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1991年 「狩」同人 第1句集 宵山や灯せば匂ふ青畳 婚の荷につかまりてゆく草の絮 ものの影みな立ちあがり月の道 寒柝の行く手に闇は道をあけ しぐるるや石それぞれの目鼻立 連翹の黄の奔放に日をはじく 子の誘ひことはり母の日の家居 山葵田を幾曲り来し水の澄み 油蝉こゑ張る俄か雨の中 正門を点して父の魂迎へ 人波の方にかたむき荒神輿 ...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.21 Fri 21:36
平成7 「狩」同人・「朱雀」主宰 第2句集 駅裏の残雪といふ頑固もの 天井に闇押し上げて炉辺話 初夢を見しとも見ざりしとも思ふ 裾つまみ上げ春泥を神父来る せがまれてまた抱き上げて青き踏む 伊予柑の尻に敷かれて置き手紙 ワイングラス鳴かせて磨く夏至の夜 言ひにくきことをさらりと生身魂 女郎花駅桔梗駅縄電車 自らを尾で励まして登山馬 子...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.12 Wed 20:32
昭和63 「狩」同人 第1句集 紫陽花のけふの色見てけふも臥す 咳き込みてイエスの言葉きき洩らす 曝書してもう弾くことのなき楽譜 滝行を終へふんだんに被る水 手鞠唄より逃げ出してはずむ毬 米を磨ぐ指の先まで花疲れ 打つ者もなし病棟の油虫 白きものより見えそめて明易し 一つ売れ一つおぎなふ福だるま これ以上割込めぬ絵馬二月尽 神苑のすみず...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.06.06 Thu 20:48
1995年 「草苑」「白燕」「犀」同人 第3句集 門前に土筆が生えて暮れかねる のどもとの眩しさに春過ぎゆけり 蟇みぞおちに何滞る わが正体夕顔の凋む頃には 風景の何処からも雪降り出せり 一本の柱を倒す祭かな 春風というて鬣なきものら 即興といふべき風の猫じやらし 思ひ出し笑ひや両手に柿提げて 頭蓋いま蝶を容れたるつめたさよ JUGEMテーマ:俳...
《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.05.31 Fri 19:34
忌日俳句、というのが正式の呼び名かどうかはわかりませんが、歳時記には文学者を中心にいろいろな人の忌日(命日)が季語として載っており、忌日を詠み込んだ句も多数あります。 * 「芭蕉忌」や「一茶の忌」などといういい方が一般的ですが、芭蕉忌は「時雨(しぐれ)忌」と呼ばれることがよくあります。これは芭蕉が亡くなったのが10月12日(陰暦)で時雨の季節であること、時雨は芭蕉が好んで詠んだ句材であったことなどによるようです。 * 亡くなった季節やその作品にちなんだ忌日の呼び名としては、正岡子規...
俳句スパイス | 2024.05.31 Fri 09:09
平成12 「峰」同人 第2句集 籠吊るす腰の豊かよのり掻女 夢に負ふ夫の重さや明易し 夫盗む天の盗人おぼろ月 一周忌かなしみ色の足袋を脱ぐ 紅葉散るしじま散らざるしじまかな 啓蟄やテレホンカード穴二つ 籐椅子に夫の残せし軋みかな カクテルはピンクレディよ花火の夜 沈船のマスト八月十五日 緑陰にひとつはづせる胸釦 墓洗ふ亡夫の胸はここ辺り ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2024.05.27 Mon 20:53
JUGEMテーマ:俳句 開催日:令和6年5月19日(日) 場 所:本部道場 南寮会議室 参加者:11名 投句者:7名 定着会員すべての投句で、126句から参加者10人が1句/人で選句した結果、最高得点者は幽谷先生、1点差で大元さんが続きました。 参加中の高得点者が3名 竜穏さん、蕉山さん、幽水さんでした。 今回の兼題は 「新緑」 「衣更」 「金魚」 ------各自の高得点句を紹介します。-------- ...
座禅修行だより | 2024.05.24 Fri 17:31
2010年 「渚の會」会員 第1句集 ふるさとの匂ひと似たる夏野かな 汗の手を握る集中治療室 四五日を手抜きしてをり夜の秋 夜廻りをせむとて酒の席を立つ きつと来てくれる寒紅ひいてみる 相続のひとつは蝮多き森 軍艦のやうな子の靴休暇果つ 舞ひ終へてなほ神の所作里神楽 囀りや船長自転車で帰る フラスコに逆さのわたし春深む 花火師の背中もつとも...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2024.05.20 Mon 21:11
2024年 「氷室」同人会長 第1句集 悴みし妻の釦を嵌めてやる 一抜けて二抜けて釣瓶落しかな 羚羊の一点にして動かざる 旅鞄曳く音のあり明易し 文豪をまねて頬杖夏座敷 天高し大河と言ひて筋ほどに やみくもに線引きし書を曝しけり 夏の雨さらり約束反故となる チンパンジー一人と数へ長閑なり 闇重く濡れ蛍の二つ三つ 石仏の其処は手をもて草を刈る ...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2024.05.11 Sat 22:45
平成29 「朴の花」同人 第1句集 切れさうで切れぬ草書や実朝忌 玄室の中まで花菜明りかな かたづ飲む児等に等しく聖菓切る 今川焼うらもおもても巴紋 煮凝りや平和に馴れてゐる不安 花種採る妻のフリルのエプロンに 百選の水ふんだんに芋水車 洗礼の赤子を泣かす寒の水 紙風船たためば月の舟となる 終刊の「プレイボーイ」と日記買ふ 恐ろしき事を...
《本の出張買取》京都・全適堂 店主ブログ | 2024.05.03 Fri 22:32
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