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小説/詩

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小説/詩
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Hに捧ぐ。

JUGEMテーマ:小説/詩   今を走る   今をともに走る「友」という名のない君。 大切な友を亡くした君と、その友を知らない私が、ひたすらに真実に向かって音を 積み上げる日々。   声が聞こえたでしょう?あの方の声が。 私には聞こえました。しっかりとはっきりと絶え間なく哀しみにも諦めにも似た 低くて落ち着いた慈愛のある優しい声が。   21年前,あの女は高笑った。 「自殺じゃないのにね!バカみたい、誰も気づかないのよ?ははははは!」 「じゃあ、何なの...

Jupiter〜夢を失わずに〜 | 2019.10.30 Wed 14:04

詩『なじる:Hissing In Anger』

Kに

with a kiss, passing the key | 2019.10.27 Sun 00:01

【今日のSS】ハンカチの代わりに

「うわ。降っとるやんけ」   ふらりと立ち寄ったコンビニから出た瞬間、彼は薄めの眉を潜めてそう言った。彼の面倒くさげな瞳は、つい先程まで青かったはずの鈍色の空に向いている。 隣に立つ彼女もそれを仰ぎ、その量の少なさにふと口元だけで笑った。幸い、目的地である駅までは5分もかからない。 彼のパーカーの裾をくいと引っ張って、彼女は告げる。   「このくらいなら、走っていけるよ。いこ?」 「………」   彼は何かを…おそらくは、彼女の言葉に反論し...

雪乃に!サイコロ振らせろ!! | 2019.10.25 Fri 19:49

慈悲をなくした天使

「お願い、助けて…」   小さな少女が冷たく見下ろすその足元で、痛ましい程に…哀れな程に頬をしとどに濡らした女性は地面に頭をこすりつけた。 ふるふると、その肩口が小さく震えているのを、少女は見逃さない。それは、つい先程起こってしまった事態への恐怖なのか、或いは連れ去られていった自分の夫の生命の心配ゆえか。 または、先程まで自分が見下していた存在であると知ったその少女に頭を下げることへの屈辱感なのか。 どれであっても、別に構わない。元より少女の答えは、最初から決まって...

雪乃に!サイコロ振らせろ!! | 2019.10.23 Wed 23:53

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 43

JUGEMテーマ:小説/詩   「そのアポピス類の子たちは、ピトゥイが使えるの?」祖母は首をかしげながらきいた。  ユエホワは、お茶を飲んでいる私の方を見た。 「えーと、発動はしてたよ」私は天井を見あげながら答えた。「キャビッチは、消えてた」 「そう」祖母はあごに指をつけ、考えた。「けれど、実際に呪いが解けたかどうかは」 「うん、わかんない」私は首をたてにふって横にふった。「誰も呪いとかかけてないし」 「ピトゥイは、発動一年発効十年といわれているのよ」祖母はうなずきながらいっ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.10.23 Wed 08:46

詩『夜、化粧室にて:Night, In The Dressing Room』

Tに

with a kiss, passing the key | 2019.10.20 Sun 00:00

葵マガジン 2019年10月19日号

JUGEMテーマ:小説/詩   ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第70話 風の中(全100話)    ざああああ    それはまるで波のごとく、強くなり、弱くなり、だが完全に途切れることはなく、リンケイ−−この初見の闖入者をためつすがめつしながら、すぐ傍をかすめてゆく。  −−なるほどこれが、音に聞えた陰陽界の“風”というものか。  陰陽師は摺り足に近い歩みを静かに進めていた。  耳を、頬を撫でるのは大気の揺らめきではない。  怨念の、憎悪の、そして助けを乞う悲哀の声でもある。  ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.10.19 Sat 19:22

葵マガジン 2019年10月12日号

JUGEMテーマ:小説/詩   ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第69話 儀式(全100話)    森羅殿に向かったのではなかった。  テンニは、陰?地府の片隅に身を潜め考え続けていた。  龍馬の魔焔に焼き焦がされた鬼の体を、回復させる方策が必要だった。  陰陽師、乃至降妖師の力を借りるしか、なさそうだと思った。  それを思うと、つい苦笑いが出る。  自分にとって最大の敵となった者達と、同じ職業の者達を頼らねばならぬという現状にだ。  だが、だからといって迷ってなどはいられない。  陽世で陰陽師...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.10.15 Tue 13:01

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 42

JUGEMテーマ:小説/詩   「え」私はただひと言いっただけで、あとは全身氷のようにかたまった。  いまこの鬼魔、なんていった?  ユエホワは数歩先にすすんでから立ち止まり、ふり向いた。「なに」 「――」私は目をまん丸くしたまま、ユエホワをただ見ていた。 「気づかなかっただろ」ユエホワは、まるで自分が人間になりすましてまんまと学校へセンニュウしたかのように、たいそう自慢げに笑った。「目も赤くないし」 「あっ、そうそう」私はいまさらながらはっと気づいて言葉を発した。「あの人たち...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.10.15 Tue 07:42

詩『くらいあさ:Morning In The Dark』

めざめてふとおもう もとよりあさひのささない場所だ だけど、なにかがたりなく、そのかわりになにかがそこをしめている あなたはいない それは今朝にかぎってのことでもなく 昨夜にはじまったことでもない 第一に、それがさししめすものがだれなのか、もうわからない 調度も家具もなにもかわらずうしなわれたものはない あたりまえだ うしなわれつつあるものはあるにはあるが それをとりもどすにはもうおそい やるべきことはいくらでもある それをひのべしたらどうなるか わかってはいる ここで時の不条理をなじんで...

with a kiss, passing the key | 2019.10.13 Sun 00:00

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