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JUGEMテーマ:戯言 私の脊髄が捉えているのは、世界の暗号かもしれない。それは世界の秘部の暗号かもしれない。そっと指を伸ばせば、私はそれに触れることが出来る。本当のところ、それが何なのかは解らないけれど、何かに触れているという感覚は私の芯まで刻まれるだろう。そう思える。それはとても鋭利な暗号で、私の如何なる防壁も貫いて、私の芯に絡みついて傷を刻むだろう。 指先を伸ばさなければ、私の芯が傷つくことはない。けれど、私は指を伸ばさずにはいられないだろう。私の芯のさらに奥深くに沈ん...
pale asymmetry | 2023.04.15 Sat 21:04
JUGEMテーマ:戯言 うつつを抜かす日々に憧れたりしている。それに憧れながら、日々に追い立てられている。それを言い訳にして、ただただ惰眠を貪ったりしている。そしてやっぱり、私はどう仕様もない怠け者なのだなと思ったりしている。でもそれで自身を嫌悪しているのかと言えばそうではなく、むしろそのことでさらに自身を愛してしまったりしている。 うつつを抜かす自分をイメージできるのかと言えば、それはもうはっきりとイメージできるのだけれど、では何故そのイメージをそのまま実行できないのかと言...
pale asymmetry | 2023.04.14 Fri 21:29
JUGEMテーマ:戯言 円卓には七つのカップが並んでいた。しかしそこに集った騎士たちのが数は八人。余剰の騎士が混じっていることは確かなことだったけれど、誰がその余剰の騎士なのかは解らない。それを決めるのは集った騎士たちの誰でもなく、並んだカップでも無く、もちろん円卓でもない。それは世界の役割だ。だから、彼らはその世界の神託を待っていた。 「戦車が近づいている」 騎士の一人が呟く。彼の口を借りて、世界が呟いたのだ。周りの騎士たちが、その一人を見つめ考えを巡らす。その意味は万能...
pale asymmetry | 2023.04.12 Wed 20:47
JUGEMテーマ:戯言 左胸にファスナーを縫い付けて、それを開いて心臓を取り出す。そんな妄想をする。妄想だから痛みは感じない。妄想だから血も滴らない。取り出した心臓も、取り出した後にもポンプとして稼働し続けている。もちろん送り出す血液は流れ込んでいないから、それは空転している。それでもその空転には意味があるだろう。そう思える。 私の心臓はきっと軽いだろう。アルコールランプで熱すれば簡単に浮き上がるだろう。それは熱気球のように風に乗って、何処まででも飛んでいくだろう。私はそれを...
pale asymmetry | 2023.04.08 Sat 20:52
JUGEMテーマ:戯言 玄関の扉を開けたら、そこに騎士がいた。灰色の大きなウサギに跨がっていた。我が家の玄関は東に面していたから、騎士は逆光の影を纏っている。だからその相貌はよく見えなかった。 「世界には踏み出すべき一歩が無数にある」 騎士が僕にそう告げた。その声は中性的で、年齢もよく解らなかった。幼いようにも思えたし、年老いているようにも思える声だった。世界のことを何も知らないようにも思えたし、世界の全てを知り尽くしているようにも思えた。 「そういうわけで、私はどちらの...
pale asymmetry | 2023.04.06 Thu 21:08
JUGEMテーマ:戯言 静かな、一見何事も起こっていないような空気。でもそこには鋭利な緊張が蠢いている。あるいはのたうち回っている。その緊張が必要なのかと考えると、必要であるとも思えるし、全く必要ないものだとも思える。それがもし鋭利でなかったとしても、それを纏う者は確実に傷つくのだし、血を流すことになる。その傷が事象を前進させることは確かだけど、出血が過ぎれば意識を失うだろう。 細かな波紋は、ないはずの中心から拡がっている。あってはいけない起点からあらゆる方向へと拡がっている...
pale asymmetry | 2023.04.05 Wed 20:51
JUGEMテーマ:戯言 見知らぬ言語が溢れていた。どれだけ耳を傾けても、その場の人たちが何を話し合っているのか解らない。バベルに立ち会っているような不思議な感覚。けれどその見知らぬ言語は心地良かった。耳を澄ましていれば、何となく意思の疎通が出来そうな気がした。あるいは私の言語と、噛み合うことのない言語と触れ合わせても違和感がないように思えたのだった。 そう考えてみると、私が普段やりとりしている相手とは本当は同じ言語を使用してはいないのかもしれない。同じ言語で対話していると思っ...
pale asymmetry | 2023.04.04 Tue 20:37
JUGEMテーマ:戯言 隅っこで息を潜める。自分の身体のあらゆる音を消し、世界の音に耳を傾ける。それには無数ノイズに混じって、ほんの少しだけ綺麗が響いていたりするのです。やわらかな隅っこで、そのやわらかな綺麗に耳を澄ます。指先の痛みに気を取られないように注意して、隅っこの硬質感を完全に裏返して、私はやわらかな隅っこと融合する。 やわらかな綺麗とは融合できない。それは世界のもので私のもじゃない。私なんかが身に纏えるものじゃない。だから私は隅っこと一体化して、間接的にやわらかな綺...
pale asymmetry | 2023.04.03 Mon 19:29
JUGEMテーマ:戯言 噛み砕けば最適解を感じ取ることが出来るのかもしれません。そんな風に考えないこともないけれど、それはきっと正しくはないのです。だってすでにこの文章が否定の連続になっているのですから。焦る気持ちがあるのかと問われれば、それは全くありませんと答えるしかないのです。もちろん時間は限られていて、その時間は縮むことはあっても伸びることはないのです。それは質量がエネルギーに変換可能なこととはかけ離れた事象なのです。 にもかかわらず無理矢理に関連付けようとする人たちが...
pale asymmetry | 2023.04.02 Sun 18:58
JUGEMテーマ:戯言 終わりのない日常は、終わり続けている。私の目の前でも、私の知らないところでも。触れられるときもあれば、擦り抜けられるときもある。読み解けるときもあれば、解読不能なときもある。終わらない終わりはありふれたものなのだろうけれど、私はそこから痛みを感じずにはいられない。 それは苦い痛み。口中にわだかまる苦い痛み。 表面上は微笑み合っているから、尚痛い。打ちのめされて蹲ってしまうなんてことはないけれど、握手した相手の温かさが気持ち悪かった。それが少しだけ苦...
pale asymmetry | 2023.03.31 Fri 19:25
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