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JUGEMテーマ:戯言 アイボリーの大きなバスタブに私はぬるま湯をはる。溢れる寸前までお湯を入れたので、私が浸かれば溢れてしまうだろう。キッチンの床はタイルだから溢れてしまっても問題ない。キッチンのスペースをバスタブで占領してしまっていることは問題かもしれないけれど。しかも僅かに残ったシンク前のスペースには泡まみれの愛犬が寝そべっている。私がシャンプーを塗りたくったからだ。愛犬はそんな風に泡まみれになることに何の抵抗もなく、その上お湯に浸かることも大好きだった。けれど私と一緒にバ...
pale asymmetry | 2024.05.18 Sat 21:02
JUGEMテーマ:戯言 何もない休日に午睡をしたら悪夢を見た。目覚めたときには気持ちの悪い、あるいは気味の悪い汗をかいていたのでシャワーを浴びることにした。浴室に行くと床のタイルの上をアリが歩いている。世界に戸惑うように、行く先に迷うように歩いている。裸のまま、何となくその姿を見つめる。どこから入ってきたのだろうか。外と繋がる小さな窓が一つあるから、そこから入ってきたのだろうか。その窓はずっと閉め切ったままだけれど、アリなら通り抜けられる隙間があるのかもしれない。それくらいの隙間...
pale asymmetry | 2024.05.16 Thu 21:02
JUGEMテーマ:戯言 彼がその嘘を許したのは、彼が痛みを知る人だったからではない。彼はその嘘を取るに足らないガラスの欠片だと理解したのだと思う。そのままブーツで踏み潰せば、欠片はさらに微細に砕けて無視しても良い事象になる。でも不用意に拾い上げようとすれば、指先を傷つけ血を流すことになる。滴る血を愛でるだけの余裕があれば良いけれど、彼はそこまで洗練されてはいない。いや、正直洗練なんてほど遠い未熟さで、だから彼はその嘘を踏み潰すしかない。それは結果としてその嘘を許すことになったけれ...
pale asymmetry | 2024.05.15 Wed 19:15
JUGEMテーマ:戯言 第一の認識。私の目の前の人物には親指がない。それは左手の親指。私とその人物は椅子に腰掛けていて、テーブルを挟んで向かい合っている。その人物の両手は甲を面にしてテーブルに置かれている。右手も左手もテーブルの上で、テーブルに無限の情報を送信するように置かれている。でも、その左手に親指は見当たらない。その指はテーブルの深海に沈んでしまったのだろうか。あるいは、情報に分解されて送信されてしまったのだろうか。だとしたらそれは二重螺旋の情報だろう。そしてその情報は、今...
pale asymmetry | 2024.05.13 Mon 20:07
JUGEMテーマ:戯言 溺れるイタチが叫んでいる。けれど世界が軋むノイズの響きが激しすぎて、その叫びは誰にも届かない。もちろん私にも届かない。溺れるイタチが見つめるのは瞬く星。それは宵の明星かもしれないし、シリウスかもしれないし、カノープスかもしれない。そのどれでもないかもしれないし、その全てかもしれない。私は探す。溺れるイタチが見つめている本当の瞬きを。そこに真実はないけれど、そんなことは解っているけれど、私は探さずにいられない。だって、私は溺れることが出来ないイタチだから。私...
pale asymmetry | 2024.05.11 Sat 20:43
JUGEMテーマ:戯言 干からびた胎児の絵画だった。絵の中の胎児は純粋な闇を見つめている。まだ性を得ていないから、両性を具有しているとも言えるだろう。夢を見ているのかもしれない。それが純粋な闇なのだ。もう干からびているから、これ以上堕ちることはない。私も胎児を追いかけて堕ちることは出来ない。純粋な闇は、純粋だから私には触れることが出来ない。そういう事象に触れることが出来ないほど、私は穢れてしまっているのだ。コインを投げればそれは明らか。裏と表を目まぐるしく回転させながら宙を舞うコ...
pale asymmetry | 2024.05.10 Fri 18:57
JUGEMテーマ:戯言 小さな庭には二本の漆の木が伸びている。この小さな庭に二本も伸びているのは毒性が強すぎるのではないだろうかと思うけれど、漆の木は美しい。だからどちらかを切り倒すなんてことは出来ない。枝をつめて、こぢんまりさせるしかないだろうと思い剪定ばさみを用意する。帽子を被り、クリアゴーグルかけ、もちろん長袖長ズボン。首もタオルでカバーしてマスクも装着、最後に分厚い軍手を付けて、枝を切り落とした。確か一年前だっただろうか、特に気にすることなく普通の格好で枝を落としたら、身...
pale asymmetry | 2024.05.08 Wed 18:23
JUGEMテーマ:戯言 スイッチが見当たらないな。そんなことを考えながらガラスを磨く。そこにうっすらと私の姿が写っている。その希薄な感じに安心する。ガラスの向こうは世界で、そこに濃厚な私を投影したくはないのだ。その直前で際限なく薄めて、曖昧な匂いのような感じで漂うわけでもなく沈むわけでもなく、流離うわけでも移ろうわけでもないようなあり方で、世界と接続したいのだ。そのためにはスイッチが必要だろうと思える。そういうスイッチを押したり引いたり回したり口づけたり、とにかく操作する必要があ...
pale asymmetry | 2024.05.06 Mon 18:51
JUGEMテーマ:戯言 「鍵なんてどこにだってあるの。だから締め切ることなんて出来はしない。厳重に閉じられたとあなたが考えても、それは幻想に過ぎないのよ」 純銀のゴーストが言う。甘い囁き声で。その相貌はハレーションしていて解らない。けれどきっと笑っているはずだ。私を嘲笑っているというわけではなさそうだ。哀れんでいるわけでもないだろう。ではその笑いの意図は何だろう。ただ単に、私の心持ちを移し取っているだけなのかもしれない。私の方も特に意味なく笑っていたから。 「あなたの法とわた...
pale asymmetry | 2024.05.03 Fri 18:45
JUGEMテーマ:戯言 部屋は奇妙なアクアリウム。満たされているのは濃密なエーテル。そのエーテルが放つ微かな七色が部屋中を駆け回っている。部屋はもう世界から遠ざかっていて、異世界との境界上。でもどちらにも傾くことはなく、微妙なバランスを保っている感じ。きっと微かな七色の作用なんだと思う。それは私と親和性が高く、だから私は息苦しくはない。呼吸はしていないのに、呼吸なんて私には端から必要なかった気分。そして漂っている。エーテルに任せてたゆたっている。溶けるわけでもなく、薄まるわけでも...
pale asymmetry | 2024.05.02 Thu 21:02
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