JUGEMテーマ:戯言 駆け下りる子供たちは、意外と真剣な表情をしていた。たぶん遊戯と世界の結びつきがまだ強固なのだろう。年月を重ねるとその結びつきが恥ずかしくなったりするけれど、本当はそれではいけないのだろうな。あの子たちのように私も一心不乱に駆け下りなければいけないのに、なんのかんのと理由を付けてゆっくりと一段ずつ踏みしめる。ひょっとしたら時間を無駄にしているのかもしれない。そんなこと考えながらも、実際のところは転ぶのが怖いのだ。あの子たちはどうだろう。むしろ転んで転がること...
pale asymmetry | 2025.04.12 Sat 17:52
JUGEMテーマ:戯言 纏いすぎているのかもしれない。けれど寒さが拭えないのだ。風に吹かれているわけではない。空気が硬く沈んでいるわけでもない。それでも寒さを感じるのは、私の骨が冷えているからだろう。特に脊髄が、鉱石のように冷えているのだ。鉱石のように煌めいても居るのならば、過剰に纏う必要はないだろう。少し誇らしげに振る舞うことだって出来るだろう。けれどちっとも煌めいていないから、私は纏うしかないのだ。そうやって隠すしかないのだ。私が抱えている寒さを。私の脊髄が抱えている異次元の...
pale asymmetry | 2025.04.11 Fri 18:08
JUGEMテーマ:戯言 重機は暴力的に風景を破壊していく。そこにあったのは楽園の風景だったかしら。記憶を手繰ってみてもよく解らない。でもそれが過去の光景ならば、そこには宝石が散らばっていたはずだ。いや違う。それが過去の風景だから、私自身が宝石で飾り立てることが出来るのだ。だから今このときの足下には宝石は転がっていない。明日や明後日の風景の内にも、宝石の気配はない。そこはまだ私の管理下にはないから。でも今この瞬間、と思った瞬間にはその瞬間は過去になっているもの。本当の今を抱えること...
pale asymmetry | 2025.04.10 Thu 16:16
JUGEMテーマ:戯言 レンガを一つ積み上げる。その間にレンガが二つ崩れ落ちる。私は何をしているのだろう、と解らなくなる。このまま私自身が何者なのかも解らなくなるのでは、と空を見つめる。大丈夫、私はただの阿呆だ。そう自分に言い聞かす。ただの阿呆だから、思いのままに振る舞えるのだ。流れる雲が私に告げる。告げているような気がする。告げていなかったとしても、と言うか告げているはずはないのだけれど、告げているだろうと感じることが出来るのなら大丈夫。大丈夫だと自分に言い聞かす。風は極弱く、...
pale asymmetry | 2025.04.09 Wed 17:58
JUGEMテーマ:戯言 水が境界に横たわっていることはよくあること。古今東西の幾つもの場所にそれは横たわっている。ただその水が流れを有している場合とそうでない場合があると思える。そこには明確な差異があると思える。流れている水は渡っていくことになる。けれどそうではない水は通過することになるようだ。渡っていくのならば、濡れることはないのだろう。でも通過するのならば、当然全身をその水に浸すことになり、濡れそぼることになるだろう。それに呼吸を止めることになるのだから、こちらからあちらに息...
pale asymmetry | 2025.04.07 Mon 17:29
JUGEMテーマ:戯言 色を見ると味が想起され、味を感じたときに色が想起されることがあったりする。共感覚と言うほどの大げさなものではなく、繋がり合うイメージのことです。例えば印象に残った食べ物の色と味はワンセットで記憶されたりするので、次にその色を見ると味が、あるいは味から色がイメージされたりするのです。けれどそういうものの全てを無効化してしまう色と味があって、それは血の色と血の味だったりします。血の味を感じているときはどんな色を目にしても別の味を感じたりしないし、流れ滴る血を見...
pale asymmetry | 2025.04.06 Sun 17:48
JUGEMテーマ:戯言 長い語りを染み込ませることに夢中になりすぎて、ひどく疲れてしまった。何だか頭がふわふわする。その長い語りの何処かに私の拠り所があるはずなのだけれど、今のところさっぱり解らない。世界の形ははっきりと見えているし、それを見失いそうな危うさも感じないけれど、その見えている世界が私とどのように関わるのかが解らないのだ。あるいは世界が私に関わってくるわけではなく、私の方から接続していかなければいけないのかもしれない。いや、きっとそうだろう。そう考えてみても、拠り所は...
pale asymmetry | 2025.04.05 Sat 17:22
JUGEMテーマ:戯言 私は今何処にいるのだろうか。もちろん周りの風景はちゃんと見えているし、日常を見失っても居ない。でも遙か上空からもう一人の私が見下ろして言う。「その場所は何処?」と。自分の足下を見つめても、それは解らない。振り返ってみても、それは解らない。遙か先を睨んでも、全く解らない。だから取り敢えずその場に腰を下ろしてみる。そして自分にこう言い聞かす。「私はここにいて、何処かにいるわけではない」と。それはこんがらがった考えのようにも思えるけれど、素直な感触。ここにいる私...
pale asymmetry | 2025.04.04 Fri 18:53
JUGEMテーマ:戯言 境界を越えることは容易いのかと問われる。私には答えようがない。境界を越えているという自覚がないから。自分では境界を越えよう越えようとしゃにむになっているだけのような気がする。それが上手くいっているのかは私にはさっぱり解らない。境界を越えているように見ますかと問い返しても、明確な回答は得られない。相手は私の問いに戸惑うばかり。まるで私が某かの禁忌を犯しているかのように感じてしまう。それとも実際に私は禁忌を犯しているのだろうか。それでは私は問い返すことで相手を...
pale asymmetry | 2025.04.03 Thu 18:09
JUGEMテーマ:戯言 怠惰な眠気を愛おしく感じる。それはありのままの私自身だと思えるから。雨が上がり遅ればせながらの陽光。心地良いけど抱き締めたいとは思わない。やっぱり、私自身を抱き締める方が気持ち良い。閉じた循環を感じていられるから。これは矛盾だろうか。閉じた循環なんてあり得ないようにも思えるから。では何処かには開いているのかもしれない。それとも異次元のような奇天烈な領域と繋がっているのかも。まあでもそんな展開も接続も感じない。だからたぶん閉じているのだ。けれど循環しているこ...
pale asymmetry | 2025.04.02 Wed 20:06
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