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JUGEMテーマ:戯言 少しだけ受け取ってみる。そうすれば、何か楽しいことが起こるかもしれないなんて思ってみたりして。もちろんそれは私の勝手な考えで、何か客観的な兆候があるわけではない。そんなことをしてみるのは、正直なところがっかりしているからだ。日々は目まぐるしく転がっていくのに、私の暮らしには目立った変化がない。いや、それは不正確か。変化は激しく降りかかってくるけれど、興味が湧かないのでそれに染まることが出来ないのだ。 伝言は全て水彩だから、あっという間に水に溶けて消えて...
pale asymmetry | 2023.03.28 Tue 18:29
JUGEMテーマ:戯言 怒りを抱えたその人は、その怒りをどこにも吐き出せず途方に暮れているようだった。もちろん私がその怒りを受けとめることなど出来ず、やわらかく受け流すしかなかった。不完全燃焼の気持ちを握り潰すことも踏み潰すことも出来ず、その人は自分の怒りの奥底に埋没していったようだ。 怒りというのは難解だ。炎を放つ勢いで始めても、いつの間にか何に怒っていたのか解らなくなってしまう。これは私だけではないと思う。そんなことはないとあなたが思ったとしたら、それは気づいていないだけ...
pale asymmetry | 2023.03.25 Sat 21:41
JUGEMテーマ:戯言 それは線画のようなイメージなのです。太陽と月と風と波をシンボライズした線画のようなイメージなのです。そいうイメージに、突然に襲われたりするのです。そうなってしまうと、もうそのイメージから容易に逃れられないのです。私はただただ翻弄されて、濡れそぼってしまうのです。 そのラインアートは私を絡め取り、ゆるやかに踊るシンボルたちの狭間に織り込み、私の身体を花に変えてしまうのです。それはとても心地良くて、私を夢見るような気分にさせるのですけど、私はどこか心の奥底...
pale asymmetry | 2023.03.24 Fri 21:54
JUGEMテーマ:戯言 いつの間にか、空気には魔法が織り込まれている。風景の全てが魔法で埋め尽くされている。息を吸い込むと魔法が身体に流れ込み、息を吐き出すと魔法が世界に放たれる。それは私の魔法だろうか。私が生み出した魔法だろうか。いいやそうではないだろう。私は吸い込んだ呪文を出鱈目に組み替えて吐き出しているだけなのだから。 いつから世界はこうなってしまったのだろう。歩き回ることで、握ったり蹴りとばしったり、優しく触れたりする世界はもうとっくになくなっている。確か誰かが言って...
pale asymmetry | 2023.03.23 Thu 20:55
JUGEMテーマ:戯言 去って行く人は安らかだ。それは淀みから抜け出るからだろう。本人もそのことを無意識に気づいているから、その後ろ姿に清浄な流れが見え隠れするのだろう。もちろん不安も抱えているだろう。一度得た安定を少なからず崩すのだから。それでもその足取りが潔さで満ちているのは、結局のところ心身を汚し続けることは悪でしかないということなのだろう。 私はその悪を憎むべきだろうか。いいや、そういうことではないだろう。決してその悪に組みしないように細心の注意を払わなければいけない...
pale asymmetry | 2023.03.21 Tue 21:31
JUGEMテーマ:戯言 心地良い陽光を浴びながら、考えてみる。世界にあたり前に漂っている穢れについて考えてみる。同時に、私自身の内側から滲み出てくる穢れについても考えてみる。陽光が鋭すぎて、北からの冷風が私をちっとも醒ましてくれないから、私は穢れについて考えざるを得ないのだ。 裾を少したくし上げ、ふくらはぎの赤らみを見つめる。私が纏っている穢れ。あるいはスティグマ。これもまた私の内側から、私の奥深くから現れたものだ。私が世界との関わりにおいて、そのボタンを掛け違えたときにそれ...
pale asymmetry | 2023.03.19 Sun 20:34
JUGEMテーマ:戯言 そのテーブルは長方形だった。円卓ではなかったから、実りのある会議は開かれないだろうなと思った。案の定、会議と呼べるような体裁さえ整っていなかった。集まったメンバーはそれぞれの世界を抱えていて、それは他のメンバーの世界とは相容れないものだった。もちろん私も私の世界を抱えていて、それは誰の世界とも混じり合わない事象だった。 それは正しいことのように思えた。理にかなっていることのように思われた。どんなに身体性が似かよっていても、その細部の形質が異なるのだから...
pale asymmetry | 2023.03.17 Fri 21:33
JUGEMテーマ:戯言 一人の夜はつらい。全ての事象を持て余してしまう。私は声を失って、言葉まで失いそうだ。身体の感覚の全てを失って、阿頼耶識に飲み込まれてしまいそうだ。くだらない妄想だと思うけれど、上手に拭い去ることが出来ない。むしろ積極的にその妄想に包み込まれたいとさえ思ってしまう。 あの人は今何をしているだろう。まだ仕事に追われているのかもしれない。あるいは疲れ果てて眠りに落ちているのかも。泥のようにたゆたう黒檀の眠りの底で、原始の生命のように渦巻いているのかも。それと...
pale asymmetry | 2023.03.16 Thu 21:18
JUGEMテーマ:戯言 フロアには小さな螺子が落ちている。私のネジかしら? と考えてみる。答えはもちろん出ないけれど、それなら私のネジだと考えるのが合理的だと思える。そん風に思えるのは頭痛のせいだ。痛みは重く、うねり、蹲り、濁らせる。きっとこのネジが私の身体のどこかから抜け落ちたせいだと思いたいのだ。 ネジは所々錆びを纏い、再び元の場所に納めることは出来そうにない。それが私の頭蓋骨の内側であろうと、私の心臓の左心房であろうと。あるいはそれが天使の頭蓋骨の内側であろうと、天使の...
pale asymmetry | 2023.03.15 Wed 21:04
JUGEMテーマ:戯言 君は薄紅色のドレスをひらめかせて軽快に踊る。しなやかに、しっとりと踊る。世界と対峙して、その全てを巻き取ろうとするように踊る。屋上で寛ぐ人たちの何人かが君を見つめている。君を見つめて何かを語り合っている。世界について語っているのだろうか。世界の滅びか、再生について語り合っているのかもしれない。 空は隅々まで鮮やかな青に染まりきっていて、陽光は鋭い。けれど北からの風もまた鋭く強く、両者のバランスは平衡することなく激しく鬩ぎ合っている。君はその風も巻き取る...
pale asymmetry | 2023.03.13 Mon 21:55
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