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知られざる富士山大滑降――深田久弥、1939年の壮挙

JUGEMテーマ:日本文学  『山と渓谷』1月号で、驚いたのは、深田久弥の富士山大滑降の記事だ。取材の『山と渓谷』記者も知らなかったというが、深田久弥のスキーについては関心のある私も、まったく知らなかった。現在はこの富士山大滑降の記録は写真と一緒に山の文化館に展示されているというが、昔々、私の訪れた時にこの展示はなかった。文学全集、文学事典の深田久弥についての掲載記事にも載っていなかった。    しかし、今回『人物書誌大系 深田久弥』(1988刊)の詳細・綿密な「年譜」に詳しい記載のあ...

見る 読む 歩く | 2021.03.19 Fri 05:04

『山と渓谷』 2021・1月号――深田久弥『日本百名山』特集

JUGEMテーマ:日本文学  『山と渓谷』1月号、深田久弥の『日本百名山』特集と分かって注文した時には、既に完売。 やむなくAmazonから Kindle版「山と渓谷」を購入、その時は閲覧できたが、その後、読めなくなった。 購入履歴から雑誌名は出てくるが、読む手順がわからない。あれこれ試行錯誤したが、ダメ。時間の浪費。    仕方なくヤフーの知恵袋から知恵を借りた。それで、なんとか閲覧はできるようになったが、これは!というページを手もとに残そうにも、コピーが出来ない。全体のダウンロードも出来...

見る 読む 歩く | 2021.03.18 Thu 18:47

川喜田八潮 著『平田篤胤』(連載第4回)

資質の親近性  私が、この書においてまず注目したいのは、篤胤と寅吉の感性及び内的世界の、異様なまでの「シンクロ率の高さ」である。しかも、それは、初対面の時からすでに発生している。  なぜ寅吉は、初めて出逢ったばかりの平田篤胤という人物に、人相を見ただけで、「あなたは神様なり」と言い得たのであろうか?  たしかに、彼は、篤胤に出逢う直前に、「近いうちに、お前の頼りとなる人物に出逢う」という師の伝言を聞かされてはいた。  しかしだからといって、その人物が「平田篤胤」その人であると、どう...

星辰 Sei-shin | 2021.03.18 Thu 16:46

実篤記念館収集名品展――調布市文化会館たづくり・展示室

JUGEMテーマ:日本文学    「愛と美の宝庫」――実篤記念館収集名品展が、調布市文化会館たづくり1階展示室で開催中だ(〜2・28)。調べ物があて図書館に出かけたついでに寄った。実篤の作品の他に、親交のあった芸術家の作品、池大雅「曲江行楽図巻」、夏目漱石の実篤宛書簡や「禅堂風景」(淡彩画)などもあって、みどころがあった。          

見る 読む 歩く | 2021.02.26 Fri 10:26

「文春」砲の威力――「文藝春秋」創始者・菊池寛の作品

JUGEMテーマ:日本文学  「天声人語」(朝日)が菊池寛の小説「形」について書いていて(2・23)、菊池寛の小説や戯曲をあれこれ思い出した。「形」や「恩讐の彼方に」「父帰る」などは、教科書に載ったこともある。現役の高校教師だった頃の選択授業で、『忠直卿行状記』を文庫で読んだことも思い出す。      今、「文春」砲が政界を直撃、その威力を見せつけているが、その『文藝春秋』を創刊したのが菊池寛だ。       

見る 読む 歩く | 2021.02.24 Wed 11:50

多喜二祭 2020・2――東京〜秋田

JUGEMテーマ:日本文学  去年のなかのゼロホールの多喜二祭では大失敗をした。会場前の廊下で冊子を購入後財布を落としたことに気付いた。休憩時間に客席と廊下、歩いた場所を探したが、ない。会場スタッフに話して、場内放送もしてもらったが、出なかった。お金はともかく、秋田多喜二祭に行くために、新宿駅で購入してきた新幹線の切符がなくなったのには困った。  ところが、思いがけなく、翌月下旬、中野警察署から連絡があって、落し物として届いている、デパートのカードからデパートに照会してわかった、心当たりがあ...

見る 読む 歩く | 2021.02.22 Mon 07:49

多喜二忌と特高警察――柳広司『アンブレイカブル』

JUGEMテーマ:日本文学  2月29日は多喜二忌、小林多喜二の命日だ。昨年は『季刊・文科』連載の「文学忌・今昔」取材もあって、東京の多喜二祭(2・16)、秋田県多喜二祭(2・22)、大館多喜二祭(2・23)に参加した。今年は新型コロナウィルス感染の「緊急事態」宣言もあって、どこにも出かけるつもりはない。秋田県多喜二祭は県内参加者のみで、となったようだし、小樽の多喜二祭も雪の関係で先に延びたらしい。    ところで、その小林多喜二命日を前にして、「大波小波」(東京新聞)が、特高警察に狙われ...

見る 読む 歩く | 2021.02.20 Sat 09:27

今日は安吾忌――ゆかりの松之山・大棟山美術博物館

JUGEMテーマ:日本文学    今日2月17日は坂口安吾の命日、安吾忌だ。昨年は安吾をしのぶ「新潟安吾忌」が市内各地で行われ、秋葉区大安寺の坂口家墓所では墓前祭が営まれたが、今年はコロナ禍で関係者だけで行うという。  「新潟日報」は、安吾を紹介する企画展について報じている。新潟市中央区の旧市長公舎「安吾 風の館」で開かれた企画展には、初公開となる愛用のスーツをはじめ、執筆に使った万年筆や蔵書などが並ぶ、という。関心はあるが、コロナ禍の今回、訪れるのは無理。    新潟市寄居浜...

見る 読む 歩く | 2021.02.17 Wed 07:19

旅する練習(乗代雄介)

JUGEMテーマ:日本文学 ※ネタバレあり  図書館本。小学生の姪が持ち帰ってしまった本を返しに叔父と共に徒歩で鹿嶋に向かう。小説家の叔父は文章を書きながら、サッカー少女の姪はボールを蹴りながら。これだけで十分魅力的。そこにジーコネタなんて絡んできたらサッカーファンは堪りません。叔父の旅行記の部分と途中で知り合った女子大生に関する部分とジーコネタの部分のバランスが良い。そして、それらを貫いている姪の明るさの描き方が良い。コロナ禍の今もきっちり描かれている。内定辞退っていうのあったなぁ。 ...

本、読みました。 | 2021.02.15 Mon 18:42

坂口安吾の「ラムネ氏のこと」の衝撃――「現代国語」の時代

JUGEMテーマ:日本文学の    安吾は好きな作家の一人だ。現役の高校教師時代に出合った「ラムネ氏のこと」は衝撃だった。教科書の最初に載っている評論教材、新学期初めての授業だったから力を入れたこと、思い出す。授業には間に合わなかったが、後々の教材研究に役立つと理屈をつけて、作品の中に出てくる日葡辞書(高価だった)を、学校予算、国語科備品で買ってもらったことなども、思い出す。    教科書以外の安吾作品も、選択の授業で「堕落論」「白痴」など、取り上げた。タテマエよりもホンネが大...

見る 読む 歩く | 2021.02.14 Sun 11:35

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