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JUGEMテーマ:戯言 嵐が迫っている深夜、私は街路を転がっている。何だが、最近はよく転がっているような気がするな、とか考えながら。回転する世界からは、夜のヴァージニティーが滲み出て滴っている。それが街路を濡らし、私を回転させる。月は銀色の舟で、それは中天へと昇ろうとして、追随できない私を嘲笑っている。世界と一緒にそんな月も回転している。 嘘だ。回転しているのは私だけ。 街路は想像のエジンバラで、道端の自動販売機は輝く宮殿だ。内部に貴重な宝石を隠し、どんな呪文も受け付けず...
pale asymmetry | 2021.08.07 Sat 21:02
JUGEMテーマ:戯言 私は箱の外にいて、それが悲しい。 「でもあなたは箱の外にいるから、転がれるでしょう?」 箱の中からあなたは言う。そうして私は転がり続けて、無数の傷を纏うことになる。その一つ一つは小さく浅いから、痛みも不快もない。それどころが、どこにどんな傷がどれだけあるのかなんて気にならない。けれど傷は確実に私から奪うのだ。 「でもあなたは奪われるから、歌うことができるでしょう?」 透明な箱の内側で、あなたは蹲って笑う。透明なのに仄かに輝く箱の中で、ハレーショ...
pale asymmetry | 2021.08.05 Thu 21:31
JUGEMテーマ:戯言 胸のに手を当てなさいと言われたら、胸に手を当てる必要はない。目を閉じなさいと言われたら、決して目を閉じてはいけない。立ち止まりなさいと言われたら、全力で駆け出さなければいけないし、息を止めなさいと言われたら、深呼吸をキープすれば良い。 そういうことです。つまり現状の世界は。 私たちは、イメージだけを原動力にして冒険の日々を過ごしていると言えるかもしれません。それはすなわち、イメージは世界には存在しないと言うことです。あなたのイメージは、あなたの内側...
pale asymmetry | 2021.08.03 Tue 22:03
JUGEMテーマ:戯言 どうしようもない違和感に翻弄される。出口を探すけれどどこにも見当たらない。本質的に私は怠け者だから、蹲ってやり過ごすのが良いのかもしれない。けれど、それでやり過ごすには膨大な時間が必要だろう。そんな暇は私にはない。怠け者のくせに、計画することは大好きなのだ。時間が計画で埋まっていることにうっとりとしてしまう。それを実行するかどうかはまた別の話。計画が過去のものになってとしても、それは過去に存在した計画として、やっぱり私をうっとりさせる。それが未来に移行され...
pale asymmetry | 2021.08.01 Sun 21:40
JUGEMテーマ:戯言 「二つのシンキュウは触れているように見えるのに、実際には触れてはいないのだよ」 貴方は私の膝小僧を舐めながら呟く。それが右の膝小僧なのか、それとも左の膝小僧なのか、私には解らない。私にはもう、右も左も解らない。 「二つのシンキュウはしっかりと噛み合っているように感じられるのに、実際には全く連動してはいないんだ。それどころか互いに微塵の影響も与え合っていない。二つのシンキュウは無関係なんだね」 貴方の言うシンキュウが真球を意味していることに、私は気づ...
pale asymmetry | 2021.07.25 Sun 21:11
JUGEMテーマ:戯言 クロスグリの雨が、横殴りに降っている。咆哮を響かせ、世界を蹂躙している。巨大な黒い魔物が、徘徊しているようだ。巨大すぎて私にはその全体像が解らない。それ以上に巨大すぎて、私こそがその黒い魔物だと思えてしまう。誰彼構わず傷つけていると思えてしまう。その傷が跳ね返り、私も傷つけれれている。そう思えてしまう。思えてしまうだけだ。でもそれで十分だろう。真偽なんてどうでも良い。それに目を向ける前に、神経の痛みが目玉を潰してしまう。 それだから、私はクロスグリのジ...
pale asymmetry | 2021.07.23 Fri 20:46
JUGEMテーマ:戯言 ひまわりを持って、私は疾走する。風なんてない。全ての風が沈んでいるのだ。死んでしまったのか、それとも深く眠っているのか、どちらにしても熱は解き放たれ、粒子は際限なく加速しぶつかり合う。いいえそれは逆だ。粒子が身勝手にぶつかり合うから、熱が無作法に遊戯するのだ。 私は疾走する。風を生み出すために。両手で掲げたひまわりに風を充填するために。それは夏の主成分。空気の裏側に秘された夏の主成分を掘り起こしてひまわりの花に注ぎ込み、ひまわりの種を世界の子に変化させ...
pale asymmetry | 2021.07.22 Thu 20:52
JUGEMテーマ:戯言 逆さまのフラスコ都市から手紙が届く。200メートルのアルミニウムベルトに刻まれた手紙だ。文字は全て深銀河文字で、だから二重に翻訳しなければいけない。つまり、それは解除キーを解除キーとして開城しなければいけないのだ。開城するためにはもちろん、城を構築しなければいけない。手紙を読むために城を建てることが、全くもって理不尽なように思えるのは私だけだろうか。 取り敢えず、この手紙を運んできたナマコ型ドローンを使役することにする。プログラムを一時的に上書きして、二...
pale asymmetry | 2021.07.17 Sat 20:43
JUGEMテーマ:戯言 公園の向こうの森に行くんだ。その奥にある扉を開くんだ。扉にはもちろん厳重に鍵がかかっているよ。だから開くのは容易ではないだろう。それでも開かなければいけないね。開かなければ何も始まらないからね。さあ、どうやって解錠しようか。聴診器がいるかもね。それにシャボン玉だ。組み合わせ方が解らないかな。ややこしく考えることはないよ。シャボン玉は漂わせるもの。聴診器は耳を澄ますもの。シャボン玉を吹いて、耳を傾ければ良いんだ。その小さな扉に。鮮やかな無色の扉に。 太陽...
pale asymmetry | 2021.07.14 Wed 21:14
JUGEMテーマ:戯言 這うように筋肉を痛めつける。這うような動作を強いてという意味ではない。這うように、地面と擦り合わせて筋肉を痛めつけているのだ。その痛みは血流と共に巡り、全身の骨を軋ませる。私は引きつりながら呟くしかないのだろう。 「引きつっているからこそ、私なのだ」 とかなんとか。そんな言葉を吐きながら、私は笑うのだ。ついでに嘲笑うのだ。透明な柱を蹴飛ばすように笑うのだ。そこからが全ての始まりなのだから。 「針はすでに打ち込まれ、私にはコードが織り込まれた」 ...
pale asymmetry | 2021.07.13 Tue 21:05
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