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鈴木達弥『句集 塗畦』(濱発行所)より

  昭和51年 「濱」同人 第1句集   杣人の言葉短し白息に   カンバスに青をかさねて冬館   蓮掘の腹をゆさぶり足を抜く   氷挽き店の暗きへ持ちこめり   冬の日の子の絵いつぱい花が咲く   青葡萄ミサに木椅子と石の壁   虹立てり水を豊かにつなぐ村   花の夜の鼻血に紙を汚しけり   腕に残る棺の重さよ夕蛙   JUGEMテーマ:俳句

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.20 Sat 20:31

後藤比奈男『句集 祇園守』(牧羊社)より

  昭和52年 「諷詠」主宰 第3句集   呂律ややあやし賀客といふべかり   泣くことを止めよと涅槃したまへる   蹤いてゆく目印母の夏帽子   幼なの繪西瓜の種を畫きすぎて   爪先の喜んでゐる踊かな   石よりも固くなりたき新松子   梁を讃へ豊年讃へけり   牡丹雪とははつきりと地に届く   止まることばかり考へ風車   水遊とはだんだんに濡れること   形代として省略を盡したる ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.18 Thu 19:04

角川春樹『句集 補陀落の径』(深夜叢書社)より

  昭和59年 「河」主宰 第4句集 跋:山本健吉   雲海の座に鳥海山(てうかい)は威を正す   山下りていま日盛りの娑婆世界   終ひ湯のひとりに山の時雨れたる   神域に隣る遊郭雁渡し   思惟佛の半眼濡るる寒燈   葱切つて蕎麦打つて年つまるかな   雪の夜の座敷童と自在鉤   馬に嫁す娘は神となる炉辺咄   物の怪に憑かれ通しや花三日   夕ざくらその念力の下にゐて   補陀落...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.16 Tue 21:40

山口誓子『句集 激浪』(創元社)より

  昭和23年 「天狼」主宰 第5句集   夏浪の寄せ来る濱に恋もなし   見初めたるあとはや次の蝶来る   城を出し落花一片いまもとぶ   牡丹の昼過ぎて夜にさしかかる   きりきりと渦巻く殻の蝸牛   殻のうちししむら動く蝸牛   殻の渦しだいにはやき蝸牛   巌に附きステツキに着く蝸牛   冷し馬馬首ともすれば陸に向く   冷し馬海に二尺の顔を出し   いなびかり集ひにつどふ海の上 ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.14 Sun 20:07

日野草城『句集 転轍手』(河出書房)より

  昭和13年 「青玄」主宰 第4句集   民草のわれも酔ひけり国の春   印字機の既に喧(かしま)し事務始   外套の累々として面会日   小市民金を預けて出て寒し   陽うらゝ珠みだれたる算盤に   かいまみをゆるさぬ垣の薔薇咲けり   清装の婦女も発汗して臭ふ   居残のみなうつむけり秋の燈に   白き手が来てかさなりぬ冷たき手   寒瀑に上げてひさしき額かな   枯草に家となる木の...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.11 Thu 20:15

苑実耶『句集 大河』(角川書店)より

  平成23年 「空」同人 第1句集   真剣のきつ先に立つ博多独楽   初芝居客席も雪降つてをり   担ぎては持ち寄る案山子コンクール   また触る大黒柱冬ぬくし   山羊つなぐ杭はそのまま山眠る   しろがねの青梅となり沈みけり   汗の子を身ぐるみ剥がす勝手口   うねりては声凄じき稲雀   干し柿の父なき軒にさがりをり   葉桜や男同士のカフェテラス   天牛の斑の髯が葉裏より &nb...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.10 Wed 19:55

第417回 坐忘会 令和8年水無月句会

JUGEMテーマ:俳句   開催日 : 令和8年 6月7日(日) 場  所  : 本部道場 剣道場会議室 参加者   :  15名 投句者    :   5 名    入梅の候、坐忘会は、新たにお二人をお迎えしました。  お二人とも本部道場の月曜座禅会「耳順会」にも参加されています。  投句は次回からです。  これから、ご一緒に宜しくお願い致します。(^-^)人(^-^)    さて、今月の兼題は、「苺」「梅雨」。  95句の投句があり、最高得点者は、“道薫さん&...

座禅修行だより | 2026.06.07 Sun 22:23

日野草城『句集 人生の午後』(青玄俳句会)より

  昭和28年 「旗艦」「青玄」主宰 第7句集   冬薔薇の咲くほかはなく咲きにけり   妻の肩低きに手措き春惜む   十六夜は見ざりき風邪の妻と居て   一歩出てわが影を得し秋日和   四十代五十に近し薔薇を愛づ   死と隔つこと遠からず春の雪   冬ごもり妻の鼻息をうかがひて   枕辺へ賀状東西南北より   大福茶(おうぶく)やひとつのなさけにながらへて   生きるとは死なぬことにてつゆけしや &...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.05 Fri 19:57

日野草城『句集 春(現代俳句叢書1)』(臼井書房)より

  昭和21年 「旗艦」主宰 第1句集『草城句集(花氷)』より春の部を収録   春浅き雨のひと夜は夢ばかり   くちびるをゆるさぬひとや春寒き   春の夜のわれをよろこび歩きけり   春の夜の足のつめ剪る女かな   永き日の机の疵をながめけり   ともしびに物の怪の憑く朧かな   春の灯や女は持たぬのどぼとけ   腕白うのべて春眠さめやらぬ   春愁や鏡に沈むおのが顔   ものの種子(たね)にぎればい...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.03 Wed 20:03

石田波郷『句集 風切』(臼井書房)より

  昭和22年 「鶴」主宰 第5句集 再刻版 あとがきによると、昭和18年に出版された同名の句集から、50句を削除したとある。 戦争を思わせる句であったようなので、検閲によるものか、それを意識してか。   >「風切」は昭和十八年初夏刊行されたもので、十四年八月刊行の「鶴の眼」に続く大体四年間の作句三百余を収録してあったが、今叢書の一として再刊するに当り約五十句を削除した。  僕が俳句を如何いふものに心得てゐるか、これは昭和十八年一片の令状により戦場に赴かされた頃か...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.06.02 Tue 19:51

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