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JUGEMテーマ:戯言 玄関の扉を開けたら、そこに騎士がいた。灰色の大きなウサギに跨がっていた。我が家の玄関は東に面していたから、騎士は逆光の影を纏っている。だからその相貌はよく見えなかった。 「世界には踏み出すべき一歩が無数にある」 騎士が僕にそう告げた。その声は中性的で、年齢もよく解らなかった。幼いようにも思えたし、年老いているようにも思える声だった。世界のことを何も知らないようにも思えたし、世界の全てを知り尽くしているようにも思えた。 「そういうわけで、私はどちらの...
pale asymmetry | 2023.04.06 Thu 21:08
JUGEMテーマ:戯言 静かな、一見何事も起こっていないような空気。でもそこには鋭利な緊張が蠢いている。あるいはのたうち回っている。その緊張が必要なのかと考えると、必要であるとも思えるし、全く必要ないものだとも思える。それがもし鋭利でなかったとしても、それを纏う者は確実に傷つくのだし、血を流すことになる。その傷が事象を前進させることは確かだけど、出血が過ぎれば意識を失うだろう。 細かな波紋は、ないはずの中心から拡がっている。あってはいけない起点からあらゆる方向へと拡がっている...
pale asymmetry | 2023.04.05 Wed 20:51
JUGEMテーマ:戯言 見知らぬ言語が溢れていた。どれだけ耳を傾けても、その場の人たちが何を話し合っているのか解らない。バベルに立ち会っているような不思議な感覚。けれどその見知らぬ言語は心地良かった。耳を澄ましていれば、何となく意思の疎通が出来そうな気がした。あるいは私の言語と、噛み合うことのない言語と触れ合わせても違和感がないように思えたのだった。 そう考えてみると、私が普段やりとりしている相手とは本当は同じ言語を使用してはいないのかもしれない。同じ言語で対話していると思っ...
pale asymmetry | 2023.04.04 Tue 20:37
JUGEMテーマ:戯言 隅っこで息を潜める。自分の身体のあらゆる音を消し、世界の音に耳を傾ける。それには無数ノイズに混じって、ほんの少しだけ綺麗が響いていたりするのです。やわらかな隅っこで、そのやわらかな綺麗に耳を澄ます。指先の痛みに気を取られないように注意して、隅っこの硬質感を完全に裏返して、私はやわらかな隅っこと融合する。 やわらかな綺麗とは融合できない。それは世界のもので私のもじゃない。私なんかが身に纏えるものじゃない。だから私は隅っこと一体化して、間接的にやわらかな綺...
pale asymmetry | 2023.04.03 Mon 19:29
JUGEMテーマ:戯言 噛み砕けば最適解を感じ取ることが出来るのかもしれません。そんな風に考えないこともないけれど、それはきっと正しくはないのです。だってすでにこの文章が否定の連続になっているのですから。焦る気持ちがあるのかと問われれば、それは全くありませんと答えるしかないのです。もちろん時間は限られていて、その時間は縮むことはあっても伸びることはないのです。それは質量がエネルギーに変換可能なこととはかけ離れた事象なのです。 にもかかわらず無理矢理に関連付けようとする人たちが...
pale asymmetry | 2023.04.02 Sun 18:58
JUGEMテーマ:戯言 終わりのない日常は、終わり続けている。私の目の前でも、私の知らないところでも。触れられるときもあれば、擦り抜けられるときもある。読み解けるときもあれば、解読不能なときもある。終わらない終わりはありふれたものなのだろうけれど、私はそこから痛みを感じずにはいられない。 それは苦い痛み。口中にわだかまる苦い痛み。 表面上は微笑み合っているから、尚痛い。打ちのめされて蹲ってしまうなんてことはないけれど、握手した相手の温かさが気持ち悪かった。それが少しだけ苦...
pale asymmetry | 2023.03.31 Fri 19:25
JUGEMテーマ:戯言 少しだけ受け取ってみる。そうすれば、何か楽しいことが起こるかもしれないなんて思ってみたりして。もちろんそれは私の勝手な考えで、何か客観的な兆候があるわけではない。そんなことをしてみるのは、正直なところがっかりしているからだ。日々は目まぐるしく転がっていくのに、私の暮らしには目立った変化がない。いや、それは不正確か。変化は激しく降りかかってくるけれど、興味が湧かないのでそれに染まることが出来ないのだ。 伝言は全て水彩だから、あっという間に水に溶けて消えて...
pale asymmetry | 2023.03.28 Tue 18:29
JUGEMテーマ:戯言 怒りを抱えたその人は、その怒りをどこにも吐き出せず途方に暮れているようだった。もちろん私がその怒りを受けとめることなど出来ず、やわらかく受け流すしかなかった。不完全燃焼の気持ちを握り潰すことも踏み潰すことも出来ず、その人は自分の怒りの奥底に埋没していったようだ。 怒りというのは難解だ。炎を放つ勢いで始めても、いつの間にか何に怒っていたのか解らなくなってしまう。これは私だけではないと思う。そんなことはないとあなたが思ったとしたら、それは気づいていないだけ...
pale asymmetry | 2023.03.25 Sat 21:41
JUGEMテーマ:戯言 それは線画のようなイメージなのです。太陽と月と風と波をシンボライズした線画のようなイメージなのです。そいうイメージに、突然に襲われたりするのです。そうなってしまうと、もうそのイメージから容易に逃れられないのです。私はただただ翻弄されて、濡れそぼってしまうのです。 そのラインアートは私を絡め取り、ゆるやかに踊るシンボルたちの狭間に織り込み、私の身体を花に変えてしまうのです。それはとても心地良くて、私を夢見るような気分にさせるのですけど、私はどこか心の奥底...
pale asymmetry | 2023.03.24 Fri 21:54
JUGEMテーマ:戯言 いつの間にか、空気には魔法が織り込まれている。風景の全てが魔法で埋め尽くされている。息を吸い込むと魔法が身体に流れ込み、息を吐き出すと魔法が世界に放たれる。それは私の魔法だろうか。私が生み出した魔法だろうか。いいやそうではないだろう。私は吸い込んだ呪文を出鱈目に組み替えて吐き出しているだけなのだから。 いつから世界はこうなってしまったのだろう。歩き回ることで、握ったり蹴りとばしったり、優しく触れたりする世界はもうとっくになくなっている。確か誰かが言って...
pale asymmetry | 2023.03.23 Thu 20:55
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