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1998年 「天狼」同人 「七曜」主宰 第3句集 胸の手が鉛の重さ昼寝覚め 遊船の波うけ島の子が泳ぐ 白毫寺磴のつづきにうろこ雲 騙されてゐよう日の中雪が降る 残雪を伽藍の蔭にのみ許す 悲しき眼鵜匠亡き鵜の緑眼は 葛あらし生家壊せしあともなし この玻璃を頼む稲妻また稲妻 大蓮田われには見えぬ花もあり 新幹線雪に盲ひしところ過ぐ 涅槃図へいざなふ坊の緋毛氈 花の雨走つて走つて花の下 星空に帽子一振り螢獲る 鳴き出してわれもわれもと夕蜩 百万石...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.09.17 Sun 20:32
2009年 「海程」同人 「豆の木」代表 第1句集 藤棚の下に自転車ごと入る よびすての少年と行く夏岬 背番号のよじれておりぬ昼寝かな 昼寝する父に睫毛のありにけり ころりころりこどもでてくる夏布団 青林檎放物線の途中に掌 後退る背泳かなしい手を上げる 家族ならビーチパラソル支えなさい 時々は立ち泳ぎして家族待つ 帰省して母の草履でゆく海辺 夏座敷父はともだちがいない 昼寝する君の背中に昼寝する 永遠に汽車は来ないひなたぼこ そわそわ空うごき...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.09.13 Wed 23:04
JUGEMテーマ:俳句 開催日:令和5年9月10日(日) 場 所:本部道場 南寮会議室 参加者:10名 投句者:8名 激暑の峠は越えたようですが、まだまだ暑い日、10名が参集しました。 投句も沢山あって、近年最高の126句が集まりました。 最高得点者は“温雄さん”、 賞品獲得者は参加者中の最高得点者“玄妙さん”でした。 今回の兼題は「秋風」「鬼灯」「蜻蛉」「新涼」 ------各自の高得点句を紹介します。-------- ...
座禅修行だより | 2023.09.13 Wed 13:55
2008年 「半夜」同人 「船団の会」会員 第3句集 名月をオペラグラスで眺めけり ものの芽がまだ何色といふでなく ひとつ傘さす冷ゆること言ひ合うて 河豚雑炊ふぐの口して吹いてをり まばたきをして白梅に近づきぬ 磯巾着夢の中まで闖入す 飛花落花見し夜の深き眠りかな 逢うてすぐさくら見に行きたいと言ふ 買うて来て冬瓜二日目もごろり 寒風に顔を小さくして帰る 血の通ふほどに御室のさくら満つ 鮟鱇や言へば言ひ返されさうな 芦の穂の高さに物を考へる ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.09.11 Mon 12:53
2018年 「運河」同人 第1句集 はんざきの眼なかなか見つからず 熟考の末の一歩か山椒魚 はんざきのゐぬかと岩に目を凝らす 挨拶の泡が二つ山椒魚 首出して見ても水槽山椒魚 手をうつて見てもはんざき応へざる 二三回会へばともだち山椒魚 頼りなき四肢を頼れる山椒魚 山椒魚動きて子ども喜ばす 山椒魚にも動かねばならぬ刻 一跨ぎ出来る流れに山椒魚 初旅も山椒魚のゐるところ JUGEMテーマ:俳句
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.09.06 Wed 19:46
平成18 「運河」編集同人 第3句集 春の鯉かたまつてゐてよく動く 観梅に来て観桜の段取りを 秋興や渚にひとりゐることも 猪狩の片眼つぶれし紀州犬 真言をとなへて点火虫送 赤き月出て来し祇園祭かな 二つ折手拭被す菌籠 豊玉姫一人静となられしか 板の間の板上げて出す蝮酒 斑鳩町字法隆寺芋茎干す 尾根筋のはつきり見ゆる鵙日和 冬紅葉ことに没日の差すときの 初氷にて厚氷御杖村 JUGEMテーマ:俳句
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.09.04 Mon 22:08
平成9 「鶴」同人 第3句集 祭馬涼しき木蔭もらひけり 海抜を訊きて涼しくなりにけり 葛切に家居の腹の出来にけり 訊かれたることに答へず真菰刈 眼の力曼殊沙華にて使ひきる 枯山が日ごと枯山らしく見ゆ きのふ恋ひけふ憂かりける花茨 袖口をひろらに安居したまへり 伊勢道の拳のやうな蓬餅 病院のかへりをあそび獺祭忌 ポケットに木の実ポシェットにも木の実 蹤いてくる鹿に一瞥春日巫女 角立てて待春の加賀金平糖 うまさうに炒つてあるなり鬼の豆 涅槃...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.08.30 Wed 21:06
平成31 「きたごち」同人 第1句集 夏草の踏み分けらるる芭蕉句碑 黄八丈織る工房の古簾 若杉の秀の揃ひたる冬景色 欄間拭く巫女の二の腕年用意 ハンカチの木の花拾ふ朝の園 国境を跨ぎ虹張る大瀑布 鰯雲みすゞ生家の空覆ふ 紅差せるマリア観音五月闇 麦秋の鉄路の果ての大落暉 悪役も主役も香る菊人形 茶の花の散り初めて知る花の頃 氷柱もてつららを払ふ納屋の軒 たまに鳴る島の土産の貝風鈴 振り返る牛追ひ立てて牧閉ざす 園長の和紙の法被の鬼やらひ ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.08.29 Tue 19:40
平成23 「空」同人 第1句集 真剣のきつ先に立つ博多独楽 左義長の振舞ひ酒に煤浮けり 次の世も隣に居たし螢狩 我が影も灼けて円形闘技場 日傘くるくるいつまでも待つつもり 人妻であるを忘るる花野かな 石仏につづく石段椿落つ 病む父の窓に桜の押し寄せし 汗の子を身ぐるみ剥がす勝手口 夫の声聞いてはをらぬ茄子を焼く うねりては声凄じき稲雀 案山子のみ傾いてをり刈り了へて 百の燭大きく揺れて御開帳 灯の点るころに家路や日焼の子 餅つきに一人暮...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.08.23 Wed 22:52
1994年 「狩」同人 第2句集 だんだんに真顔草虱を払ひ 手入れせし松をくぐりて庭師辞す 天上に雨もりの染み里神楽 顎紐のあとくつきりと一年生 植ゑ替へて早や優劣の茄子の苗 衣更へて海へかたむく心かな 咲くことをやめてすなはち散蓮華 みちのくの日がにこにこと芋煮会 くるぶしを風の過ぎゆく魂まつり 太陽を飴色にして干大根 かたまつて日をこぼさじと犬ふぐり 又の名の投込寺のさねかづら 牡蠣鍋や壁に実物大の舵 母の息足して円かな紙風船 風音をマ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2023.08.19 Sat 21:06
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