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回想
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昔のことをふっと想いだす瞬間。
花の香り、風の香り、季節の流れの中で。
後悔もある。
懐かしい思い出。
だからこそ、今日を一生懸命に生きよう。
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その112 「井戸水」

海から上がってそのまま ぺたぺたと道路を渡ると祖父の家だった。   家の前には井戸があって、そこで頭から水をかぶる。   鉄でできたポンプには弓なりのレバーが付いていて 力を入れて3,4回上下に動かすと 太い蛇口から水がどおーっと出て来る。   蛇口にはガーゼの布のようなものが被せてあって ごみや砂を漉すようになっていた。   井戸は石で組んであって 小さいカニが隙間で動いていたりする。   井戸水は冷たくて、 息を詰めて急いで全身を...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.08.05 Sat 19:09

その111 「引き潮」

海辺の祖父母の家に滞在中は 海に入り放題だったかというとそうでもない。   海には満ち潮、引き潮というものがあって 引き潮のときは海に入ってはいけない。   潮が満ちるときは波がずんずん沖からやってくるので 満ち潮のほうが怖い気がするのだが 「引き潮のほうが危ないんやで」と祖母が言う。   引き潮のときは一見、波打ち際は静かで さらさらと砂が流れているだけのように見える。   浜辺を歩くぐらいは許容されていたので かいちゃんは履いていたビー...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.08.04 Fri 19:45

その110 「おばん」

淡路島の祖父母は 『おんじゃん おばん』と呼ばれていた。   母は5人きょうだいの長女だったが 実母は二十歳(はたち)前に亡くなっていて おばんは5人の子持ちのおんじゃんのところに 嫁に来たのであった。   これはまったく公然の話であって かいちゃんも 従兄弟(いとこ)たちも全員が知っていた。   母たちは 「お母さん」と呼んだことはなく 「おばさん」がいつの間にか「おばん」になったらしい。 孫たちは ”おばあちゃん” と呼んでいた。   おば...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.08.04 Fri 00:43

その109 「はむえっぐ」

淡路島に住む祖母はまったく田舎の人で ハムもチーズも知らなかった。   一度だけ祖母に「ハムエッグが食べたい」 と言ったことがある。   「そら いったい どないなもんや?」と言うので ハムの上に目玉焼きが乗っているのだと答えると 集落に一軒だけある”なんでも屋” に連れて行ってくれた。   「ハムとかいうもん 置いてるか?」と祖母は訊く。 「これがハムやで」と店のおばあさんが薄切りのハムをくれた。   祖母は 目玉焼きは焼いたことがある...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.08.02 Wed 20:08

その108 「千切りキャベツ」

淡路島の祖父の家の横に畑があった。 祖父の畑だったのかどうかは分からない。   海岸から道をへだてて 畑が一面に広がる中に ぽつんぽつんと家が点在しているのだが 家の境目も畑の境目もなかったように思う。   祖父母が畑仕事をしている姿を見たことはないが 夏休みに遊びに行くといつも 祖母が畑からキャベツを採ってきた。   小さいものなら一玉、大きいものなら半玉 祖母はひたすらキャベツを刻む。   包丁は家ではあまり見かけない四角いもので ”...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.27 Thu 21:24

その107 「洗濯のり」

”たらい” で思い出すのは 行水(ぎょうずい)よりも ”洗濯のり” である。   洗濯のりは筒状のビニールに入っていて ハムのような円筒形で、さわるとぷるぷるした。   ビニールの端っこを少しだけ切って洗濯のりを絞り出し 使った後は輪ゴムでぐるぐる縛っておく。 たらいに水を張って洗濯のりを溶かし シーツを浸け込む。   冬は毛布を使うのでシーツに糊づけするのは夏である。   夏の陽射しで乾いたシーツはパリパリになり 「気持ちがい...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.25 Tue 22:41

その106 「水茄子(みずなす)」

かいちゃんはナスビが嫌いであった。 ナスビに限らず野菜の煮たのはすべて敵である。   ぬか漬けの主役はキュウリだが 同じくらい出番の多いのが ナスビである。   ナスビは糠を洗い落とすと すぐに茶色く変色するので 母は包丁で切らずに手で縦に裂いた。   外側から1センチくらいはつるつると鮮やかな紺色で 中心の部分はふんわりしていて真っ白である。   生野菜は嫌いではないので 母が「これならあなたも食べられる」と言う。   ひとの事をそんなふう...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.23 Sun 23:04

その105 「行水(ぎょうずい)」

町内に ”こどもプール” があったので 行水をした覚えがあまり無い。   妙にはっきりと憶えているのは 母が ”たらい” に水を張って庭に出しておき、 昼に手を浸けてみると お湯になっていたことだ。   お日様の熱だけでこんなに熱くなるのかと かいちゃんは非常に驚いた。   物知り顔の姉が 「アフリカでは自動車のボンネットで目玉焼きが焼ける」 と言うので「そんなにも!」と更に驚いた。   試してみたいと思ったが、 ボンネットはゆ...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.20 Thu 18:33

その104 「ぬか床」

夏になると母は必ず ぬか漬けを漬けていた。   台所の木の床が はめ込み式になっていて そこを開けると赤茶色の甕(カメ)がある。   夏の初めに糠を買ってきて塩と混ぜて甕に入れる。 キュウリに粗塩(あらじお)を手で擦り込んで 糠の中にぎゅうぎゅうと押し込む。   キュウリから出た水で糠はしっとりとしてくる。 毎朝毎晩、糠に手を突っ込んで上下を混ぜると 適度に発酵してきて美味しいぬか床ができる。   ぬか床はキュウリを入れるごとに だんだん水気が多...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.16 Sun 21:34

その103 「グッピー」

百貨店の屋上に出る扉の手前に 観賞魚を置いている一画があった。   四角くてうすっぺらいエンゼルフィッシュや きらきらした赤と青の模様のネオンテトラに 屋上遊園地をビヤガーデンに乗っ取られた かいちゃんの絶望は癒された。   グッピーという小さな魚は いつも食べているラムネと同じ名前だと気付き、 グッピーに似たラムネだから”グッピーラムネ”なのか ”グッピーラムネ”に似た魚だからグッピーなのか どちらだろう、と考えたが分からなかった...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.07.14 Fri 22:54

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