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第394回坐忘会 令和6年文月句会

JUGEMテーマ:俳句    開催日:令和6年7月7日(日)  場 所:本部道場 南寮会議室  参加者:7名  投句者:10名    中央支部座禅会に参加しておられる草茅加世子さんからはじめての投句がありました。  激暑の中、少ない出席者が大量119句の中から10句/人で選句しました。結果は次の通りです。    高得点者は ダントツで“のりこ”さんでした。    今回の兼題は「夕立」「蝉」「冷麦」   ------各自の高得点句を紹介します。-------- ...

座禅修行だより | 2024.07.08 Mon 10:35

桑島啓司『句集 滝山』(本阿弥書店)より

    1997年 「狩」同人 第2句集   岩のごときに水はじき滝行者   作業服ばかりつくろひ針納め   水行を終へたるわれに蚊の寄らず   片蔭に寝かせて長き寺梯子   風邪のほか病を知らず風邪に臥す   緑蔭に力を抜いてブルドーザー   鉄工の胸にぶつかり甲虫   スケートの滑走に慣れ口きかず   涅槃図にわが頭の影も加はれり   毛糸編みはじめ一切口きかず   更衣不倫の胸を少し見...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.07.01 Mon 20:41

植山露子の俳句

私ことお父さんは、昨年(2023年)暮れに、俳人・水原秋櫻子の『近代の秀句―新修三代俳句鑑賞』という本を古本で買ったのだけれど(名著だが現在は絶版のため、少々高かった)、その中で「植山露子(うえやま つゆこ)」という女性の俳人の次の句に心惹かれた。   電車ゆき夏草なびく夜のふかさ   植山露子とは聞いたことのない名前だったので、ネットで検索してみたが、あまりはかばかしい結果は出てこなかった。そこで、「この世のすべてがそこに置かれている」で有名な、国立国会図書館デジタルコレクションで...

お父さんは今だいたいこんな感じ。 | 2024.06.30 Sun 17:44

塚谷誠『句集 五弦琵琶』(角川書店)より

    平成23 「築港」同人 第1句集   いくたびも読む大吉の初みくじ   和洋装ごちや混ぜになり盆踊   職退いて馴れぬ手付きで草を引く   祇園囃子どこか悲しき調べにて   母がゐて祖母がまたゐて運動会   戦後史を律儀に生きてちやんちやんこ   川の灯に深き黙祷原爆忌   おん祭飾られし馬暴れけり   手練などありさうになし猫の恋   ふらここを漕ぐかなしみを捨てたくて   い...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.25 Tue 19:46

第393回坐忘会 令和6年水無月句会

JUGEMテーマ:俳句     開催日:令和6年6月23日(日)   場 所:本部道場 南寮会議室   参加者:10名  投句者:6名    関西から柏谷絶学さんより初投句があり、これから楽しみが加わりました。  今回の句会参加者は近年最少の6名。少人数で個々の発言が活発で楽しい会となりました。  高得点者は 蕉山さんでした。    今回の兼題は「梅雨」「日傘」「夜光虫」   ------各自の高得点句を紹介します。--------    紫陽花はあじさい色に古都...

座禅修行だより | 2024.06.24 Mon 14:41

真木はるえ『句集 神田』(七月堂)より

    1991年 「狩」同人 第1句集   宵山や灯せば匂ふ青畳   婚の荷につかまりてゆく草の絮   ものの影みな立ちあがり月の道   寒柝の行く手に闇は道をあけ   しぐるるや石それぞれの目鼻立   連翹の黄の奔放に日をはじく   子の誘ひことはり母の日の家居   山葵田を幾曲り来し水の澄み   油蝉こゑ張る俄か雨の中   正門を点して父の魂迎へ   人波の方にかたむき荒神輿   ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.21 Fri 21:36

有山八洲彦『句集 朱雀』(狩俳句会)より

    平成7 「狩」同人・「朱雀」主宰 第2句集   駅裏の残雪といふ頑固もの   天井に闇押し上げて炉辺話   初夢を見しとも見ざりしとも思ふ   裾つまみ上げ春泥を神父来る   せがまれてまた抱き上げて青き踏む   伊予柑の尻に敷かれて置き手紙   ワイングラス鳴かせて磨く夏至の夜   言ひにくきことをさらりと生身魂   女郎花駅桔梗駅縄電車   自らを尾で励まして登山馬   子...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.12 Wed 20:32

杉山伊都子『句集 転調』(狩俳句会)より

    昭和63 「狩」同人 第1句集   紫陽花のけふの色見てけふも臥す   咳き込みてイエスの言葉きき洩らす   曝書してもう弾くことのなき楽譜   滝行を終へふんだんに被る水   手鞠唄より逃げ出してはずむ毬   米を磨ぐ指の先まで花疲れ   打つ者もなし病棟の油虫   白きものより見えそめて明易し   一つ売れ一つおぎなふ福だるま   これ以上割込めぬ絵馬二月尽   神苑のすみず...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.06 Thu 20:48

柿本多映『花石』(深夜叢書社)より

    1995年 「草苑」「白燕」「犀」同人 第3句集   門前に土筆が生えて暮れかねる   のどもとの眩しさに春過ぎゆけり   蟇みぞおちに何滞る   わが正体夕顔の凋む頃には   風景の何処からも雪降り出せり   一本の柱を倒す祭かな   春風というて鬣なきものら   即興といふべき風の猫じやらし   思ひ出し笑ひや両手に柿提げて   頭蓋いま蝶を容れたるつめたさよ   JUGEMテーマ:俳...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.05.31 Fri 19:34

忌日俳句

 忌日俳句、というのが正式の呼び名かどうかはわかりませんが、歳時記には文学者を中心にいろいろな人の忌日(命日)が季語として載っており、忌日を詠み込んだ句も多数あります。 *  「芭蕉忌」や「一茶の忌」などといういい方が一般的ですが、芭蕉忌は「時雨(しぐれ)忌」と呼ばれることがよくあります。これは芭蕉が亡くなったのが10月12日(陰暦)で時雨の季節であること、時雨は芭蕉が好んで詠んだ句材であったことなどによるようです。 *  亡くなった季節やその作品にちなんだ忌日の呼び名としては、正岡子規...

俳句スパイス | 2024.05.31 Fri 09:09

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