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極めて個人的な私的空間である「住まい」において、その「住まい手」固有の要素というものは、必然としての個性であって、そのことは誰にも迷惑をかけるわけではないし、何人の邪魔も許容する必要のないものだと思います。35年もこんな仕事をしていると、まあその住まいその住まい毎に、千差万別のさまざまな要素が生まれてきて、結果とても個性的な住まいになることが常でした。住まいは住まい手ご家族の鏡ですから、それぞれ個性が宿った住まいで良いわけです。これもよく私は口にしますが、ロングセラーで皆さんよくご存知の漫画...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.12 Fri 07:07
私はよく、その言葉を口にします。住まいはフィット感だと。有名なファッションデザイナーが、最大のおしゃれは体にフィットしたものを身につけること。という意味の言葉を口にしていて、すごく感動した記憶がありますが、住まい空間もそうだなといつも思います。肉薄しているのにスムーズな身のこなしに沿っている空間というものは、何とも小気味良いものです。一般的に言う汎用性という言葉は、しばしば特定の住まい手に嗜好を肉薄させるわけにいかず、万人向けにそのフィット感をぼやかさなければならないために、どことなく満足...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.11 Thu 07:05
地球環境的に見ても、これからのこの国の有り様を想像しても、この80年延々と続けてきた土建業のスクラップアンドビルドの繰り返しをこれ以上して良いはずはありません。これから建てられるあらゆる一棟一棟が、大変重要だと考えます。そう考えれば、しがない名もなき建築屋に、その一棟を委ねてくださる住まい手の皆さんが有り難く、真剣に取り組まなければという思いは日に日に増していくばかりです。どう考えても、これからの価値ある一棟を仕上げていく責任は重いと思います。皆がそんなふうに考えれば、世の中はすぐにガラリと...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.10 Wed 07:02
世の中で「経済」というお題目が価値観の最優先ワードになってしまって久しいのですが、住まいづくりにおいてもその影響下でそこから始まる価値観の住まいづくりが大多数である現状は否めないのです。ですが、「住まい」をなんのために建てるかという命題に立ち返れば、永遠に戦後の安普請大量生産の住まいを増産し続ける必要も実は全くないわけで、より厳しい現状が押し寄せている今だからこそ、改めて価値観の見直しをしてじっくり考え直す時ではないかなと思ったりします。 住まいの主人公は、あくまでそこで暮らす住まい手...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.09 Tue 07:23
制度や規制というものは、いつの時代もベースの基本的な部分を縛るだけで、それで全てがOKということになる基準ではありません。広く普及できるベースですから、未来に向けてどこまで通用する性能かということは別問題ですから、視野を広く俯瞰する必要があります。私たちが長年推奨してきているドイツのパッシブハウス基準は、今回の義務基準からすればまだまだ遠く高い頂きに現実にすでにある基準ですし、その国のお国事情や考え方によって違いがありますから、「より良いもの」という意味では、日その時点のその国の基準ベースで...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.08 Mon 06:54
人気のエリアの土地の価格が下がらないという現象は何なのかと自分なりに考えるのですが、需要と供給のバランスにおいて、需要が固くあるから下がらないわけで、疲弊している社会の中で誰がその土地を買っているのかといえば、やはり大きく資本を持っているところで、このバランスが続く限りはこの高騰は治らないのではないかと思います。私の周りでも、ご希望のエリアでは資金計画が成り立たず、少しご希望を緩めたり土地探しでご苦労されている方たちも少なくありません。一番の悲劇は、時流に任せて高騰した土地をギリギリ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.07 Sun 07:01
コロナで社会が一変し、ウクライナでの戦争もこれほど長期化ししてしまうことで私たちの身の回りのあらゆることが大きな歪みを抱えたまま難しい航行を強いられていることは、誰の感覚でも共通していることではないかと思います。その上にこの国は、20年もの長きに渡り実質経済の低迷を続けていて賃金が上がらないままここまで来ている上での諸外国とのバランスの変化で、景気が悪いままに物価だけが上がり追い打ちをかけるというスタグフレーションを起こしかねない状況下にあると言えます。デフレ脱却と言いながらさしたる措置も講...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.06 Sat 06:30
ある程度高性能化(むしろ適正な性能への前進) が進めば、ブームのような今の気運はなんとなく収まり、また別の真新しいキャッチーな言葉に翻弄されて、別のブームへと移行していくのが業界の常ですから、熱のようにうなされる時期が過ぎればまた以前のように性能の強化をさらに訴えなければならない時期がやってくるかもしれません。私の拙い経験値でも、数十年の間に何度もそういう波がありました。おそらくその繰り返しは永遠に続いていくものと思われます。それは仕方ないのですが、むしろそのブームで本来の大切なことがなおざり...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.05 Fri 06:40
住まいは誰にとっても安らぎの場所だと思います。兎角乱れている現代社会の荒波にストレスマックスの皆さんが、心身ともに解放されて落ち着ける場所でありたいといつも思います。そのために、室温度がストレスない性能であることは必要な前提条件として住まいは語り始められるべきであり、逆に言えばそれだけではまだほとんど住まいを語っていないような気がしてしまいます。最近は高性能一辺倒で住まいが語られていることが多いので、そう言う部分では危惧することが多いです。高性能と言えば聞こえは良いですが、例えば欧州のそれ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.04 Thu 07:28
コロナ以降、ある意味私たちはよく立ち止まり、さまざまに考えることが多くなりました。コロナはどう考えても人類にとって良いことではありませんが、そんな中でも社会が一度立ち止まり、考えることを忘れてしまった状態をあらためて見直すきっかけになっているということは出来るので、その部分では案外よかったと私などは思います。住宅分野においては、消費者の方が、今までの郊外の住宅展示場のチョイスに終始した住宅選びが本当にそれで良いのかと思われる方がずいぶん増えて、大きく高性能化へのシフトも進んでいるのも事実で...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.08.03 Wed 07:14
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