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JUGEMテーマ:戯言 ぼやけた人と出会う。ひどく輪郭がぼやけた人。けれど一生懸命虚勢を張っている。少し気の毒になる。最新の暗号解読キーを持っていないのだ。でもそれを隠そうとしている。隠そうとしているけれど、周囲にはとっくにバレている。それがバレていることにも薄々気づいている。気づいているけれど虚勢を張り続けるしかないようだ。暗号は次々に襲いかかってきて、それに翻弄されている。何とか体裁を保ちながら、時々不細工になるときも、あたかもそれがわざとであるかのように振る舞っている。こう...
pale asymmetry | 2026.02.12 Thu 18:21
JUGEMテーマ:戯言 いくつかの物語に埋もれながら、次の物語を浮かび上がらせる。少し温かな街角で、小さなタブレットのなかの物語に埋もれる。部屋のソファーに寝そべって、テレヴィジョンのなかの物語に埋もれる。窓を開け放って、文庫本のなかの物語に埋もれる。国道を走る車中から、流れ去る風景のなかの物語に埋もれる。ときどき息苦しくなりながら、大きく深呼吸。でもその息苦しさにどこか気持ちよさを感じたりもしている。埋もれて、沈み続けて、体内の全てに入力されるインフォメーションが私の全ての細胞...
pale asymmetry | 2026.02.11 Wed 18:30
JUGEMテーマ:戯言 昨日までの鬱陶しい空模様が嘘のように、空は鮮やかな青一色だった。きっと昨日までの空模様は嘘だったのだろう。世界はそういう嘘を平気で吐く。そういう嘘を吐くことで、嘲笑っているのだ。世界と噛み合っていると信じている人たちを。でもそう人たちこそ世界の嘘を感じたりはしないから、たぶんいつまでも嘲笑われることになる。そうであったとしてもそういう人たちは傷ついたりしないから良いのだろう。だって気づいていないのだから傷つきようがない。だから世界は存分に嘘を吐き、存分に嘲...
pale asymmetry | 2026.02.10 Tue 15:55
JUGEMテーマ:戯言 JV先生の誕生日に、私はフリンジサイエンスのことばかり考えている。 「沢山の位相があればそれだけ長い語りを放つことが出来るのですよ」 メンターは穏やかな表情でそう言う。だから、様々な位相について考えている。私が蒐集できる位相は全部フリンジサイエンスに関するものばかりだから、自然とフリンジサイエンスのことばかり考えることになる。他の位相を拾い上げることも可能だけれど、拾い上げたところで持て余してしまうのが目に見えている。純粋なサイエンスを綺麗だと思えない...
pale asymmetry | 2026.02.08 Sun 19:31
JUGEMテーマ:戯言 漂っていたのは箱だった。立方体の箱だった。材質はよく解らない。木製のようにも見えるし、金属製のようにもプラスチック製のようにも見える。オリハルコン製ではないだろう。そのような神々しさは放っていなかったから。箱の色彩は灰色に近い白色だった。そして巨大だった。一辺が二メートル以上あると思われるサイズだった。かなり離れたビーチからその箱を発見したのだけれど、それでもその巨大さを実感することが出来た。ビーチからの距離は目測で約二百メートルくらいだろうか。リーフの中...
pale asymmetry | 2026.02.05 Thu 20:32
JUGEMテーマ:戯言 真っ直ぐに見つめているはずなのに、見えない事象がある。きっと私は対象を的確に見つめていないのだ。その対象には色彩がなく、形がなく、質量がない。だから私は対象を見つめているつもりで、その向こう側の無関係な情報を捕らえているのだろう。もっと間近の透明に焦点を合わせなければいけない。色々な輝きに気をとられていては、触れたいと思っている煌めきに触れることは出来ない。かと言って、がむしゃらに透明を掻き回しても、どこにも焦点は合わない。まずは息を止めて、大きく吸い込ん...
pale asymmetry | 2026.02.04 Wed 18:11
JUGEMテーマ:戯言 その人はパーキングの片隅に佇んでいた。車両の駐車区画の一台分を占拠するように佇んでいた。風は北から強く吹いていて、その人は風上に顔を向けていた。長身で恰幅の良い男性。かなり高齢の男性で、髪の色は白かった。陽光は風に負けないくらい強く、その白髪は煌めいていた。最初私には、その人が何かに挑んでいるかのように見えた。次には誰かを待っているかのようにも思えた。それとも何か思うところがあってその場所に立っているのか、あるいは何か突拍子もない理由があってそこに佇むこと...
pale asymmetry | 2026.02.03 Tue 18:24
JUGEMテーマ:戯言 冷たい雨は朝から降り始めた。一日を通して降り続けた。そんな約束は交わされていなかった。午後からは陽光が支配するはずだったのに、何者かがそれを良しとしなかったのかもしれない。冷たい雨は午後になって強まった。午後に晴れることを信じて、少年は傘を持たずに家を出た。早朝の弱い雨に降られることを承知の上で、傘を手にしなかったのだった。復路において、陽光の下で傘を持って歩くことになるのが嫌だったのだ。恥ずかしかったのだ。自分が愚者であると見られるのではないかと、勘ぐっ...
pale asymmetry | 2026.02.01 Sun 18:13
JUGEMテーマ:戯言 子供らが踊る。とても稚拙な踊りを。哀しくなるほどに不細工な踊りを。けれどそれは仕方のないこと。子供らはどのような舞踏を求められているのかを知らない。その舞踏の完成形を知らない。だから、自分たちが不完全な舞踏を舞っていることを自覚してはいるけれど、自分たちはそれでもかなり完成形に近づいていると考えている。けれど実際のところ、どんなに贔屓目に見たとしても、完成形にはほど遠い状態だった。でも誰も子供らに完成形を教えない。その道筋さえ教えない。自身が歩んだ道筋を曖...
pale asymmetry | 2026.01.31 Sat 19:28
JUGEMテーマ:戯言 いくつかの雑事を済ませて、微睡んでみる。薄い眠気は確かにあるのだけれど、それは極薄い膜状で、それが私の全体を包み込むことは出来ない。だから私は微睡むわけにはいかない。テレヴィジョンのモニタにも居場所はない。だから取り敢えず漂ってみる。私が書いた図面のその詳細をもう一度分析して、その効力を確認してみる。でもその機能が重要なのではない。その図面の作成手順こそが重要なのだ。私はそれを公表しなければいけない。ただし公表しすぎてもいけない。それは制約があるからだ。私...
pale asymmetry | 2026.01.29 Thu 15:42
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