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JUGEMテーマ:小説/詩 強き者と賢き者と | 葵むらさき | Kindle本 | Kindleストア | Amazon ★5月31日(日)〜6月4日(木)まで無料配布中★ ◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇ 我々はリーグ戦のコマとして使う「強き者」を求め、とある渦巻銀河の辺境へとやって来たのだが──表題作ほか9編収録のショート作品集。 ≪収録作品≫ ヴァーユ おかあさん ストーキング でぃりーしゃあす どれにしようかな 一枚の写真 強き者と賢き者と 時計が刻を告げるまで ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.05.31 Sun 13:58
ほんの一瞬だけ闇が支配する そしてはじまる ひじかけのうで くんだあし おもいからだをあずけた椅子 そのひとの視線は そのむこうにむけられる みあげれば 光源からのひかりは 放射状だろう くちはとざされたまま はなしているのは そのむこうだ じりじりとする いらいらとする 態度表明すべきはそののちなのに 結論だけがさきばしる かたられているのは愛 しかし野望のそのさきにまつものがある わたしがみているのは そのひとだけで それをこんどはわたしがえがかなければならない 沈黙はまもられてはいる ...
with a kiss, passing the key | 2020.05.31 Sun 00:00
色々なジャンルの小説が書きたいなぁ…と考えることだけなら出来ますが、なかなかそれを書くまでには至らないことが多いです。 前々からこのブログでも書いているのですが、雪乃の得意なジャンルは『世にも奇妙な物語的な、なんちゃってホラー』です。こう…何も考えずにつらつら書いていると、大体ちょっとうっすら怖いなー的なお話になっているので、得意というよりは手癖なのかもしれない← 今まで書いてきたもの達を思い返してみるとですね、書きあがったものって自分が『これを書きたい』と思ったジャンル...
雪乃に!サイコロ振らせろ!! | 2020.05.30 Sat 23:59
この記事は、このブログで短編連載している、SF小説『'99-Polaris』の第15話です。 <作品紹介> 人類が地上から消え去った後の世界で、ポラリスは生きている。 自分が、何者か、何物かも、わからない。 ただ、自分自身の、生き終わっていく「物」を看取る「看取り人」という役目の確信と、 自分がこの地上の「最後のひとり」になるという、強い予感は持っている。 ひとりで生きていたポラリスは、 病院でケアロボットとして働いていた、AR装置による立体映像の男・サザンクロスと、 大学で作られ、美しくも怖ろしい...
StarGazer | 2020.05.28 Thu 09:16
JUGEMテーマ:小説/詩 紫焔フィリア | 葵むらさき | 小説・文芸 | Kindleストア | Amazon ★5月26日〜5月30日まで無料配布中★ ◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇ ショア惑星王国の王室に、一人の姫が誕生した。 その瞬間、王室内に暗雲が立ち込めた。 何故なら生まれた赤ん坊の髪が、紫の色をしていたからだ。それは燃え立つ焔の色、ショア精神世界の根幹たる教典に伝えられる魔物ブリメットの髪の色だった。 呪われた遺伝子を持つ者として赤子の父親であるハルに死罪が言い渡される...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.05.26 Tue 13:37
JUGEMテーマ:小説/詩 「火起こしか」ユエホワが言う。 火起こし――まだ姿を見ていないとハピアンフェルが言っていた、妖精たち。 どこにいるんだろう―― どうすればいい―― 「ポピー、これを使え」ギュンテが空の上からさけぶ。 「え」上を見上げると、 「燃えないキャビッチだ」ギュンテはそう言って、雲の上から私に小さなキャビッチを投げてきた。 それは、さっきギュンテの水がめに入れておいた、私のキャビッチだった。 小さな、キャビッチ。 その一個だけでは、たとえ燃えないとしても何のダメージも与...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.05.26 Tue 09:03
ここにはだれもいない みんないってしまった ゆれているのはこだち みずのおとがきこえるのは ふかくかんがえなくてもよい いっしょにあそんでいれば そんなくいは いまはいってもせんなきこと めにうかぶのは影法師だけ 腕や脚はあらわれるが きみたちのかおはどこにもない どうせ順番だ いずれはわたしも それはきやすめなのだろうか それとも いまにひがのぼる そうしたら、もうすこしはっきりと自覚できる いや、せざるをえないのだ 余情にひたれるのはいまだけ そうかんがえれば 夜のやさしさにこそい...
with a kiss, passing the key | 2020.05.24 Sun 00:00
JUGEMテーマ:小説/詩 ◇◆◇◆多重人格の急須2 〜肉じゃがは時空を越えて〜◆◇◆◇ 第1話 舞子、料理する 前編(全40話) 「舞子お――」階下から母親の声がした。 「あー?」舞子はベッドに寝転んで文庫本を読んでおり、そのままの姿勢で生意気げな返事をする。 土曜日の、午後三時ごろだった。 「ちょっとご免だけど、母さん仕事行ってくるわー」母親は云いながら階段を上ってきた。 「仕事?」訊き返しながら舞子が身を起こした時、母親は部屋のドアを開けた。 「うん、ちょっと浜浦さんから...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.05.23 Sat 17:51
JUGEMテーマ:小説/詩 「燃えてる」母がさけぶ。 同時に、突然熱い風が私の顔にぶつかってきた。 「うわっ」箒にまたがって飛びながら、思わず目をぎゅっと閉じ顔をそむける。 箒は私がそんなことになっても、木々にぶつからないようによけながら、大急ぎで前へ進んでくれる。 「ポピー止まって」母がつづけてさけぶ。 「わっ」私のツィックルはただちに止まり、私の体は箒にまたがったまま前につんのめりそうになる。 顔を腕でまもりながら目を少しあけてみると、先の方で森の木々が炎で焼かれているさ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.05.19 Tue 09:06
はこのなかにおさまらない はみでるところ すきのできるところ ああ、なぜなんだろう かがみのまえにたつ これはわたし しかし これがわたしなのだろうか ああ、なっとくできない めのまえが暗転し そしてわたしは窮地のまっただなか へたをするとしぬ いや、まちがいなくしぬ いやでもしぬ しかし、だからこそ、いや、ぜったいに ありえないことはわかっている 安閑とした 退屈で 平凡な 日常だけがまだつづく そしてそれにあきあきしている これでも そう こんなときでさえも(こんなときだからこそ?) 蛇口をひ...
with a kiss, passing the key | 2020.05.17 Sun 00:00
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