時の流れに「言葉」というものは、次第に本来の意味からずれを生じで使い古されると輝きが薄れて陳腐化していくという傾向は世の常なのかもしれません。このところの「省エネ」という言葉も、30年以上も業界でその言葉を使ってきた私にしてみれば、とみに近年そういう対象に考えられます。省エネ住宅といえば、その住まいでの暮らしで消費されるエネルギーが住まい手の実感として大きく軽減されて、継続可能、我慢のない豊かな暮らしができることを前提として発せられるべきですが、最近はちょっと違うものもたくさん含まれている気...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.24 Sat 07:11
なんだかこのところの住宅業界を見渡すと、蜂の巣をつっついたような状態で口々に「省エネ」を連呼していますね。俯瞰で見ればこれは悪いことではなくて、今まで一切関心を示さなかった業態までが、これは遅れをとっては大変と目覚め始めていますから良いことだとは思います。時の総理がどんな思惑で口走ってしまったかは別問題として、世界の潮流に遅れをとって、いよいよのっぴきならないところまで来てしまったというのが本当のところかもしれません。ただ、何でもかんでも「省エネ」だと大騒ぎすれば、本来の質の部分が案外おざ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.23 Fri 07:32
今年の後半はコロナに相まって材料供給の問題で、地場中小は大変な苦境に立たされると思われます。これからしばらく、本当に大変です。ただ、本来の住まい創りとは、そういうところが一棟一棟創り上げていくべきものです。コンビニでこんなものかと妥協して出来合いを買うようなものではありません。これから住まいを建てられる方たちのお考え一つで、この苦境は別の形に好転します。 出来得ることならば、じっくりと考えて、ご自分のフィット感を最大限具現化して欲しい。出来合いの粗悪品を買わないで欲しい。騙されず、なん...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.22 Thu 06:59
もう、大量生産、大量消費、その上に成り立つ経済というものの至上主義に限界が来ていることは誰の目にも明らかだと思います。ただ、現状を変えたくないという思いは根強く、なんとなく気づかないふりをして突き進んでいる感が最近とみに多い気がしてなりません。 私は住まいに関しては「もう建てなくても数的には余っている。ただ、その数の質が問題で、そこを改善していくこと」がこれからの住まいづくり第一原則だと思います。地元密着で、気候風土をよみときながら、一つ一つの検証を重ねて、一個人が何かに合わせることな...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.21 Wed 06:35
噂のように、この急難の時に我欲で買い漁った買い占め材がそこにあるとして、それで作られた住まいに暮らすことが、あなたにとってどれほど幸福かを少し想像してみてください。本当に、旧態然とした産業構造の一旦を下支えしてしまうことに、あなたの生涯をかけた私費を投じて良いかという問題だと思います。好転的に考えれば、大きなシフトのチャンスですから「今」考えたいと思います。買い占めた物も、使われず余ればまた市場に還元されます。あるものは、より良い住まい作りに使われるべきだと思いませんか? 住まい創りは、...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.20 Tue 07:05
コロナ禍が始まった頃も、全界が大きなパラダイムシフトの渦に引き摺り込まれていく不安とともに、私などはそれを好転的に捉えれば、旧態然とした価値観の変化とともに、長年の檻のように溜まった現代社会の歪みが変わっていくチャンスだと思ったものでした。その感覚は今も変わりません。そして今回の資材不足の事態も、大手の買い占めなどの影響でよからぬ事態も多々起こると思いますが、ここはじっと耐え忍んで、よい方向へ導くチャンスとしたいなと心底思います。正直この噂が耳に入った時はあまりよいイメージは抱きませんでし...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.19 Mon 07:13
業界は、ただでもコロナの影響を受けて喘いでいるというのに、「ウッドショック」なる言葉が飛び交い、欧米の建設ラッシュやコンテナ不足も伴い、市場から輸入木材があっという間に消えてしまうというお話で騒然となっています。なんだかこの騒ぎ方が天邪鬼な私には違和感で、確かに大変なことなのですが、単なる現実の事象として飲み込んでしまってよいものかと小首を傾げる日々が続いています。何にしても、こういう騒ぎで一番割をくうのはいつも末端の消費者で、すでに始まっている木材価格の高騰と、事態が治っても上げ止まりで...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.18 Sun 07:20
縄張りで紹介した「トランシット」 望遠鏡、左右の角度を測る分度盤、水平を測る水準器の役割があります。 デジタルで精密に測量することができます。 業界では「トラ」と呼んでいますが、今では「セオドライト」と呼ぶそうです。 精密機器なので取り扱いを慎重にしなければいけません。 また設置するのにも難しくしっかりと水平に設置し、場所を固定します。 最新のトランシットにはパソコンとデータを共有して、測量するだけで自動的に図面に仕上げてくれます。 学生の頃、トラ...
サンキ建設のこだわり注文住宅 | 2021.04.17 Sat 14:28
いつの時代もそうですが、もう、高性能とか省エネという言葉の賞味期限が、心ない人たちの使い倒しできてしまっているのかもしれないと、私などは思ってしまいます。これだけ認知度が上がってきたのだから、もうそれが当たり前と言っても良いのかもしれません。国も及び腰でお体裁なことばかりではなく、性能の下限を義務化したらよいと思います。私なりのものさしでは、少なくともG2グレード (弊社ではそれ以下のものは作りません宣言をしています)、詳しく言えばG2グレードをもう少しゆとりで超えた辺りを基準とすればよいのです。...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.04.17 Sat 07:09
現在工事中のN様邸にて 4月初めに上棟された現場です。 基礎、土台部分について説明します。 ・土台 土台に1cm程度の傷が等間隔で一列についています。 これは木が加圧処理されており、防腐剤が木の内部まで浸透しやすくするためで、塗装するよりも深く内部まで浸透することができます。 それぞれの構造材には、設置する所の番号が印字され、出荷する工場で管理された材料が現場に届きます。 ・基礎パッキン 基礎と土台の間に基礎パッキンが設置されていま...
サンキ建設のこだわり注文住宅 | 2021.04.16 Fri 18:37
全1000件中 991 - 1000 件表示 (100/100 ページ)