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疲れた心に滋養たっぷりのスープをどうぞ――スープ屋しずくの謎解き朝ごはん

店主の手作りスープが自慢のスープ屋「しずく」は、早朝にひっそり営業している。早朝出勤の途中に、偶然店を知ったOLの理恵は、すっかりしずくのスープの虜になる。理恵は最近、職場の対人関係がぎくしゃくし、ポーチの紛失事件も起こり、ストレスから体調を崩しがちに。店主でシェフの麻野は、そんな理恵の悩みを見抜き、ことの真相を解き明かしていく。心温まる連作ミステリー。(内容紹介より)   『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』(友井羊著 宝島社文庫)   本著者作品初読。でも、なんだか既読感が...

ほんぽ本舗 | 2016.12.03 Sat 09:43

幸せを握りそこねた男――握る男

昭和56年初夏。両国の鮨店「つかさ鮨」の敷居をまたいだ小柄な少年がいた。抜群の「握り」の才を持つ彼の名は、徳武光一郎。その愛嬌で人気者となった彼には、稀代の策略家という顔が。鮨店の乗っ取りを成功させ、黒い手段を駆使し、外食チェーンを次々手中に収める。兄弟子の金森は、その熱に惹かれ、彼に全てを賭けることを決意する。食品業界の盲点を突き成り上がった男が、全てを捨て最後に欲したものとは――。異色の食小説誕生。   『握る男』(原宏一著 角川文庫)   今春読んだ著者作品は、ハートウォ...

ほんぽ本舗 | 2016.12.01 Thu 22:09

真実を探し求めた作家と老犬の旅の結末――チャーリーとの旅

自分はどれだけ祖国の実情を知っているだろう――そんな疑問にとりつかれた作家スタインベックは、特注キャンピングカーに愛犬チャーリーを乗せ、アメリカ一周の旅に出た。人生の哀歓と自然の美しさに彩られた旅は、まるで人生そのもののように浮沈を繰り返しながら進んでいく。孤独とともに16000キロを走り抜けた4ヶ月。いまなお世界中の読者に愛される、旅文学の傑作。(内容紹介より)   『チャーリーとの旅』(ジョン・スタインベック著 竹内真訳 ポプラ社)   ぼくはほぼ毎週のように図書館で本を借りる...

ほんぽ本舗 | 2016.11.29 Tue 23:53

落花生

久しぶりに野ばらちゃんの本を買いました。 最後に買ったのが『破産』だったので、もう5年も経つのですね。 なぜ手に取ったかというと、これが復帰作だから——というわけではなく、ただ、装丁が好みだったからです。 カバーがついていなくて(その代わり、大きい帯がついています)、天地と小口が真っ赤に染まっている。黒い明朝体のタイトルと真っ赤な表紙のコントラストが、数え切れないほどの本が並ぶ本屋さんの棚に置いてあってもドキッとして立ち止まってしまうほど、一種の不気味さを醸し出しています。 私...

植物乙女 | 2016.11.27 Sun 21:54

現代のカリスマ、桜井誠by瀬戸弘幸@青林堂

JUGEMテーマ:最近読んだ本    言わずと知れたヘイトモンスター、差別の神様・桜井誠。  現代の悪魔のように、ラジオ放送もネットデレビも学園祭も彼に言論の機会を与えない。しかし彼は徐々に都知事選「勝利」後、徐々に復活を遂げている。  裁判敗訴に桜井禁止法にデモ中止と失態続きのジリ貧状態だったが、トランプほどではないにしろ、東京都知事選でそれなりの「奇跡」を見せて、一挙に形勢を逆転させた。マスコミ総攻撃の中、何だかの意味で「カリスマ」であることも事実である。    そんな桜...

くそ英語 | 2016.11.27 Sun 12:07

お次に控えしは、涎と涙が溢れる物語!――エミリの小さな包丁

信じていた恋人に騙され、職業もお金も、居場所さえも失った25歳のエミリ。藁にもすがる思いで10年以上連絡を取っていなかった祖父の家へ転がり込む。心に傷を負ったエミリは、人からの親切を素直に受け入れられない。しかし、淡々と包丁を研ぎ、食事を仕度する祖父の姿を見ているうちに、小さな変化が起こり始める。食に対する姿勢、人との付き合い、もののとらえ方や考え方……。周囲の人たち、そして疎遠だった親との関係を一歩踏み出そうと思い始める――。「毎日をきちんと生きる」ことは、人生を大切に歩むこと。人...

ほんぽ本舗 | 2016.11.26 Sat 11:47

Fランク化する大学by音真司著@小学館新書

JUGEMテーマ:最近読んだ本   予想外の展開。予想外の良書。    仕事場で、産経新聞WEB見てたら「最近の大学では、講義中にモップが飛んでくる」みたいに紹介されてたので、暇つぶし用に読んでみた。  昔からある「今時の大学生はこんなに馬鹿ですよ」ネタで、結局、書いてる先生の馬鹿が証明されるのかな、と思ったら、どうしてどうして、なかなか良書だった。  モップが飛んで来るようなFランクの大学で、自分はどうやって授業を進めたかが話の中心。そして、今の大学の問題点や大学選びについ...

くそ英語 | 2016.11.26 Sat 11:24

涎と笑いが溢れます!――エスカルゴ兄弟

出版社勤務の柳楽尚登(27)は、社命で足を運んだ吉祥寺の家族経営の立ち飲み屋が、自分の新しい職場だと知り愕然とする。しかも長男で“ぐるぐる”モチーフを偏愛する写真家・雨野秋彦(28)は、店の無謀なリニューアルを推し進めていた。彼の妹・梓の「上手く行くわけないじゃん」という嘲笑、看板娘・剛さんの「来ないで」という請願、そして三重の養殖場で味わう“本物のエスカルゴ”に、青年の律儀な思考は螺旋形を描く。心の支えは伊勢で出逢ったうどん屋の娘・桜だが、尚登の実家は宿敵、讃岐のうどん屋...

ほんぽ本舗 | 2016.11.26 Sat 00:03

シリーズもののVOL.3&4の2冊をまとめてご紹介!

今回ご紹介するのは、小路幸也の“ダイ・シリーズ”(実業之日本社)である。とはいえ、VOL.1の『モーニング』と、VOL.2の『コーヒーブルース』を読んでからずいぶんと時間が経っていて、すでに内容はうろ覚えである(記憶喪失?)。しかし、ぼくのように情けない読者のためを思ってか、巻頭に<これまでのあらすじ>をわざわざまとめてくれている。ということで、『モーニング』と『コーヒーブルース』も含めて、軽く(全面的に?)引用させてもらっちゃおう。   ******************************   ...

ほんぽ本舗 | 2016.11.22 Tue 22:41

今野晴貴著「ブラックバイト」を読んで。

ブラックバイトとは、 学生アルバイトの仕事に対する責任感を利用し、学生を酷使し、社員による学生への損害賠償の請求や、辞めるというのなら家に押しかけるといった脅迫めいたことなどをし、辞めたくても辞められないアルバイトのことです。 ブラックバイトが多い業界は、外食チェーン店、コンビニチェーン店、個別指導塾講師といいます。 学生の責任感を利用する方法とはどのようなことでしょうか。 バイト先では、学生アルバイトをなくてはならない戦力としています。 ...

記録帳 | 2016.11.21 Mon 22:50

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