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小説/詩
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魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 32

JUGEMテーマ:小説/詩   「聞けたよ」私は答えてから「おはよう」とあいさつした。  ユエホワは、とくに何も言わなかった。 「あいさつできないの」私はむっとしてそう言った。 「さっきしたじゃん」ユエホワは悪びれもせずそう答えた。「ばあちゃんちの屋根の上で」 「えっ」私は箒で飛びながらびっくりした。  じゃあさっきのは、空耳じゃなかったんだ―― 「んで、何て言ってた?」ユエホワはかまわず質問をつづけた。「妖精のやつ」 「やつって」私は眉をひそめた。「ハピアンフェルだよ」 ...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.08.07 Wed 10:02

葵マガジン 2019年08月03日号

JUGEMテーマ:小説/詩   ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第59話 牛頭馬頭対降妖師(全100話)   「ほう」閻羅王は座して頬杖をついたまま、少し感嘆した。「その眼、誰にやられたのじゃ。聡明鬼か」 「違う」テンニは面白くもなさそうに口の端を歪めた。「あの奇妙な鳥の化け物じゃ」 「鳥の、化け物?」雷獣スルグーンに遭遇しておらぬ閻羅王は、眉根を寄せた。「何者じゃ、そいつは」牛頭と馬頭に問う。 「は」 「ええと」  牛頭も馬頭もまたその獣に遭遇しておらず、彼らは三叉を構え降妖師に対峙したまま答...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.08.04 Sun 15:04

詩『たはぶれせんとやうまれけん:La Vida es un carnaval』

Mに

with a kiss, passing the key | 2019.08.04 Sun 00:00

『ポラリスとロックン・ロール』 短編連載SF『'99-Polaris』第5話

この記事は、このブログで短編連載している、SF小説『'99-Polaris』の第5話です。 ------------------------------------- ☆第5話「ポラリスとロックン・ロール」  かつては駅前だった大通りの、三階建てのビルは、まだ頑丈で壊れる気配がない。  その三階の、がらんとした片隅で、ポラリスは目をさます。  と、自分のすぐ側に、あのARの男――サザンクロスがにこにこしてしゃがみこんでいた。ポラリスはあおむけに横たえていた体を、ゆっくり起こしながら言う。 「……君は、朝、早いようだな。待たせたなら申し訳ない」...

StarGazer | 2019.08.02 Fri 06:56

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 31

JUGEMテーマ:小説/詩   「どうしたの?」祖母が手をとめて、ふしぎそうにきく。 「おばあちゃん、ここだいじょうぶなのかな」私は肩ごしに振り向いてきいた。「アポピス類たち、襲ってこないかな」 「ああ」祖母は軽くうなずいた。「だいじょうぶよ。心配しなくても家がちゃんと守ってくれるわ」 「え」私は目をまるくした。「家が?」 「ええ」祖母は自信たっぷりに大きくうなずいた。「この家は、すべてツィックルの木でできているから、鬼魔が来ても追い払ってくれるわ」 「ツィックルで…&he...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.07.30 Tue 11:37

詩『水位:About The Water Level』

さっきからずっとみつめている 湯殿にたまるみずのうごきを しかも蛇口からほとばしるそれではない そのはんたいがわ こくこくとあがる水線なのだ あたまによぎるのはよしなしことばかりだ いとけなきおもいばかりがたちあがる ねぇ なぜ どうして かつてはそれにこたえてくれるものがあった いまはたったのひとり しかもそんな歳でもない あふれてしまえば このたわむれもおわるのだろうか わたしを わたしの衣服をぬらして それがもとめていたこたえなのだろうか 喫水線をまっすぐにうつくしくえがくことにいそしむ...

with a kiss, passing the key | 2019.07.28 Sun 00:00

葵マガジン 2019年07月27日号

JUGEMテーマ:小説/詩   ◇◆◇◆聡明鬼◆◇◆◇ 第58話 治癒(全100話)   「閻羅王さま」牛頭が牛の顔を真っ青にして叫んだ。「鬼差どもが、こちらへ向かって来ます」 「向かって来る?」閻羅王は生死簿から眼を上げた。「何ぞ儂に用向きでもあるのか」 「い、いえ」馬頭も馬の顔を青くしている。「閻羅王さまを捕えよ、との声が挙がっております」 「−−儂を?」閻羅王は眉根を寄せた。「鬼差どもがか? 鬼差どもが儂を捕えると申すか」 「は」 「はい」牛頭と馬頭は牛と馬の頭を下げ答えた。 「彼奴...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.07.27 Sat 13:04

魔法野菜キャビッチ3・キャビッチと伝説の魔女 30

JUGEMテーマ:小説/詩   「でもそんなある日、私は聞いてしまったの」ハピアンフェルは話をつづけた。「アポピス類たちが『妖精にユエホワを探させて、さらってこよう』と話しているのを」 「まあ」祖母も、 「なんだって」父も、 「ユエホワを?」私も、おどろいた。 「人をさらうなんて、私はどうしてもいやだと思った」ハピアンフェルは首を横にふった。「それでその日私は逃げ出して、聖堂の屋根のところにいたの」ハピアンフェルは話した。「あそこにいれば、鬼魔が近づいて来ないから」 「ああ」...

葵むらさき言語凝塊展示室 | 2019.07.27 Sat 12:33

小説 天気の子

小説 天気の子 新海誠さん。 監督自身が書いた原作になります。 なんと、初回限定特典があります。 これは、チェックしておいた方がいいですよ(・∀・)b 小説 天気の子 (角川文庫) JUGEMテーマ:小説/詩

テルの日記 | 2019.07.25 Thu 21:22

小説「株仲間のぼやき(その4)」

 晴海トリトンスクエアはWからZまで4つの建物で構成された一つの街である。  そこにはオフィスはもちろん、レジデンス、小売店、スーパー、飲食店、銀行などもあり日々賑やかに人の往来が見られる。  トリトンブリッジを渡ってすぐのところにある2階につながるエスカレーターを上がり、見渡すと各建物につながっている巨大ホールの存在感に圧倒される。  その中の一つであるX棟で開かれる晴海トリトン株同好会では会長の田崎とその友人で会の盛り立て役であるキャバクラ好きの与太慎一の明るい声が響き渡ってい...

殿堂入り株式メルマガ 億の近道 | 2019.07.23 Tue 17:20

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