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JUGEMテーマ:戯言 その惑星は月よりも小さく、それなのに五つの衛星を従えているのだという。なんて贅沢なのだろうと思った。早朝の闇のせいで指先を裂いてしまったとき、私は得体の知れない怒りに抱きすくめられていた。だから指先を裂いたわけではない。その指先から一滴の血も滴らなかったことに怒りを感じたのだ。それを無意味な傷だと直ぐさまカテゴライズすることは可能だったけれど、それでは少しもったいないような気がして、私はその傷に覚醒という意味を与えた。もちろん傷だから痛みを発していた。その...
pale asymmetry | 2026.02.18 Wed 17:42
JUGEMテーマ:戯言 夜の内から降り出した霧雨は、朝になっても止むことはなく降り続けた。白と黒の斑の猫は、すっかり濡れそぼってアスファルトの路面を横切っていく。その歩みは全てを悟っているように感じられる。ヘッドライトの浮かび上がった世界において、その悟りはきっとなくてはならないものなのではないだろうか。どうしたって生命は穢れていく一方なのだから、何処かの段階で悟らなければ、その生命を燃やし続けることなど出来ないのではと思えたりもする。あるいは白黒斑猫は、すでに不燃性を手にしてい...
pale asymmetry | 2026.02.17 Tue 16:52
JUGEMテーマ:戯言 不確かな熱に纏わり付かれている。不確かで、不可思議な熱に。言の葉を放つと痛みが絡みつく。強烈で耐えられないというほどの痛みではないけれど、もちろん心地良くはない。けれど言の葉は止めどなく内部に湧き上がってきて、それを止めることは出来ない。無理矢理に止めたりすれば、私はきっと破裂してしまうだろう。たぶんその痛みが、熱を発してるのだと思う。だからこの痛みが去らない限り、不確かで不可思議な熱は私から離れることはなく、いつまでも私の思考をぼやけさせているのかもしれ...
pale asymmetry | 2026.02.14 Sat 17:56
JUGEMテーマ:戯言 ぼやけた人と出会う。ひどく輪郭がぼやけた人。けれど一生懸命虚勢を張っている。少し気の毒になる。最新の暗号解読キーを持っていないのだ。でもそれを隠そうとしている。隠そうとしているけれど、周囲にはとっくにバレている。それがバレていることにも薄々気づいている。気づいているけれど虚勢を張り続けるしかないようだ。暗号は次々に襲いかかってきて、それに翻弄されている。何とか体裁を保ちながら、時々不細工になるときも、あたかもそれがわざとであるかのように振る舞っている。こう...
pale asymmetry | 2026.02.12 Thu 18:21
JUGEMテーマ:戯言 いくつかの物語に埋もれながら、次の物語を浮かび上がらせる。少し温かな街角で、小さなタブレットのなかの物語に埋もれる。部屋のソファーに寝そべって、テレヴィジョンのなかの物語に埋もれる。窓を開け放って、文庫本のなかの物語に埋もれる。国道を走る車中から、流れ去る風景のなかの物語に埋もれる。ときどき息苦しくなりながら、大きく深呼吸。でもその息苦しさにどこか気持ちよさを感じたりもしている。埋もれて、沈み続けて、体内の全てに入力されるインフォメーションが私の全ての細胞...
pale asymmetry | 2026.02.11 Wed 18:30
JUGEMテーマ:戯言 昨日までの鬱陶しい空模様が嘘のように、空は鮮やかな青一色だった。きっと昨日までの空模様は嘘だったのだろう。世界はそういう嘘を平気で吐く。そういう嘘を吐くことで、嘲笑っているのだ。世界と噛み合っていると信じている人たちを。でもそう人たちこそ世界の嘘を感じたりはしないから、たぶんいつまでも嘲笑われることになる。そうであったとしてもそういう人たちは傷ついたりしないから良いのだろう。だって気づいていないのだから傷つきようがない。だから世界は存分に嘘を吐き、存分に嘲...
pale asymmetry | 2026.02.10 Tue 15:55
JUGEMテーマ:戯言 JV先生の誕生日に、私はフリンジサイエンスのことばかり考えている。 「沢山の位相があればそれだけ長い語りを放つことが出来るのですよ」 メンターは穏やかな表情でそう言う。だから、様々な位相について考えている。私が蒐集できる位相は全部フリンジサイエンスに関するものばかりだから、自然とフリンジサイエンスのことばかり考えることになる。他の位相を拾い上げることも可能だけれど、拾い上げたところで持て余してしまうのが目に見えている。純粋なサイエンスを綺麗だと思えない...
pale asymmetry | 2026.02.08 Sun 19:31
JUGEMテーマ:戯言 漂っていたのは箱だった。立方体の箱だった。材質はよく解らない。木製のようにも見えるし、金属製のようにもプラスチック製のようにも見える。オリハルコン製ではないだろう。そのような神々しさは放っていなかったから。箱の色彩は灰色に近い白色だった。そして巨大だった。一辺が二メートル以上あると思われるサイズだった。かなり離れたビーチからその箱を発見したのだけれど、それでもその巨大さを実感することが出来た。ビーチからの距離は目測で約二百メートルくらいだろうか。リーフの中...
pale asymmetry | 2026.02.05 Thu 20:32
JUGEMテーマ:戯言 真っ直ぐに見つめているはずなのに、見えない事象がある。きっと私は対象を的確に見つめていないのだ。その対象には色彩がなく、形がなく、質量がない。だから私は対象を見つめているつもりで、その向こう側の無関係な情報を捕らえているのだろう。もっと間近の透明に焦点を合わせなければいけない。色々な輝きに気をとられていては、触れたいと思っている煌めきに触れることは出来ない。かと言って、がむしゃらに透明を掻き回しても、どこにも焦点は合わない。まずは息を止めて、大きく吸い込ん...
pale asymmetry | 2026.02.04 Wed 18:11
JUGEMテーマ:戯言 その人はパーキングの片隅に佇んでいた。車両の駐車区画の一台分を占拠するように佇んでいた。風は北から強く吹いていて、その人は風上に顔を向けていた。長身で恰幅の良い男性。かなり高齢の男性で、髪の色は白かった。陽光は風に負けないくらい強く、その白髪は煌めいていた。最初私には、その人が何かに挑んでいるかのように見えた。次には誰かを待っているかのようにも思えた。それとも何か思うところがあってその場所に立っているのか、あるいは何か突拍子もない理由があってそこに佇むこと...
pale asymmetry | 2026.02.03 Tue 18:24
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