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JUGEMテーマ:ショート・ショート JUGEMテーマ:ショート・ショート 翌日、待ち合わせに珍しく慎太郎が遅れてきた。 「ごめん、遅くなって」 大きめのバッグを抱えた彼がふてくされている。 「おっそーい、なにしてたのお。慎ちゃんにしては珍しいじゃん」 「うん、ちょっと」 今から温泉に行くのにお風呂に入っていたとは言えなかった。 なぜか、そうせずにはいられなかった。 「電車、ここから乗れば良いんだよね」 2人は駅のホームに掛け上がった。 「慎ちゃん、こっちこっち」 宿の...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:55
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「上がっていって」 マサユキは頷くと彼の後をついていった。 久しぶりに近くで見る彼の背中、あの頃より背が伸びた気がする。 マンションの自室に入ると彼がタオルを手渡してくれた。 同い年なのに、彼の方が年上に見える。 「リュウちゃん、大人っぽくなったね。それに‥」 続く言葉を慌てて飲み込んだ。 ゛カッコよくなった゛ 日焼けした肌に彫りの深さが相まって男らしい面立ち。あの頃とは違う大人の男だ。 「あはは、マサユキ、同い年やんか」 「そう...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:53
JUGEMテーマ:ショート・ショート JUGEMテーマ:ショート・ショート 一足先に駅の改札に着いた彼は振り返り慎太郎に歩み寄った。 「あの、誤解してるかもしれないけど」 慎太郎は小首を傾げて聞いている。 「慎ちゃんの料理が旨かったのは慎ちゃんと食べたからってのもあるんだよ。ご飯ってさ、誰と食べるかが大事なんだよ」 「何、恥ずかしいコトいうてんのん」 思わず視線をそらした慎太郎の瞳に涙が あふれた。 「慎太郎‥」 慣れない呼ばれ方にハッとして彼の方に顔を向けた。 ...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:51
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「ああこんな時間。もう帰らないと」 「…うん、駅まで送るね」 二人は駅に向かう歩道を歩いた。会話が弾まなかった。 駅が見えた所で彼が足を止めた。 「どしたん?」 「慎ちゃん、家に誰かVSしに来るとか、よくあるの?」 "あ‥" 「何、それ」 背の高い慎太郎の顔を下から覗きこむように見つめる彼の大きな瞳。 「その度に朝飯の支度とかしてるの?」 「なんやの、昼や夜御飯はあるけど朝御飯は今日が初めてやし」 彼の顔が綻んだ。 「なん...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:50
JUGEMテーマ:ショート・ショート 片付けくらいは手伝うてな 二人並んで流し台で洗い物をする。 「ほら、まだ油落ちてないやん」 「はいはい、慎ちゃんは細かいなあ」 「片付けまでが料理やから」 どちらからともなく笑いがおきた。 「料理って大変なのにスゴイなあ、お前ホントに好きなんだなあ」 鼓動が速くなる。自分の気持ちがわからない。 「‥ああ、ホントに好きや」 聞こえないのか彼は無反応だ。 "こんなニブチン見たことないわ" 濡れた手をふきながら...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:49
JUGEMテーマ:ショート・ショート 座布団に座り直し、若い棋士は缶ビールを見つめた。 "たったこんだけで酔うなんて、センセ弱いんだな" 男の飲みかけのビール。ちょっとためらったが、 "いいよね" 缶を手に取り一気に飲んだ。 「‥苦い」 "おっさん、ずるいよな。勝手に押し掛けてきて酔いつぶれて" まじまじと彼の顔を見つめた。 「今日は絶対勝ちたかった。センセとの対局終わるのヤだった‥ 次は絶対勝つからね」 疲れのせいか急に...
青白き月に薄墨の雲 | 2018.07.19 Thu 20:46
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「ジャーン」 仕事から帰ると、ダイニングキッチンで彼女が待ちかまえていた。 「ご存知だと思いますが、我が家のダイニングテーブルです」 満面の笑顔を浮かべながら両手で指し示し、見慣れたテーブルを僕に紹介する。 「ええ、よく存じてます」 「ではまず、このテーブルを手に入れたときのことを思い出しましょう」 「はい」 「これはフリーマーケットで買いました。ちょっとあやしい感じの、秘境探検家みたいな女の人から」 「そうそう、そうだった...
pale asymmetry | 2018.07.11 Wed 22:17
JUGEMテーマ:ショート・ショート 思えば、可愛げのない小学生だったと思う。 「やっぱ、なるなら腹黒策士よね!」 「私はリーダーよりも、それを陰で操る参謀役がやりたいの!」 齢10歳未満にしてそんなこと言う女子、今の私なら完全にドン引きしてる。 でも、そんな私の、他人とはちょっと違う感覚を、いつもニコニコ受け入れてくれて懲りずに(恋愛的な意味ではなくて→)つき合ってくれたのが、流星だった。 幼い頃はただ都合の良い子分のように思ってきたけど&helli...
言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜 | 2018.07.08 Sun 11:43
JUGEMテーマ:ショート・ショート 玄関の扉を開けると、彼女が立ちはだかっていた。思い切り両腕を広げて、思い切り微笑んで。靴を脱いで上がると、その場で両腕を掴まれ、僕の腕も広げられる。 「これは拡張です」 「ただいま」 そのまま上半身を右に約四十五度傾けられる。 「これは回転です」 「はあ」 さらに斜め後ろに上半身を少しひねられる。 「そしてこれが、ねじりなのです」 彼女は僕から少し離れて、出来具合を確認するように眺める。そして何度か首を傾げた。 「私は...
pale asymmetry | 2018.07.04 Wed 21:37
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John | 2018.06.27 Wed 14:04
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