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日本の住まい事情からすると、この公私の、言い換えれば内外の考え方が少し逆転してしまっているのではないかなと思うほどに違和感を感じてしまうことがあります。内部空間は、もっともっと個性的で良いはずですし、他と一律になる必要性はないのですが、みなさん無難な方向性を選択しがちです。一転、外部に関しては、お隣さんの壁がグレーだから、こちらはちょっと変えて目立つようにブラウンにというような事が案外平気で行われている。住宅団地と言われる街並みが、なんとなく不揃いで、でもなんとなく個性もなく雑然とした佇ま...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.23 Sat 07:24
住まいとは、極めてプライベートなものだと言うのが、常に私が言っていることです。ごくごく私的な空間は。個性的であるべきだし、無二のものであって当然だとずっと語ってきています。その考え方にブレはなく、やはり住まいとは、住まい手固有のものであって良いと思います。住まいの快適性は、何よりフィット感が重要であって、住まい手のキャラが見えてくるような空間をいつも作りたいなと思います。 「そんなもの一代限りで、スクラップアンドビルドを助長して、サスティナビリティーに欠けるのではないか」と言われてしま...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.22 Fri 07:07
快適という言葉がお題目のように使われすぎて、住宅分野では何が何だかわからない状態ですが、本来住まいづくりの世界においては、そもそもの仕様が高性能で、冷暖房で無理やり沢山のエネルギーを使わなくても、基本が整っている空間にのみ成立するものが本来の「快適」だと思ったりします。なぜなら気温だけ無理やり作り出すことはエアコンで十分可能なのですが、それだけではなかなか快適を維持できないからです。空間の内面の面温度を制御できていなければ、室温だけでは体感としての快適はないからです。この面温度はエアコンで...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.21 Thu 07:13
一口に「快適」と言っても、言葉を使われる方の認識や、表現がまちまちですので、受け取る側の感覚に沿わないこともありますから、注意が必要です。こと、住まいに関しては一時的な刺激となる快適には、時間を過ぎると裏返し不快になってしまうという副作用を伴いますから、難しいところがあります。ここまでお読みいただいた方は、「冬暖かくて、夏涼しい」ではなくて「冬寒くなくて夏暑くない」が正解だという意味が理解できてきたのではないでしょうか。すなわち、ノンストレスであるということは、いずれの刺激も感じないという...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.20 Wed 07:02
快感として感じるものも、いわゆる刺激ですから、少し時間が経てばそれはストレスとして感じます。冷房が効いた部屋に入った瞬間には爽快感という快感を得られるのですが、低すぎる室温は体の熱をどんどん奪い、そのうち足元が冷えるという不快感につながります。冬あったかいと感じる安心感は、そのうち汗ばむほどの不快感につながります。全て快感だった刺激が時間経過とともに不快感に転じてしまうということです。つまり、持続的な快適性は、この刺激を取り除いた環境を構築するということで、暑くも、寒くもない環境を作ること...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.19 Tue 07:31
前回の稿では「省エネ」の前に、大前提として果たして日本の住まいは「快適」か?というお話をしました。では「快適」とはどんな状態かというお話なのですが、まぁ反対の「不快」は理解できると思います。要するに、なんとなく気持ちが悪くてストレスなわけです。暑い、寒い、湿気が多い、臭気がする、埃っぽいなどなど、私たちが感じる不快の要素としてはたくさんあると思います。それらがストレスなわけです。そのストレスから解放され、ノンストレスならば「快適」ということだと思いますが、このサジ加減がなかなか難しい。冒頭で...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.18 Mon 07:06
「何も足さない、何も引かない」というのは、確か1995年のウイスキーの広告のコビーでした。過不足なく混ざり気がないシンプルなことが一番美味しいんだという意味合いだと思いますが、何事もそうで、本来のものとは至ってシンプルなものだと思ったりします。住まい空間においての「快適」という概念も、実は至ってシンプルなものではないかと思うのです。 良く、「冬暖かく、夏涼しい」という表現を目にしますし、自分でも使ってしまいがちですが、この言葉を安直に使いすぎると、快適論を語るには少し配慮が足りないかと思う...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.17 Sun 07:01
さて、この項の最後です。先の国会の中で、2025年の省エネ基準義務化のことが決まりましたから、これからますます日本の住まいは省エネ一辺倒で大騒ぎになること間違いなしです。ただ、この見方について、注意深く考えなければならないのは、どこをベースと考えているかということなんです。ベースが、一般的にいう「快適」な状態であればよいのですが、ぎりぎり我慢の状態であったり、ベースが箸にも棒にもかからない状態であれば、なんための省エネかわからなかったり、普及が進まなかったりということが起こりかねません。 ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.16 Sat 07:04
我慢を前提とした基準を払拭するために、本当の快適性をまずは徹底して満たすことから始めなければなりません。言葉面だけを捉えて、とかくそういうことを贅沢だとか過剰だとかいうから先に進まないのです。実は何も、満足を満たすということは冬の室温を極端に釣り上げ、夏の室温をキンキンに冷やすことではありません。逆にむしろ、外皮性能が上がれば上がるほどに、冬の室温は低くて済みますし。夏の室温は高くても暑くありません。「快適」とは、過不足なくストレスを感じせない。「何も感じない」ということなのです。そう捉え...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.15 Fri 07:14
おそらくは、ここでずっと書いて来ているように、これからは高性能、省エネという言葉がさらに蔓延して、いよいよカオスな状況になってくると思います。みなさんが住まいを考えるとき、これらの言葉はあまり意味をなさないものになってしまうかもしれません。問題は、常にこの国の基準は国内向けであり、一度海外に目を向ければ、その基準が甘々であったり箸にも棒にもかからない位のレベルだったりする事がよくあります。私たちの国は、どこか我慢が美徳だというイメージを強く持っている国だと思います。確かに悪いことではありま...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2022.07.14 Thu 07:02
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