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昭和9年 「若葉」主宰 第1句集 序:高濱虚子 大正10〜昭和8年 春の雪舞ふや明るき水の上 中元や老受付へこゝろざし 真向ひにぢつととまれる金魚かな 白酒の酔ほのめきぬ長睫毛 提灯やこの角からの祭町 嫂や炬燵に遠く子を膝に 江の島やかゝるところに畑打 夕空のなごみわたれる案山子かな 青簾山王祭近づきぬ ともかくも卒業したるめでたさよ ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.31 Sat 18:25
昭和18年 「若葉」主宰 第4句集 あとがき:(略)すべて恩師高濱虚子先生の御高選を経たものである。(略)実はわたしは、こんどこの集を出すについて、句稿の中から戦争色の俳句だけを自選して、べつに先生の御選を願ひ出でることにした。「大東亜戦争の下に」の六十七句の大半は、その別途御高選の分なのである。 「大東亜戦争の下に」より 冬空を征き熱帯の島を撃つ 菜を洗ふ襷りりしく女汝も 香港落ちしニュース寒夜のペン投ず &nb...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.28 Wed 19:21
2026年 「朱雀」同人 第2句集 教官の遠き眼差し大試験 紀ノ川の照りを遠目に桃の花 レコードのノイズのやうな黄砂かな 櫻蘂降る黒塗りのボンネット 花柄の魔法瓶提げ青田道 何事もなき日の暮るる蛇苺 炎昼の水面に橋の影揺れて 反り合はぬ先輩来るインバネス ふるさとの七草粥は餅入れて 大寒や円空仏の鉈のあと 雪しんしん廊踏む音に目覚めたる ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.25 Sun 21:18
今朝は各地でこの秋一番の冷え込みになりました。昨日は二十四節気のひとつ「霜降」でした。「霜降」とは実際に霜が降りることではなく、「秋も深まり霜が降りる頃」という意味で、歳時記では「秋」の「時候」の部に分類されます。実際に降りる「霜」の方は歳時記で「冬」の「天文」の部に分類されます。ちょっとややこしいですね。 霜降の陶(すゑ)ものつくる翁かな 飯田蛇笏 霜降や朝しらしらと繭の色 小坂文之
俳句スパイス | 2026.10.23 Fri 23:41
『山盧集』 昭和7年 第1句集 序:「なにが世のなかで最も地味な為事かといつて、俳句文藝にたづさはるほど地味なものは外にあるまいと思ふ。」 『霊芝』 昭和12年 第2句集 おくがき:この句集は、総句千句を収めてあるのだが、改造社の注文で、既刊のものから半数を採り、他の半数を現在までに及んで採つてほしいとのことであつたから、その通りにした。」 おくがきの通り、良書の句が相当かぶるので、『霊芝』に収められた句を列挙する。 芋の露連山影を正うす...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.23 Fri 18:56
昭和17年 「夏草」主宰 第2句集 あとがき 句集を『雪国』と名づけた。私は雪国に生れて雪国に育った。雪といふものが私の生活なり性癖なりに一生の運命を決める位に影響しているに違ない。雪国は懐かしい。 秋高し空より青き南部富士 手をかざす火鉢の前の一葉かな ストーブの明るくなりて椅子の影 夜なればうす紅梅もただ白し 柊を挿すひゞも古り軒柱 桜人舟の筵にひぢまくら 花屑をのせてくづ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.22 Thu 18:48
平成24年 「京鹿子」同人 第1句集 ロゼワイン夕月に酌む下ごころ 綾取の梯子天まで宇宙船 寒の餅焼いて焼かれて夫婦古り 花みかん米は本土に頼る島 山法師腐し古傷うづきだす 揚羽舞ふ恋のいろははあのねのね 寒明けの森ふくらます鳥語樹語 塵取りで戦ひにけり梅雨出水 墓洗ふすつたもんだはさておいて 裸木に鳥群れ謀議はじまりぬ 片蔭をはみ出してゐる...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.17 Sat 18:43
昭和12年 「若葉」主宰 第2句集 皇太子御降誕を祝ぎ奉る 冬耕の人のあげたる歓呼の手 ホトトギス発行所 八階の窓に机や鳥雲に 白魚舟古き景色をつくりけり 濱名湖のへりに漬けある蜆籠 こと祝ぎに人来てゐたる朝寝かな 螢まつ前をごろごろ車かな 簪のとんぼの銀が涼しけれ 向ふ向く簪涼し帯涼し かたくなに一人遊ぶ子蚊帳吊草 団扇もて犬を撫でやる涼みかな &...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.16 Fri 19:21
昭和53年 「濱」同人 のち「百舌」主宰 第1句集 序:大野林火 跋:大峯あきら 麦刈ると父の言載せ母の文 わが土産われも食ひて帰省の夜 閉ぢてなほ優し月下の楽器店 長き夜の汝が名を父もまだ知らず 妻より受く吾子は毛布の重さのみ 手鞠唄妻と故郷を同じうす 鵙あはれ叫び声より他知らず 走馬燈すでにさみしき顔で買ふ かなかなや一子かたへに一子抱き ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.16 Fri 10:30
昭和25年 「若葉」主宰 第7句集 装丁:堂本印象 学問の胡坐の膝の子猫かな 掌にのせて子猫の品定め 俳小屋に梅雨もたのしくうちつどひ 小諸とは雨の涼しき坂の町 乾坤にぷつと音して一葉落つ 梅雨の宿老猫椅子にまろまりて 秋風や拳のごとき膝がしら 佇めばすうと消え去る冬日ざし 起き臥しの一と間どころを掃納め 妄執の老の初夢さめにけり 花冷や障...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.10.13 Tue 19:35
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