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庭の隅っこには青じそが植えてあった。 夏の間中 そうめんや何やかやに活躍していたが バッタがしきりに食べるので レースのようになった葉っぱもあった。 1センチか、大きくても2センチほどの 細い流線形のようなスマートなバッタは 青じそと同じ色なので 紛れて見えない。 葉っぱを摘もうと手を伸ばすと 慌てたようにぴょんぴょんぴょんぴょん あっちでもこっちでも跳びまくる。 すばしっこいし小さすぎて指の間をすり抜けるので なかなか捕まえ...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.12 Mon 21:18
竹の物干し竿は古くなると ざらざらしたり 黒い斑点が出てきたり割れてきたりする。 あるとき竿竹屋さんが「便利なものがある」と言って 水色のビニールのようなものを勧めてくれた。 竹竿に この筒状のビニールをかぶせて熱湯をかけると 熱で縮んで竿にぴったりと貼り付くのである。 母はまず1個 試しに買ってみた。 熱湯を使うので、かいちゃんが幼稚園に行っている間に やってみると思いのほか上手く出来た。 幼稚園から帰ると母が 青い物干し竿を指さし ...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.11 Sun 21:39
父がどこかで木材と網を買ってきて網戸を作った。 手作りの網戸は隙間だらけなので蚊が入ってくる。 しかたなく蚊取り線香を焚くが煙たくて喉が いがいがする。 そのうちに『電気蚊取り器』というものが発売された。 直径10センチくらいの丸い形で色はピンクだった。 全体はプラスチックだが真ん中に四角い金属部分があって ここにチューブで薬剤を2センチほど絞りだす。 ちょうど練り歯磨きのような感じで、これも色はピンクだった。 白いコードが付いてい...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.10 Sat 22:13
JUGEMテーマ:回想 昔、連絡手段といえばポケベルでした。 いやいや、もっと昔は、家に電話して、「○○さんいますか?」って取り次いでもらって。お父さんだと超気まずくて(笑) そこから考えたときに、個人に連絡を取れるポケベルは画期的でした。 といっても、電話はまだ持っていない時代。ポケベルにメッセージを送るために公衆電話を使う時代。 ドコモとテレメの違いでやきもきもしました。88はテレメでスペースでもドコモはハートだから!男からハートいらないから! 今...
不惑だから好きにやってみよう | 2017.06.08 Thu 23:52
玄関の扉の脇には細い筒のようなものが付いていて 祝日にはそこに日の丸の旗を立てた。 高さは地面から1メートルちょっとのあたりで 手前に斜めに傾いているので風がなくても 旗を挿すと日の丸がはためいて見える。 旗を挿すのは祖父の仕事ということになっていて、 祖父は緑内障でほとんど目が見えなかったのだが 手探りで旗を取り出して玄関先に飾り 夜には忘れず取り込んでいた。 どこの家でもたいてい日の丸を出していたが 祝日が日曜日と重なると出し忘...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.05 Mon 18:18
石油ストーブの出現により不要になった青い火鉢は 玄関脇のアオキの陰に置かれて金魚鉢になった。 お祭りで取ってきた金魚は弱いかと思ったら 案に相違して巨大化してしまい、 ガラスの金魚鉢では息苦しそうであった。 大人の手の平ぐらいの石を二段に重ねて 火鉢の底に入れて金魚の隠れ家にする。 「水道水にはカルキが入っているから ひなた水でないと金魚が死んでしまうよ」 と母が言うので、 金魚の引越しは翌日にする。 猫に狙われないように餅焼き...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.03 Sat 22:54
夏のいただき物と言えば 缶入り水ようかんとプリンの詰め合わせだった。 どっちが美味しいかと言うと 水ようかんかもしれない。 しかしプリンのほうが珍しいし甘い。 うかうかしていると甘い物好きな姉に食べられてしまうので とりあえずプリンを選ぶ。 缶の開け方はちょっと難しい。 小さな鍵のような器具が付いていて よく覚えていないのだが、それをぐりぐり回して開ける。 力と要領が要るので母か姉に開けてもらっていた。 付属の小さなスプーンでプリンをすくうと...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.02 Fri 19:13
夏のいただき物と言えば 缶入り水ようかんとプリンの詰め合わせだった。 どっちが美味しいかと言うと 水ようかんかもしれない。 しかしプリンのほうが珍しいし甘い。 うかうかしていると甘い物好きな姉に食べられてしまうので とりあえずプリンを選ぶ。 缶の開け方はちょっと難しい。 小さな鍵のような器具が付いていて よく覚えていないのだが、それをぐりぐり回して開ける。 力と要領が要るので母か姉に開けてもらっていた。 付属の小さなスプーンでプリンをすくうと...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.06.02 Fri 19:13
四丁目の端っこに八百屋さんとお菓子屋さんがあった。 八百屋さんは池内さんと言って、同い年の男の子がいた。 お菓子屋さんは駄菓子屋ではなく、 個包装のメーカー品と量り売りのお菓子を置いていた。 量り売りのお菓子はガラスケースの中に入っていて スコップですくってぺらぺらの紙袋に入れてくれる。 小さな魚の形をした赤っぽい”おかき”は 甘いような塩辛いような味で、手にぺたぺたくっついた。 寛永通宝の形をしたエースコインとい...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.05.26 Fri 21:29
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