[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]

2014年 「氷室」同人・副編集長 第1句集 船鉾や床板越しに風通ふ 雲置くは鎖骨のあたり雪解富士 夫の名の谺で返る紅葉山 鹿の声聞けず猿丸神社出づ 炭熾るほどに饒舌戻りけり 涼しさやおくのほそ道自筆本 枯野来て狐の飛脚夢に会ふ 山藤に歩くと決めて男山 長崎の坂のしかかる薄暑かな ストーブに濡れ身は湯気となりゐたる 短日や蠟燭の来るカフェテ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.06.25 Wed 19:12
1996年 「沖」同人 第3句集 飛込の途中たましひ遅れけり 霧を出て霧に入らむ馬の鞍 厚揚に生醤油月を待たずとも 紅葉未だ貴船は人を訪はしめず 障子貼五目稲荷に布かけて 類焼をまぬがれし家梅ふふむ 繚乱と茎と葉と根の芹の鍋 舌代に氣持を乗せむ鴨の宿 逗留を促す春のかもめかな 瀧壺に瀧活けてある眺めかな 玉蟲や妙齢の線引きなほし 口中...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.06.19 Thu 20:56
平成26年 「築港」主宰 第6句集 出初式雨雲雨を繰り出して 風が風引き連れて来る虎落笛 年の豆頭の上を飛んでゆく 鋭角に光を返す薄氷 若布干す重き雫をしたたらす 団扇撒手の伸びて来る伸びて来る 黒葡萄この充実に鋏入れ 金鈴も銀鈴もある虫時雨 大根焚湯気にまみれて鍋を守る 勝独楽のはやされてゐてまだ回る 鶯の鳴いて定型非定型 四月馬...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.06.13 Fri 19:47
平成17 「風」「雉」同人 第1句集 ベランダを汚し芙蓉の根分かな ひぐらしや術後の母を励まして 涅槃図へ堆肥の匂ひただよひ来 太き樹に太き影ある大暑かな 鼻づらに砂つけ歩む鹿の子かな 目貼して本尊守りゐたりけり 待ちかねし本受け取りに夏の雨 漆黒の空より桜吹雪かな 田舎より母を迎ふる良夜かな 百姓を止めたる母の昼寝かな 反り癖のつ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.06.08 Sun 19:37
JUGEMテーマ:俳句 開催日:令和7年5月25日(日) 場 所:本部道場 剣道場会議室 参加者:11名 投句者:8名 道場の木々の緑も落ち着きを増し、爽やかな日、巡錫中の霞山老師、足手術後の療養中の玄妙さんは欠席でしたが、最近で最多の参加者でした。 最高得点者は 久々参加の“のりこ”さんでした。 今回の兼題は「新緑」「筍」「薄暑」 ------各自の高得点句を紹介します。-------- 居酒屋に疲れの見える水中花 幽谷先生...
座禅修行だより | 2025.06.02 Mon 10:39
平成19 「雉」同人 第1句集 舞ひ上る落葉に兎下げ来たる 薬局が匂ふ晩夏の海の街 囀りのはたとしづまり古墳山 百日紅幹を伝うて散りにけり 東司より僧の出てゆく寒さかな 少年の大股に入る蕨山 早苗田の風吹き通る陶器市 三階にピアノ吊り上げ桐の花 鍵かけず家出て来たり花かぼちや 京を出て滋賀に宿とる西行忌 涅槃図の草木に影のなかりけり ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.06.01 Sun 21:17
平成7 「風」「春耕」同人 第2句集 春障子女集り形見分け 黒穂抜き直ちに溝へ捨てにけり 呼ぶごとく応ふるごとく河鹿笛 落鮎の投網に雁字搦めなる 隅々に湧き水及ぶ山葵澤 春炬燵上げてうろうろしてゐたり 大巌に影とびつけり御来光 鮟鱇の大口あけて糶られけり 夕風の出て牡丹の立ち上る 衛兵の直立不動秋日和 夜の黄葉運河に竝ぶ娼婦館 マ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.05.26 Mon 21:24
2025年 「出航」同人 第7句集 ポタージュのひと匙重き春の風邪 いくたびも捩られ象となる風船 玉葱を吊るして風の甘くなる 万緑やおにぎり割れば明太子 流星はしろがねいろの栞紐 芒野にフォークソングのやうな風 着膨れてポケットの底遠くなる 大根に味のしみこむ誕生日 小さき家の煙突太き聖菓かな 煤逃やホットキャラメルマキアート 水平にな...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.05.21 Wed 18:55
平成16 初夢と話しゐる間に忘れけり 三ケ日早過ぎ四日遅々と過ぎ 初電話ありそれよりの忙しさ 三時までまだ十五分日向ぼこ 約束の時間正しく賀客来る 一月の日射し机に椅子にまで 内よりも外が暖か梅の花 まゝごとの飯もおさいも土筆かな 初蝶を見て来しことを言ひ忘れ 目の前に大きく降るよ春の雪 メモしつゝ早や四月よとひとりごと 目の...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.05.18 Sun 19:30
昭和57 「風」同人 かなかなやタイルが囲む手術の燈 葱買ふと太き主婦らに立混る 虻つけて黙りがちなる野良帰り べこべこの刃を入れ巨き氷切る 盆過ぎし村や診にゆく夜の底 朝の森裸でオートバイ磨く 暗がりに万力緊める油照 眦に皺うつくしや麦の秋 水洟を拭き仏像と闇にあり 寡婦ひとり迎火焚けり雑貨店 桃を食ふ睫毛またたきまたたきて やま...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.05.09 Fri 22:12
全1000件中 61 - 70 件表示 (7/100 ページ)