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戯言
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水槽は満たされている

JUGEMテーマ:戯言    水槽はすでに満たされていて、そして私にはどうすることも出来ない。そこに満たされている液体の成分を変えることも、水槽の水位を増減させることも、もちろん溢れさせることも。水槽がすでに満たされていることも、私は全然知らなかったのだから、そういうことは何も出来るはずがないのだ。そういう意味でその水槽は宿命なのだろう。そして私に出来ることは向かい合うことだけなのだろう。何が水槽に満たされているのかを探究すること。その水位の増減を正確に把握する術を探究すること。出来る...

pale asymmetry | 2026.08.12 Wed 18:15

錯綜する感触

JUGEMテーマ:戯言    公式はすでに確立されていて、それは世界の至る所で蠢いていて、だからそこに数字を当てはめるだけで完成するべき事象は完成してしまう。どんなに奇妙な変数を取り入れたとしても、それで揺らぐような公式ではない。そのようなものは生き残ることなく淘汰されて、現在には公式として認識されることはないからだ。それならば私はそこに数字を、私が綺麗だと感じる数字を放り込んで、さらにその数式を綺麗に装飾することが最善なことなのだろうか。それとも不備のないはずの公式に、無理矢理に不備...

pale asymmetry | 2026.08.10 Mon 14:32

静かな嵐と蹂躙

JUGEMテーマ:戯言    静かな嵐はひたひたと蠢く。その存在は自明であるにもかかわらず、私はその存在を疑ってしまう。街角の自動販売機にコインを投入するように、少しの罪悪感を抱えながら疑ってしまう。扉を開けて外に出ればはっきりとすることだろう。そう思って外に出てみたりしたけれど、それでもよく解らない。それどころかかえって疑いが深まってしまう。これはつまり世界がどうしようもなく不確かだということだろうか。それともどうしようもなく不確かなのは私の方なのだろうか。そうだとするなら、私は次の...

pale asymmetry | 2026.08.07 Fri 10:40

剥離する清涼

JUGEMテーマ:戯言    老いた旅人は、少しの焦りを抱えたまま、起伏の激しい夜を彷徨っている。彼は月を探していたのだ。けれど自分の探しているその月が、どのような月なのかを彼は知らない。満月なのか新月なのか、半月なのか三日月なのか、あるいは立ち待ちや十六夜や二十三夜月なのか、彼は色々と考え思い描いてみるけれど、どれが自分の求めている月の姿なのかは解らなかった。その夜は暗く、今にも雨が落ちてきそうな濁りが空一面に拡がっていた。だから彼が探している月の姿が確定したとしても、それを夜の奥底...

pale asymmetry | 2026.08.06 Thu 18:07

先端をきる

JUGEMテーマ:戯言    眠りの先端を切る。揺らぎを操るために。揺らがないことも、揺らぎすぎることも好ましくない。だから眠りの狭間を揺らぎが上手に通り抜けられるくらいに先端を切る。陽光は鋭く柔らかく、だから私の皮膚も痛みと心地よさを招き寄せている。風はまだ幼い感じ。あどけなさよりも、無垢な賢さを孕んでいるようだ。だからあらゆる角度から吟味しなければ、いったい何処が眠りの先端なのかを見誤ってしまうだろう。それでも私は根気強く観測しなければいけない。危うさを抱えながら、それでもバランス...

pale asymmetry | 2026.08.05 Wed 12:51

純粋な自動現象

JUGEMテーマ:戯言    メモにはこう記されている。「純粋な自動現象を求めなさい」と。過去の私が今の私にそう告げているのだ。過去の私がこの私を導こうとしているのかもしれない。あるいは過去の私がこの私を唆そうとしているだけかもしれないけれど、それをどう定義づけるかは今の私の勝手だろう。ところで純粋な自動現象を求めなければいけないのであれば、それは今の私にはない事象だということになる。そうであるのならば、私の血肉に記述されていないそれを私の内部に入力することが、私が私であることを歪める...

pale asymmetry | 2026.08.04 Tue 11:29

身をもたげる者、身を潜める者

JUGEMテーマ:戯言    少年は自分の内で身をもたげる者が怪物だと考えている。だから強力な武器が必要なのだと。まず一つ。彼が用意できる強力な武器は、客観的に見て全く強力ではない。どんなに希望的な考えで観測してもへなちょこな武器だ。まあ、武器なんてへなちょこの方が良いのだけれど、彼の要求とはほど遠い能力しか持たない武器だということは確かなこと。もう一つ。彼が怪物だと考えている者は、怪物ではない。こちらの方が重要で、彼が怪物だと考えている者は亡霊だ。怪物は強力な武器で制することが出来る...

pale asymmetry | 2026.08.01 Sat 18:13

扉を閉じる、初期値と変数

JUGEMテーマ:戯言    表層にこだわる人は、初期値に目を向けることがない。従って、ある事象がどのような意義によってその振る舞いをとっているのかを察することが出来ない。それは例えば自分勝手な誤った推測さえ出来ないということだ。つまりその振る舞いを当てはめることの出来る変数が、表層にこだわる人の内側には存在しないのだ。だからそういうデータと照らし合わせることも出来ない。結果として、全く理解不能な事象だと捉えるしかなくなるのだった。誰しもが自分の初期値を抱えていて、だからそのネットワー...

pale asymmetry | 2026.07.31 Fri 18:29

痛みには罪が秘されている

JUGEMテーマ:戯言    傷を晒したことを少しだけ後悔する。でも私は完全体ではないから、後悔によって転がっていると言っても過言ではない。転がらなければ次の扉に到達できないから、なるふり構わず転がるしかない。扉の向こうの風景は見えているようないないような。あやふやなままだけれど、それでも転がらなければ時間が止まってしまう。意味もなく焦る。立ち止まり深呼吸。過ぎ去っていく月の裾を握ろうとするけれど、その牡鹿は軽快に私の手をかわし、険しい急勾配を苦もなく登っていく。その背中が私を嘲笑って...

pale asymmetry | 2026.07.29 Wed 15:21

裾を踏み、袖を摘まむ

JUGEMテーマ:戯言    雨の周辺部にいるようで、風に運ばれてくるまばらな雨滴が心地良い。もちろんそれだけで風景の全てを覚ますことなんて出来ないけれど、それでも私の皮膚の一部くらいなら落ち着かせてくれる。僅かに表層が湿った縁側も心地良い。たぶん一瞬のことだろうけれど。消えない眠気を持て余し、少しの間うつらうつらする。誰かに呼ばれたような気がして目を開けると、自分を見失ってしまいそうになるほど、庭が光で満ちていた。午後はもうすっかり行き過ぎようとしているはずなのに、季節が違えば薄暗く...

pale asymmetry | 2026.07.25 Sat 18:17

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