[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""] 戯言のブログ記事をまとめ読み! 全1,423件の81ページ目 | JUGEMブログ

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戯言

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戯言
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Beyond the sea

JUGEMテーマ:戯言    カプセルが降り出したので傘を広げる。卵形の透明なカプセルの中には何も入っていない。カプセルは傘の曲面にバウンドして、奔放に跳ね上がる。空中でカプセル同士がぶつかり合い鈴のような音を響かせる。地面に当たっても無音なのに、カプセル同士だとそんな挨拶のような音を響かせる。奇天烈な情報が行き来しているのかもしれない。そう感じてしまう。  こんなときは世界のどこかで戦火が燻っているのだ。それは誰も望んでいないのに、誰にも止めようもなく、間違いであることがはっきりと...

pale asymmetry | 2022.02.20 Sun 21:39

I draw i

JUGEMテーマ:戯言    この色は何色だろう。ミッドナイトブルーだろうか。深く知的な青だ。そんな色を纏った目覚まし時計が、真夜中を告げた。鳴り響くベルは、心地悪く心地良い。矛盾する響きなのだ。それは私が矛盾しているからだろう。そして世界が矛盾しているからだろう。さらには矛盾する私が矛盾する世界を欲しているからだろう。それは私を取り囲む、この矛盾した世界ではなく、ここではないどこかの世界だ。そんな世界はない。よく知っている。だから私の矛盾は空回りする。  部屋の隅まで歩き、目覚まし...

pale asymmetry | 2022.02.18 Fri 21:23

Four planets and …

JUGEMテーマ:戯言    夜は蒸発しようとしていた。けれど冷気は降り注いでいる。冷気はここを立ち去ることを拒否しているのだろう。夜の支配に逆らっているのだ。それができる冷気が羨ましかった。私はどんな支配からも逃れることができない。むしろどんな支配にも進んで身を任せてしまうのだ。なのに、あなたは私を支配しようとはしない。 「寒いかい?」  あなたが私の手を握る。 「うん、寒い」  私は手に力を込める。朝はまだ遠い。星の輝きがその紋様を描いているから。はっきりと、崇拝を求めるよ...

pale asymmetry | 2022.02.15 Tue 22:04

Fireworks and sparks

JUGEMテーマ:戯言    雨が降る。花火が咲き開く。それだけで不可思議な夜になる。派手に色ずく空と、それを滲ませる雨滴の群。何か回転する意味が潜んでいそうだ。でも実際には潜んではいないだろう。そう思えるだけだろうけど、潜んでいるかどうかは問題ではないのだ。潜んでいるかもと思えること自体に意味があるのだ。その可能性が螺旋を感じさせるから。  そう、螺旋だ。花火は空に螺旋を描いているようだ。それは立体ではなくもちろん平面だけど、旋回する螺旋がそこに織り込まれていることは確かなように思...

pale asymmetry | 2022.02.12 Sat 21:36

I am in early spring.

JUGEMテーマ:戯言    泉の水は澄んでいて、でもほんの少しだけ色を纏っていた。この色を何と表現したら良いだろう。碧でもなく翠でもなく、紫でもなく藍でもない。では碧でもなく翠でもなく紫でもなく藍でもない色と言えば良いのだろうか。それは馬鹿げている。それは表現するという行為ではないだろう。表現したいのならば、それがありふれた色ではないのならば、独自の名を付けてやれば良いだろう。  私は空を見上げる。どこまでも深く、明るい宇宙色をした午後の空に向かって口を開く。そして程なく閉じる。何...

pale asymmetry | 2022.02.11 Fri 21:07

Labyrinth of sympathy

JUGEMテーマ:戯言    水色のワイングラスには空は入ってはいない。空をそこに注ぎ込むと、それは直ちにソーダ水になってしまうから。仕方がないので、私はそのグラスに一輪の花を挿す。もちろんそれは偽りの花だ。偽りの白い花だ。空色のグラスの内で瞬く間に溢れるほどの根を生やし、実際にそれはグラスから溢れても成長を止めることはなく、ついには私を巻き込んで養分にしてしまう。  私なんて不味いのに。どうしようもなく不味いのに。  雪は降り続き、止む気配は微塵もない。時間は雪にのしかかられて、...

pale asymmetry | 2022.02.09 Wed 21:47

The sleepy armor

JUGEMテーマ:戯言    黒金の鎧で全身を覆った男は、重い足取りで川に沿って歩いている。紅く濁ったこの川の流れを辿れば、いつか海に辿り着くだろうかと、ぼんやりと思考しながら。しかしながら、彼は海を目指していたのかといえばそうではない。たとえ海に行き着いたとしても、それが彼を次のステージへと高めてくれるわけではない。誰も彼を高めてはくれないし、どんな事象も彼に次のステージを見せてはくれない。彼自身だって、次のステージを求めてはいないのだから。 「もし、どちらに行かれるのですか?」 ...

pale asymmetry | 2022.02.06 Sun 21:36

The difference in the story

JUGEMテーマ:戯言    あなたの隣にいて、あなたと肩を寄せ合っている人も、あなたと同じ物語を生きているわけではない。ましてや、あなたが主人公のあなたの物語に登場する脇役というわけでもない。誰かと寄り添うということは、あなたの物語とその誰かの物語が触れ合うということで、それが混ざり合ったりどちらかがどちらかに取り込まれたりするということではない。  もちろん、その物語たちが重なり合ってとしても、決して一つにはならない。いや、なれないのだ。  それでも、長く寄り添って暮らしている...

pale asymmetry | 2022.02.04 Fri 20:17

ドラゴンと酌み交わす

JUGEMテーマ:戯言    雪はチクタクと落ちていた。それは妖精のようだったけれど、妖精が隠しきれない邪さのようなものは、全く感じられなかった。清廉だと思えたのかというと、そうではない。ただ、真摯な振る舞いとして落下しているのだろうと思えたのだ。その結晶は大きく、私の掌ほどもある。だから様々な紋様がはっきりと見えた。あり得ない結晶だったわけで、私が現実にいないことは明らかだった。  落ちてきた大きな結晶が私の肩先に刺さる、と思った次の瞬間にはそれが崩れて消える。私の身体の熱が、結晶...

pale asymmetry | 2022.01.30 Sun 21:49

The speed of sinking, the speed of floating

JUGEMテーマ:戯言    恐怖しかない。といってもその恐怖は私を傷つけない。それは流れていく恐怖で、私には触れることはできない。目に映るその風景は、形の崩れた恐怖に他ならないけれど、それが私に入力されることはないし、私からその恐怖にアクセスすることもない。では私とその恐怖には相関性は全くないのだろうか。いや、そうではないだろう。それは掌にあるデバイスのせいだ。  そこから溢れ出すインフォメーションが、私の周りに恐怖の渦を踊らせる。私はそれに巻き込まれて、同じように踊れば良いのだろ...

pale asymmetry | 2022.01.28 Fri 21:50

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