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JUGEMテーマ:戯言 霧雨の風景を歩く。長い坂道。下った先は海だ。濡れたアスファルトは優しい色に見えて、何だか慰められている気分になる。別に傷ついているわけじゃなのにそう感じてしまうのは、やっぱりどこか深いところが知らぬ間に傷ついているのかもしれない。細かすぎて気づけないのに、そこからはじわじわと血が滲み出ているのだろうか。そして私はゆっくりと血液を失って、倒れてしまうのだろうか。 霧雨が可愛らしく見えたので、傘を閉じる。頬を撫でる霧雨は私を濡らしているのか、それとも私の内...
pale asymmetry | 2023.05.27 Sat 20:42
JUGEMテーマ:戯言 テレヴィジョンのなかで遠い場所が揺れている。それが私の記憶を揺さぶっている。遠い昔の遠い記憶。まだ私が私を見つけていなかった頃の記憶。その場所で、私は一夏を過ごしたのだった。もうその記憶は曖昧で、希薄で、崩れかけているけれど、切なさを伴う感覚だけが、漠然としたその感覚だけが私の奥底に今も残っている。 その余韻は鋭利で、だから心地良く、そして嫌悪感も伴う。 あの人は今どうしているだろうか。あの夏を一緒に過ごしたあの人は。海辺で出会い、何者でもなかった...
pale asymmetry | 2023.05.26 Fri 21:12
JUGEMテーマ:戯言 音はない。いや、正確には世界からの音はない。聞こえる音は、私から漏れ出ているものだけだ。それはメロディーのようにも、ビートのようにも、ノイズのようにも聞こえる。流れているようにも、弾けているようにも、噛み合っているようにも聞こえる。私はその音を聞きながら、流体として存在している。 世界に存在している。確かに存在している。 囁いてみる。でも声は響かない。バブルが天上目指して上昇し、それが細かく分解されながら世界を擽るだけだ。言葉は私から失われてしまっ...
pale asymmetry | 2023.05.24 Wed 20:37
JUGEMテーマ:戯言 前のめり過ぎて倒れる。思わず出した右手で地面を擦る。血が滲んだかどうかは知らない。血が滴っていたとしても私は止まらない。北風に髪を掻き回され、鏡を見て笑う。世界なんてこんなものだとふと思う。痛みは右手から入力されて、左のこめかみから抜けていく。微熱が眼差しを鈍らせる。でも私は止まらない。 無秩序が唯一の秩序と化した部屋を乱暴に片付ける。といっても床に散乱したものを片隅に積み上げるだけ。アートのように、絡繰り装置のように積み上げて、満足感を得る。それが空...
pale asymmetry | 2023.05.23 Tue 20:32
JUGEMテーマ:戯言 バーガンディーの微睡みの中で、バーガンディーの夢を見た。そういう印象の微睡みの中で、そういう印象の夢をみたということ。だからもちろんその夢の具体的な何ものも憶えてはいない。目覚めたときに、一瞬だけバーガンディーに染まっている自身を感じたけれど、それだけだ。 バーガンディーに染まっていた私は、少し鼻につく匂いを放っていた。甘酸っぱい匂いだった。甘さよりも酸味の方が断然に強い匂いだった。それは部屋に充満していただろうか。いいえ、そんなことはなかった。部屋に...
pale asymmetry | 2023.05.20 Sat 19:03
JUGEMテーマ:戯言 真夜中に雷鳴に揺り起こされる。 「すぐに動き出せ」 雷鳴が私を急かす。でもなにを急かされているのかさっぱり解らないから、重い身体を引き摺って浴槽に湯を張る。湯が溜まる間にお酒を燗して、それを持って浴槽に浸かる。熱熱の燗酒と温い浴槽の湯。漂う気分が増幅される。雷鳴は一向に止まない。変わらず私を急かしている。それでも何をすべきかは解らない。お酒だけが進み、何処までも漂う。 「一緒にいこう」 雷鳴が誘っているような気がして、浴室の窓を開け放つ。窓から...
pale asymmetry | 2023.05.19 Fri 21:53
JUGEMテーマ:戯言 私の足下の世界。私が踏みつけている世界。私が踏みつけているのに、私を踏み潰している世界。甘いのに刺々しい世界。油断していると切り裂いてくる世界。流れた血が達成感とすり替わる世界。そういう世界にうんざりして良いはずなのに、眠気を抱えたまま踏みしめ続けてしまうのは何故だろう。 くだらないと思う。本当にくだらないと思う。血の達成感には明日や明後日に繋がる事象が何もない。刹那刹那を凌いで、ただただ疲弊していくことに感情が追いつかず、消えていく。それが日常になり...
pale asymmetry | 2023.05.18 Thu 21:12
JUGEMテーマ:戯言 時間が私を追いかけてくる。ドンヨリとした時間だ。こんなに陽光が心地良いのに、そのドンヨリが私を焦らせる。時間はそのまま私を追い越していく。手を伸ばしてもその後ろ髪を掴むことは出来ない。鬣は美しく棚引き、甘い清涼な匂いを振りまいてグングンと加速していく。 私は追いかけるべきなのだろうか。私自身の想いを置き去りにしてでも、身を軽くして全力疾走するべきなのだろうか。息を止めて、全身の筋肉に力を込める。もうすぐにでも翻ることが出来る。そうして時間に体当たりすれ...
pale asymmetry | 2023.05.17 Wed 20:44
JUGEMテーマ:戯言 思い描いていたことをふっと忘れてしまう。忘れてしまったことも、忘れてしまう。その記憶は粉々に拡散してしまって、最早修復は不可能だ。それでも、忘れてしまったことも忘れているうちは何の支障もない。そのまま永遠に忘れてしまっていれば何の支障もない。なのに、唐突に思い出してしまうのだ。そういえば、思い描いていたはずだと。 でも何を思い描いていたのかは思い出せない。その記憶はすでに粉々に拡散して、すっかり失われているのだから。例えばそれは鋭すぎる日差しだったり。...
pale asymmetry | 2023.05.16 Tue 20:43
JUGEMテーマ:戯言 いつか歌った私の歌に再会した。そのことをふと思い出す。静かな時間の中で、少しだけ泣きそうな気分になりながら。私は三つの扉の前にいて、それらを見つめながら寝そべっている。ぼんやりと眺めながら、何かを考えるフリをして、本当は何も考えていない。何も考えずに、いつかの私の歌のことを思い返していたのだ。 再び出会うことはないと思っていたので、その歌を耳にしたときには正直驚いた。私がそれを歌った相手は、私の歌に耳を傾けていないと思っていたから。でもどうやらそうでは...
pale asymmetry | 2023.05.15 Mon 21:17
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