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「はい!着きました!お疲れ様!私、ゆっくり車入れるから、奈津美は先に降りて、家、入ってて!」 「はーい!お疲れ様です!車、よろしくお願いします!」 おー!懐かしい我が家! この間来たのいつだっけ?まーちゃんの結婚式以来?まさか?・・・ 何年経ってんの?!って話だよね! お泊りバッグを持って、なぜかちょっとはやる気持ちで、玄関まで急ぎ足で行ってみた。 ・・・あー! この匂い!!実家の香り〜! 玄関の前に立つと、実家の匂いがするー! 「お母さんー!ただいまー!九...
碧海 | 2020.04.19 Sun 14:06
恋愛下手 (恋愛小説シリーズ)こんのまさき 著 電子書籍で発売! プロローグ これは私自身のノンフィクションである。 私はバツイチ子持ち。 母娘ふたりで仲良く暮らしている。 娘は成人しているが、今は将来店を出す夢を見ながら、飲食店でアルバイト中。 私は、ジュエリー会社の展示会集客を仕事にしている。 収入は、同年代のOLさんくらいか。 投資もいくつかしていて、今はお金に困ってはいない。 が、離婚した当時は2歳の娘を抱えて、お先真っ暗だった頃...
表現者として、私だからできることを | 2020.04.19 Sun 10:39
ひとり、またひとりとおちてゆく ここでわかるのはそれだけだ なぜ、かれらがそこにいたったのか、なぜ、かれらがそうせざるをえないのか わたしにはいっさい、わからない とめてもむだだ それだけは、しっている その光景をながめていられるのも、そこにある きっとこんやもほしがながれるだろう なみだがあふれるかわりに それがたむけとなればいい きこえるのはなみのおと あざわらうかのようなとりのこえ 潮騒とひともじかいて そのはまにひとり
with a kiss, passing the key | 2020.04.19 Sun 00:00
JUGEMテーマ:小説/詩 大工の人たちは、菜園界から持って来た道具で、さっそく木を切ったり石を掘りだしたり土をこねたりしはじめた。 ルドルフ祭司さまはじめ聖職者の人たちは、アポピス類――人間の形をしたものも、ヘビの形をしたものも――たちをまわりに集めて、神さまを敬うためにどのようにしたらいいのかを教えはじめた。 アポピス類は、私たち人間を見つけたときとおなじくどこかのんびりと――というかぼんやりとした感じで聖職者たちの話を聞いていたが、ふとその中の一人が「神さまってなに?」と質問...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.04.17 Fri 15:31
JUGEMテーマ:小説/詩 ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第95話 碧の色(全100話) 「リンケイ」 そう、叫んだ。 叫び返した。 腹の底から、その名を呼び返した。 そう、思った。 だが自分の鬼の眼に確かに見えたものは打鬼棒、黒くもなく焦げてもおらぬテンニが顔中でほくそ笑みながら放った、その武器であった。 それはリューシュンの額を打ち、ついにリューシュンの眼にその名を呼び返した相手の姿は、映らなかったのだ。 リンケイ その名を呼...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.04.14 Tue 12:59
JUGEMテーマ:小説/詩 人びとはいっせいに首をたれ、帽子をかぶっているものはそれを取り、女性たちは胸の前に手を組み、地面にひざまずく者もいた。 私たち家族もいったんは首をたれ瞳をとじたのだけれど、父と母と祖母はすぐに顔を上げ「神よ」と声をそろえて質問しはじめた。 「妖精たちは悪意をもってやっているのでしょうか」 「アポピス類たちはどこに隠れているのでしょうか」 「地母神界は今どういう状況にあるのですか」 そんなにいちどきに言われてもわかるわけない、と私は思ったけど、フュロ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.04.14 Tue 12:42
JUGEMテーマ:小説/詩 ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第94話 微笑(全100話) リンケイは、その瞬間を目の当たりにした。 「リューシュンッ」 自分の呼び声に応えて振り向こうとした、聡明鬼。 「リン」自分の名を呼び返そうとした、聡明鬼。 だが鬼が自分を見るよりも早く、打鬼棒がその額を打ったのだ。 ごつ 離れたところから音は、ごく微かにくぐもって聞えた。 「リュ」 リンケイはその瞬間、すべての音が止みすべての光景が闇と化すのを感知した。 聡明鬼...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2020.04.14 Tue 10:14
短編時代小説『闇の雫』生駒祐樹 (著) 電子書籍で発売! 剣の道に生きてきた柳田親子は、藩の政策に大きな影響を及ぼす 近江屋との会談の帰り、複数の刺客から襲撃を受ける―― 謀略渦巻く藩政に、己の腕一つで立ち向かう剣士たちの姿を描く。 ++++++++++ 昨日は顔を覗かせていた月も、今朝から降りしきる雨のせいで暗い雲の向こうに姿を隠している。 簾の如く降り注ぐ雨の中を、二つの提灯が揺らめく。提灯に書かれた近江屋の文字が暗い夜の中で浮かび上がっていた。 近江屋...
表現者として、私だからできることを | 2020.04.13 Mon 14:12
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