのだろう。「なんだ、この濡れ具合は? 水にでも浸かっていたのか」 翔太は眼を剥いて言った。「水責め?」 スシボンが叫んだ。 そう叫ぶや否や、スシボンは蹲踞の姿勢から片膝を立てた。そして、麻美をうつ伏せの状態で自分の立てた側の太腿の上に乗せた。 ...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.17 Sat 09:31
JUGEMテーマ:連載 第五章 玄丈先生と如雪の対決5 麻美の救出(2) 身のこなしからみて、三人は男のようだ。彼らは体育館のような建物に入っていった。「これは何かの倉庫かな?」 ぼくは声を潜めて翔太に話しかけた。翔太は声を出さずにうなずいて返答した。 男たちは荷物を置くとすぐに出てきたので、ぼくたちは翔太の懐中電灯を頼りに、建物の中に入っていった。しかし、広い建物の中では懐中電灯はあまりにもひ弱で、灯の当たらないところは真っ暗闇だった。 突然ドサッと大きな音がした。 翔太が音の方を照らすと...
ブログ小説 整体師 諸星玄丈 | 2009.10.16 Fri 10:38
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