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盆梅に凝縮したる気品かな 小さきほどの気品かな。 陽炎や言ひ値骨董市の壺 外で行われている骨董市。 値づけも決まったものはなく。 売っている者もよくわかっていなかったりする。 宋いまだ遠つ国かな実朝忌 陰暦の一月二十七日は、鎌倉三代将軍、源実朝が甥の公暁に殺された日。 実朝は、宋から来た僧にかつて医王山の長老であったと言われた。 それを信じ、宋に渡ろうと船を建造したが船は浮かばず朽ちてしまう。 ...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.17 Fri 10:32
経験をせぬも経験亀鳴くや Aという経験をした人がいて、その経験をしていない人もいる。 しかし、その経験をしていない人は、Aをしていない経験をしているとも言える。 そもそも経験とは自分だけにしか存在しないもので、同じ経験をしたと思っていても各々で捉え方は異なり、別人物が経験しているゆえに同じ経験たり得ない。 経験を実感するほどに経験とは孤独なものと感じることだろう。 「亀鳴く」は求愛する亀が鳴くという春の季語。 実際に鳴いているのを聞いた人はおそらくい...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.16 Thu 10:00
愛の日のチョコ大福の口福よ とにかく何でもいただけるのはうれしいもの。 朝東風を待つて散るもの落つるもの 朝になって散るものあり、落ちるものあり。 椿は落ち、山茶花は散る。 そのほかにもさまざまなものが自らのありかたで。 カーニバル一夜限りを女装して ドイツに居た頃、一度だけ女装をしたことがある。 みな仮装。 紅を引いて、ハイヒールを履いてバーテンダーの仕事。 笑うと化粧が崩れると言われ、...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.15 Wed 10:08
蓮華座の如来春風知らぬ風 蓮華座(座禅の座法)の如来。 春風が吹こうとも素知らぬ顔で座っている。 雨吹かば吹け、風吹かば吹け。それがどんなものであっても。 写真は岐阜にある横蔵寺の大日如来像。 鎌倉期のもっとも好きな大日如来。 西からの光に染まり涅槃西風 涅槃会の頃に吹く風を涅槃西風(ねはんにし)と言う。 涅槃会は陰暦の2月15日なので本来は一月先ごろ。 あまりに寒いので暖かい句を詠みたい。 ...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.14 Tue 10:11
席はづす隙に山羊入る春炬燵 俳句では写真がないとわからないような句は、基本的によしとされない。 写真俳句というジャンルはあるが、言葉だけで極限まで描写をするのが俳句。 写真に頼るのをよしとはしない。 しかしながら、どれだけ描写をしても特殊な事がらや体験は描写をしてもイメージしてもらえない。 山羊を室内で飼っている家は全国でも片手で数えられるほどだろう。 なので証拠写真としての意味合いを兼ねて。 隙あらば炬燵を狙う。まったく悪びれな...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.12 Sun 09:18
肝つ玉母ちやんであれ淀大根 三条の八百屋の店先にぼーんと置いてあった。 聖護院大根と同じく丸い大根。 ふくよかな乳房にも見え、有無を言わせぬ母性の象徴にも見える。 子育ては大らかにという願いをこめて。 蝋梅の灯る門灯点るまで 門灯のそばに立っている蝋梅。 暗くなっても白さが浮かんでいるが、門灯がつくとその光を収める。 凍雲に公魚釣りの穴一つ 一面の雲のなかにコンパスで開けたように...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.11 Sat 12:15
寒波寝るら銀河鉄道遠ざかる 寒が戻ってきた。 寒波、カンパ、カンパネルラということで三河弁になってしまったが、もう寝るしかない。 銀河鉄道には乗らない。 悪夢から解き放たれて今朝の雪 悪い夢から覚めてふと外を見れば雪。 白さが一段と際立つ。 個人的には夢はあまり見ない。 俳句を詠んでいる夢は何度か。 一枚の水田のやうな蕨餅 一枚の緑がかったわらびもち。 語義矛盾するような透き通るような深緑。 ...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.10 Fri 10:22
佐保姫や線香かほる小半時 佐保姫は春の女神。夏は筒姫、秋は竜田姫、冬はうつ田姫。 それぞれの女神が四季をもたらしてくれるというのは趣があってすてきです。 朝晩行っている30分ずつの静坐では線香を焚いている。 大体30分、小半時。 昔は「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支に分けていたので、2時間を一時としていました。 よって半時は1時間、小半時は30分。 線香に火がついて香っている間、佐保姫を感じられるひとときです。 ...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.09 Thu 10:21
絵踏みせる草鞋口づけするごとし なむあーめんだぶつの国の踏絵かな ・・・・・踏絵踏む・・ ・・・・・ 本日の三句詠はすべて踏絵。 踏絵は春の季語。 寛永五年から安政四年まで、長崎奉行所では毎年正月四日に行われていたということからだろう。 先日、映画「沈黙」を見たことからも詠んでみた。 和漢混合、和洋折衷の日本において行われた弾圧。 仏教でも新宗派が出てきてもやはりはじめは相当のもの。 南無阿弥陀仏もアーメンも惟...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.08 Wed 10:05
冬桜天啓といふ余慶あり 河津桜は冬桜。 先日下賀茂神社でのコーヒーフェスティバルに連れてこられていました。 思いもかけない桜。 天啓、または恩寵は余慶だと、ふと思い認めた句。 春を待ついくつもの冬素描して 立春も過ぎたとはいえ、もちろんまだまだ寒い。 俳句はていねいなスケッチだと思っています。 冬の句を詠みながら春を待つ。春の句も詠みつつ、春を待つ。 雪原に浮かぶ水色近江富士 先...
《古書・古本の出張買取》京都・全適堂 店主のブログ | 2017.02.07 Tue 09:21
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