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北風と太陽というイソップの童話がありますが、ちょっとそのタイトルをもじった感じでこんなタイトルをつけてみました。このところ福岡は清々しい秋晴れが続いていますが、どうやら来週後半くらいからグッと冷え込む日が増えるように予報されています。私は住まい作りをこの北部九州を中心にやっていてつくづく思うのは、この地は私たちの感覚と環境に大きなずれがある地域だなということです。例えば九州以外の方からすれば、九州は十把一絡げ、どこでも街路にはフェニックスの並木があってアロハ短パンで暮らしているというイ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.06 Sat 07:21
これから寒くなる冬に向かって、実は住宅の断熱性能は実感しやすい季節に入ります。そこまで重装備にしなくても、今までの無断熱でスカスカの家よりは、「暖房が効くね」となるのです。ただ、これが落とし穴です。日本の断熱の基準も、まだおおよその割合の方の認識も、「冬目線」です。熱を夏冬で考えた場合、温度制御はこのエリアではむしろ夏の方が過酷であることは前述のとおりです。さらに言えば、大変優秀な日本の家電エアコンなんですが、能力を見ていただくと同じ機種でも冷房より暖房の方が得意であることがわかります。つ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.05 Fri 07:04
冬は、熱の収支がわかりやすい。足し算です。室内のことを考えてみましょう。私たちの暮らしの快適な温度よりも大気の温度がグッと下がるので、私たちは暖房を使います。この熱がプラス。家族が室内にいると私たち自らも体から発熱していますから、この熱もプラス。家電や照明器具も熱を発していますからプラス。日中は窓から太陽光が入ればこれもプラスですね。冬はこれらの熱の合計で快適温度が保てたら、あとは断熱でこれをキープしてあげれば快適が続くという計算になります。非常にわかりやすいですね、断熱性能を上げれば上げ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.04 Thu 07:10
断熱材を入れるのは、「寒さを和らげるもの」という感覚がやはり先行するので、この季節はすごくわかりやすく、想像にも淀みがないことは確かです。どんどん断熱材を増していけば、どんなに寒くなっても室内は守られる。そうなのですが、問題は、例えば九州はそこまで寒くならないからこれくらいで良いという帰結点なのです。国の基準も実際にそうなっていて、確かに零下が続く北海道よりも、真冬日はあまりないような九州ではそこまでしなくても良いという発想になりがちなのです。ただ、「断熱」という言葉は熱の収支をコントロー...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.03 Wed 07:42
これからの季節、住まいの熱のことを考える場合、暖房という室温を高めるためのエネルギーのことを考えるのがベースとなります。室温も外気温も、私たちが暮らすにはいささか温度が低くて寒いので、温める必要があるからです。この時期は割とわかりやすい。私たちは着衣もこの季節になってくるると段々重ねて厚着をします。つまり断熱材をみに纏うのと一緒で、イメージはそのまま住まいに投影しても間違いがありません。 日本の省エネの基準は、これまでこの冬のパターンが考え方の基本になって整えられてきています。皆...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.02 Tue 07:30
いよいよ暖房が必要な季節になってきますね。住まいの性能によって、スタートの時期が大きく違うことは方々のお話で感じていますが、近年の高性能ブームによって、少しずつボトムアップにはつながっていますから、昔よりはだんだん遅れてきているのかもしれません。また地球温暖化の煽りは年々受けていますから、それもまたスタートを遅くしているかもしれませんね。もう今日から11月ですが、感覚とこの暖かさとはすでにずれがあるようにも思えてしまいます。いずれにしても、これからの冬は暖房に目がいき、暖房にどれくらいお金が...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.11.01 Mon 07:28
字の如く「採暖」は暖かさを採るための「点」ポイントであるのに対して、暖房は、空間の寒さを取り除く設えです。寒いという刺激を柔らかく取ることができれば、すなわち無刺激になります。そのためには室温で示される空気の温度はもとより、その空気が抱えている湿度、それから壁・床・天井の面自体の温度など、あらゆる要因がその環境に影響します。暖房はそういうものをコントロールする手立てなのです。そういう意味では、これまでのこの国の暖房はほとんどの場合、囲炉裏手あぶりの類からストーブまで、ほとんどが暖房とくくら...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.10.31 Sun 07:09
そろそろ、タイトルの種明かしをしましょうか。「快適」とは刺激がないということなのです。つまり、何も感じないこと。「あったかーい」と感じるのもつまり刺激ですから、長く続けば不快になるのです。住宅展示場の床暖房に数十分の見学で感動して、それを快感と思い込んでしまうのは少しずれてしまうことに他ならないのです。 私は高性能を習いに北海道に伺っていた頃に先輩たちによく言葉の端々を間違えるなと薫陶を受けました。「あったかい」ではなくて「寒くない」を目指しなさいとよく言われたものです。一般の方のイメ...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.10.30 Sat 06:11
例えば、こたつやホットカーペットという採暖器具がこれから登場する季節ですが、あったかーいとその刺激的な暖かさに喜ぶのは瞬間なのです。みなさん少しお酒を飲んで、ホットカーペットの上で寝てしまって、起きた時の感覚を味わった方も少なくないのではないでしょうか、喉はカラカラ、なんだか頭は痛いし、気だるく不快極まれない。口の悪い私などはポップコーン状態とよく表現しますが、床から煎りあげられた人間の体はほとんど水分ですから、どんどん干からびていくような不快感が否めないのだと思います。 このように、...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.10.29 Fri 07:19
寒くなれば、あったかいものが恋しくなるのは当然で、そろそろ暖房機に入ると昔でいえば、いささか刺激的な灯油の燃焼ガスの匂いや窓ガラスの曇りも、なんだかあったかさの象徴として、イメージが私たちの記憶に深く刷り込まれています。それは当然の感覚なのですが、水を差すような言い方をすれば、私たちの言う高性能住宅の領域では、灯油燃焼の匂いが立ち込めるなどという状況は、換気が十分にされていない空気の鮮度が心配な状態であったり、窓ガラスが曇るということは表面温度が極端に下がり露天温度に達しているということで...
建築YA「髭」のCOLUMN | 2021.10.28 Thu 07:19
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