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俳句

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俳句
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渡邊たけし『句集 野仏』(文學の森)より

    平成24 「若竹」同人 第1句集 をさな子のつかみそこねて浮いてこい 幼な子に少し法螺ふく橋涼み 秋暑し角のつぶれし文庫本 秋篠の秋は天女の笑みのなか ミニ鳥居並べ初売神具店 足らざるを知り足るを知る青林檎 鈴屋を訪うての帰りむかご飯 身にしむや転移の二字にある重さ 出迎への日傘大きく振られけり 看取りとは贖罪に似て花ざくろ 付き添ひの仮寝のシャツの汗じめり ドクターも車椅子押す踊りの輪 庭涼し刀掛けある躙り口   JUGEMテーマ:俳句...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.19 Sun 21:14

金子兜太『句集 百年』(朔出版)より

    2019年 「海程」主宰 第15句集 地を叩くよう鴉鳴く夏だ 一二の灯やがて無数の寒灯し 声美し旅の隣の姫始め 水鳥に石放うらんとして耐える 春の駅一人の声が馬鹿でかい 人間が集まり植樹はじめたる ふらここが亡妻(つま)の向こうで揺れている 裸身の妻の局部まで画き戦死せり 立待や自然死なら何時でも宜し 青年に職なし老人ごまめ嚙む 燕帰る人は被爆のふるさと去る 検査入院名月が待つているとは 父も母も妻も秩父の春の土 死と言わず他界と言いて...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.14 Tue 20:49

第400回坐忘会 令和7年如月句会 

JUGEMテーマ:俳句     開催日:令和7年1月12日(日)   場 所:本部道場 剣道場会議室   参加者:12名  投句者:6名    令和7年の初句会は奇しくも第400回の記念すべき会であった。  翠玉さんの入会もあって、参加者は最高の12名。とても充実し、盛り上がった句会となった。  皆さんの句評も大変活発であった。  最高得点者は のりこさんでした。  今回の兼題は「雑煮」「雪」「水仙」   ------各自の高得点句を紹介します。--------   ※千代紙...

座禅修行だより | 2025.01.14 Tue 10:31

平栗瑞枝『句集 花蘇枋』(ウエップ)より

    2010年 「清の會」会員 第1句集 髪切つてきのふと少し違ふ春 聖五月少女のかひな象牙色 風の向きひとつにあらず夏の山 きつと来てくれる寒紅ひいてみる 大花野降車ボタンの指すべる 芹摘みを終へたる爪に血が戻る 雲の峰ぐらりとフェリー出航す 相続のひとつは蝮蛇多き森 滝凍るきのふの音を閉ぢ込めて 舞ひ終へてなほ神の所作里神楽 牛の尿ながなが三寒四温なる つちふるや机ひとつの相談所 囀りや船長自転車で帰る あぶなげに来てあざやかに水落す 囀りや...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.13 Mon 20:53

谷田明日香『句集 父の筆』(ふらんす堂)より

    2020年 「風土」同人 第1句集 蟻出づるをじつとしやがんで男の子 一蹴りで筍倒す男の子 ありなしのしづくに震ふ鴨足草 恋の鹿真夜の線路を突つ切つて 自転車を押して行かうか紅葉晴 天高し口引き結び馬上の子 靴に泥滲ませ梅に迫りけり 舟出さん若布刈竿にて引き寄せて 磯風に影定まらず干し若布 監察員水鳥ざつと二十種と 電車にて正座してゐる半ズボン 底冷えを蹄の音のひびき来る 花びらをあつめて吹いて童女よ 春昼の電車胎内とはかくや 青き目のZEN学び...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.07 Tue 22:13

加藤楸邨『句集 猫』(ふらんす堂)より

    1990年 「寒雷」主宰 猫の句をセレクトした句集 恋猫の皿舐めてすぐ鳴きにゆく 満月やたたかふ猫はのびあがり 蟷螂の斧向けられし猫の顔 子を奪られ鳴きながら猫肥りゆく 生れたる猫の子われの膝と逢ふ ペン擱けば猫の子の手が出てあそぶ   JUGEMテーマ:俳句

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.05 Sun 20:54

須藤昌義『句集 巴波川(うずまがわ)』(角川書店)より

    2016年 第1句集 「海原」編集長 「?」同人 「琉」会員 第1句集 薄氷に昨夜の風筋残りをり 白雲の端つかまんと蕨出づ 守衛所の仕事納の鍵の束 薄氷を踏めば彼方の水動く 星となる火の粉もあらむお水取 老優の科白のごとく返り花 池中の鴨を集めて麺麭の耳 巴里に買ひ羅馬に開く白日傘 透明になるまで瀧の前に立つ ふかし藷ほくりと割れば母います 寒垢離の始まるまでの水静か 日本丸待春の帆を張りにけり 明智風呂素性こまごま聞かれけり 注連貰幸来橋を渡...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2025.01.02 Thu 21:06

甘き香よ黒豆炊く祖母ふくふくし

JUGEMテーマ:俳句       年の瀬ですね。大掃除していたら懐かしい思い出がよみがえり。

安寧Lifeのーと | 2024.12.28 Sat 17:43

夏井いつき『句集 伊月集 梟』(朝日出版社)より

    2020年 第2句集 「いつき組」組長   冬帝やことに手強きジャムの蓋   荒星や老いたる象のような島   風花を待つべく青空のととのう   淡雪や離婚届のうすみどり   泪より少し冷たきヒヤシンス   咲きかねし梅にみくじのきゅっとかな   愛の日のばりばり潰すダンボール   風つかみそこねし蝶の吹っ飛びぬ   卒業の日のロッカーの凹みかな   なずななずななんにも聞こえないなずな &nb...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.26 Thu 19:24

中山純子『句集 華鬘』(本阿弥書店)より

    1996年 「風」同人 第4句集 七月や木登りの足現はるる 暑気中りきりきり臍のありどころ 立山に雲をとばして鯉のぼり そよりともせず餓鬼飯の饐ゆるかな みどりごをころがす畳星祭 大黄落大雁塔を讃へをれば 島の春パパイヤに手がとどきさう 養生やつめたき牡蛎がのど滑る 野水仙暮れどきつよき香を放つ 三月の日記びつしり生きること 針に糸一瞬通りつばくらめ 満開の桜白髪吹かれ立つ 朝星を見ていななけり祭馬 雪二日晴れ二日もう母居らず

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2024.12.25 Wed 21:16

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