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吐息の中から手品のように                          言葉を紡ぐことができる人。

あの阿久悠さんが生前、一青窈さんを評して語った言葉です (3日の『こころの遺伝子』)。 言葉にならない「吐息」から言葉を「紡ぐ」。紡ぐのですから、意味もない言葉、 誤った言葉を垂れ流すのではなく、繭から繊維を引き出して糸にするように 繊細で緻密に言葉を生み出すことを示します。さらにそれが、「手品」のように 紡ぎ出されるのですから、最早人間業を超えている訳です。少なくとも常識は 超えねばならない。それを体現していたのが阿久悠さんだった訳ですが。 うんと幸せ。この一青窈さんの“新歌謡”の「うんと」...

いいコトバ | 2010.05.10 Mon 00:03

「検索」、このことばをもう一度考察すると jeudi 6 mai 2010

  検索   コンピュータ・ネットワーク時代の寵児はと問へば、それは「検索」。「検索」ほどコンピュータ・ネットワークの普及と伴に一挙に、それも広範囲に、その上無意識で、努力することもなく身についたことばはない。     コンピュータ・ネットワーク時代到來以前「検索」といへば、せいぜい學者世界のことばとしてしか存在意義はなかつた。     《 カメラ・アイも検索に等しい その一 》     山本五十六が「やつてみせ、言つて聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、...

蛮茶庵 | 2010.05.06 Thu 09:23

むずかしいことをやさしく                          やさしいことをふかく                             ふかいことをゆかいに            ゆかいなことをまじめに 書くこと

9日に亡くなられた井上ひさしさんの座右の銘を11日の「ニュースウォッチ9」で 紹介していました。実際の色紙を見ると「書く」以外のすべてが平仮名です。 この言葉、コピーライターの仕事そのままです。特に「むずかしいことを やさしく」書ければ一人前です。専門用語を並べなければ表せないような内容や、 自然科学や電気のメカニズムを分かりやすく書くのは本当に難しい。あるいは、 「やさしいことをふかく」書く時は、いかに違う視点を加えられるかが大切。 「ゆかいなことをまじめに」書くのも、視点を変えて愉快さを見つ...

いいコトバ | 2010.04.23 Fri 00:39

「日本語は亡びない」ために mercredi 14 avril 2010

  進歩とともに環境も   一般向けデジタル一眼レフ、キャノンEOS10Dの時代、はじめてこれを手にしたときワクワクしたが、電源を入れて撮影可能になるまで三秒の待機時間を要した。最初は我慢できたが、慣れてくるとこの三秒が無性に長く、永遠の時間のやうに思へたものだ。     現在カメラはキャノンの5D MarkIIを、それ以前はその前の機種を使用してゐた。手元にいくつかの記録媒体のコンパクトフラッシュや電池がある。     カメラを新しくするとそれに伴つて記録媒体のコンパクトフラッ...

蛮茶庵 | 2010.04.14 Wed 11:41

日本の学校で教へる学校文法とは 「日本語は亡びない」 mardi 6 avril 2010

  英語文法をコピーした日本語文法   本來の日本語の獨自性、日本語が持つ約束事や規則性に立ち返ることを妨害してゐるものがあります。それはなんと文部科学省が認めてゐる学校で教へる文法です。学校文法を遡るとその矛盾が明確になります。     日本語文法がどのやうに作られたかを知る人は多くありません。ほとんどの人が、なにもしらずにただ教へられて、丸暗記してゐるだけです。日本語文法の成り立ちは開國に遡ります。数時間の攻撃で薩摩藩を壊滅状態にまで追ひ込んだ薩英戦争でもわかるやうに...

蛮茶庵 | 2010.04.09 Fri 17:37

日本語の本質、不変の骨骼 「日本語は亡びない」 lundi 5 avril 2010

  文明論と言語論   「鷗外 闘う家長」(山崎正和著)、こちらは明治といふ何もわかつてゐない、理解してゐない混乱の時代の中に置かれた鷗外の状況を描いた鷗外論ですが、「日本語が亡びるとき」はそれに似た漱石論です。漱石と一心同体、それほど自分を漱石に重ね合はせ、漱石になりきつた結果、この本は憂國論にもなつてゐます。     さういふ意味では明治といふ時代や、また時代が持たざるを得なかつた問題や苦悩をリアルに浮き上がらせ見せてくれます。     それとは異なり「日本語...

蛮茶庵 | 2010.04.08 Thu 10:41

「日本語が亡びるとき」と「日本語は亡びない」 samedi 3 avril 2010

  誕生の背景   「日本語が亡びるとき」は、水村美苗さんが漱石になり代はつて「續明暗」を書いたとき、既に予告されてゐたといへます。     続編を書くといふことは相当な覚悟が必要です。相手はこの島、ニッポンを代表する大作家です。その辺にゐるどうでもいい作家ではありません。それも最晩年の死によつて中断された大作品に挑むわけです。     本家の「明暗」と「續明暗」の間にあらゆる面で差異があつてはいけません。前作と後作の接合部分がないかのやうにつなぎ合はせなければな...

蛮茶庵 | 2010.04.06 Tue 08:45

美しい言葉を使い、美しい紙を選び、美しい字を書き、と                          美しい手紙を意識することにより、自分自身もより洗練された                          美しさにとおのずから磨かれていきます。  

そう語ったのは随筆家・丹生谷真美さんです (『暮しの手帖』2-3月号)。 それは「手紙の十徳」と題した、手紙の十の恵みの最後に記された言葉でした。 私は、請求書を出す時にいつも自筆の簡単な挨拶を添えます。だからといって 手紙を度々出すことはないのですが、先日母に、実家への訪問時期が少し遅れる という簡単な手紙を出しました。ところが、そのあとで会うと「この前、手紙を ありがとう」と改めて言われました。毎月会っているのに手紙って特別なんですね。 さてこの私、「美しい字」ばかりは、ちょっと。字も丁寧...

いいコトバ | 2010.03.11 Thu 07:10

日本語って難しい…

JUGEMテーマ:日本語以前から疑問に思ってたことがあったんです…「お疲れ様です」と「ご苦労様です」実は、この二つ 目上の人へは使ってはいけないという事を聞いたことがあったんですよ。「ご苦労様です」って言うのは分かるんですが…「お疲れ様です」って普通みんな良く使うじゃないですかぁ…じゃ…目上の人へはどのように声をかければ良いのか…メールで送るときに何と書けば良いのか…なんか疑問に思っちゃってたんですよね。上司であれば、会社を出るときに「お先に失礼します<(_ _)>」と言って帰社していたのを思い出されま...

熊本市にあるパソコン教室 YSN-スターズ チーフブログ | 2010.03.01 Mon 12:50

何を失礼したの? (仕−15)

JUGEMテーマ:日本語 無造の会社の事務所が入っているビルのフロントに受付嬢のお姉さんがいます。ビルの派遣業社の職員なので、無造とは別の会社の人たちです。朝、フロント前を通ると挨拶をします。無   造: 「おはようございます^^」お姉さん: 「おはようございます^^」いいですね。 とっても。でも問題は無造が帰るとき。お姉さん: 「失礼いたします」無   造: 「ども^^」どうでしょう? 問題ないですか?無造には激しく違和感が。。。帰って去ってゆくのは無造であって、“ 失礼 ” するのは無造なのです...

神なるかな 神なるかな 無声に至る | 2010.01.08 Fri 17:11

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