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JUGEMテーマ:戯言 それは小さな波で、エフェクトとしてはとてもささやかなものだろう。あるいはエフェクトと言えるほどの揺らぎもないかもしれない。私が放った小さな波に、重なるようにやって来た波。二つの波紋が混ざり合って、新しい紋様を描き出す。特に複雑でもない、特に重要でもない、そして特に目を引くものでもない紋様を。それはただ私を心地良くさせるためだけの紋様かもしれない。願わくば、その波を放った誰かも心地良ければ良いのに。そう思うけれど、それはあまり期待できないようにも思える。だっ...
pale asymmetry | 2025.01.13 Mon 20:41
JUGEMテーマ:戯言 蝶の夢を見る。燃え上がる蝶の夢。一頭目の蝶だ。まだくらい早朝、夜半から降り始めた雨がちょうど上がったところ。その雨は純銀色で、それが空気を慎ましやかに沈めている。その沈殿に逆らうように、蝶は鋭角的に燃え上がっている。炎は水色。盛大な熱を放つ水色。それが何を引き継いでいるのかは私には解らない。引き継ぐ? そうだ私の無意識が、その炎が何かを引き継いでいると感じているのだ。それは前世から今世に引き継がれた事象。だからそれを逃してはいけない。出来るだけ多く私のなか...
pale asymmetry | 2025.01.12 Sun 21:12
JUGEMテーマ:戯言 気がつけば、またドラゴンを追い求めている。あらゆる起伏を、あらゆる斑を、あらゆる紋様を、その細部に宿ると信じて探し回る。あるいはただそこに映し出しているだけかもしれない。私の内なるドラゴンを。なら私が見いだそうとしているのはインナードラゴンなのか。それとももっとイマジナリーなドラゴンなのか。何にしてもとても小さなドラゴンだ。折り畳んで余剰空間に仕舞えるほどのサイズなのだろう。だからそれを見いだすこともとても難しい。難しい難しいと呟きながら、私はニンマリして...
pale asymmetry | 2025.01.08 Wed 21:21
JUGEMテーマ:戯言 「それならビワを食べなさいな」 老婦人はどこか嬉々とした声音でそう言いながら冷蔵庫を開ける。中から現れたのは枇杷ではなく、枇杷の色をしたプリンだった。まあ、それはそうだろう。季節が違いすぎるのだから。 「どうぞ、召し上がれ」 漆器の小皿に移されたプリンを受け取り、スプーンで掬い取る。口の中で広がったそれが枇杷の味だったかどうかよく解らなかった。この十何年間、枇杷を食したことがなかったのだ。だから、枇杷の味などすっかり忘れてしまっていた。けれどその味...
pale asymmetry | 2025.01.06 Mon 21:37
JUGEMテーマ:戯言 抑えられない衝動に惑わされている。けれどそれは静かな衝動だ。あるいは不確かな衝動か。それとも断片的な衝動かもしれない。いや、これは衝動ではないかも。理由のない欲求なのかもしれない。理由がない欲求だから、満たすことも出来ない。満たすための具体的な方法が見当たらないのだ。何をどうしたって、的外れな振る舞いになってしまう。何が正解なのか解らないから、どの振る舞いが不正解なのかも解らない。夜の雨は重く降り、それは形のない記号をふんだんに含有していて、それが少しだけ...
pale asymmetry | 2025.01.05 Sun 21:06
JUGEMテーマ:戯言 悪意は何処にもなかったので、怒りを抱くことは出来なかった。悪意が何処にも見当たらなかったということではない。悪意が理論的に存在する余地がなかったのだ。したがって、苛立ちや憤りを感じることはルールに反することになる。ただ、だからといって無条件に受け入れて、平静に事を進めることも出来なかった。重要な歯車が抜け落ちていたからだ。だからシステムは全体として空転していた。伝わっていかなければいけないフローが、その空転によって虚に落ちていた。もう取り戻すことは出来ない...
pale asymmetry | 2025.01.04 Sat 21:44
JUGEMテーマ:戯言 何だか疲れてしまって立ち止まる。世界の全ては私のものだから腰を下ろす。アスファルト舗装された歩道の路面は、思ったよりも冷たくはなかった。だからたぶん私は疲れてなんかいないのだ。疲れていた方が整合性がとれるように思えただけ。立ち止まり、腰を下ろす整合性が。低い目線から眺める世界は、何処か異界のようだ。たぶんこんな風に、日常から繋がる場所に異界はあるのだろう。手を伸ばせば容易に触れられる場所に。あるいはその気がなくてもいつの間にか触れてしまっているような場所に...
pale asymmetry | 2025.01.02 Thu 21:26
JUGEMテーマ:戯言 まだ暗い早朝、キジトラの猫がアスファルトに蹲る。私を真っ直ぐに見つめて僅かに首を傾げる。問い掛けられているのだろうか。告げられているのかもしれない。試されているのかも。全てが切り立って、そのまま北風に掠われる。猫が立ち上がり、数歩後退る。そこで三度軽く跳ねて、ゆっくりと去って行った。私に不用意に背を向けて、太陽とは逆方向に歩いて行った。意味を求めてはいけない。私は自身に言い聞かす。それでもこれは儀式だろう。たとえ気まぐれであったとしても、猫が世界から抽出し...
pale asymmetry | 2025.01.01 Wed 21:32
JUGEMテーマ:戯言 旅の途中だ。ずっと前から、今も、そしてこの先もずっと。振り返る。歩んできたはずの道は、すでにジャングルに変わっている。それは私が蒔いた種から芽吹いたわけではない。どちらかと言えば、すでに木々に覆われた獣道を歩いてきたのだ。鬱蒼としているけれど、空気は潤っていて、包まれているような気分に浸りながら歩いてきた。道は起伏に富んでいたような気もするし、つまらないほど平坦だった気もする。踊りたくなるくらい曲がりくねっていたような気もするし、姿勢を正してしまうほど真っ...
pale asymmetry | 2024.12.31 Tue 21:17
JUGEMテーマ:戯言 身勝手なシステムに裏切られる。それに対して私はリアクションしなければいけない。選択肢はいくつかある。例えばシステムに無条件に媚び、もう一度織り込まれる。例えばシステムとは縁を切り、新たなシステムと縁を結ぶ。例えばシステムと縁を結ぶことを止め、無関係なエリアで暮らす。例えば新たなデバイスで、新たなシステムと巡り会う。裏切りを容認するなら、速やかにリアクションしなければいけないだろう。そうでないのなら、熟考する時間はたっぷりとあるだろう。なんでも世間は奇跡の連...
pale asymmetry | 2024.12.30 Mon 21:20
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