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JUGEMテーマ:戯言 それは雨が降りそうで降らない空の表情のようだと言えば、かなり近いのかも知れない。あるいは雨が降り始めた瞬間から、雨が降り始めていると認識する瞬間までのタイムラグのようなものだと言っても良いかもしれない。それは飛び去った蝶の残した余韻のようでもあり、透明な未知なる獣が翻ったときの残り香のようでもある。つまりそれは掴むことも出来ないし、触れることも確かには出来ない。それは突然に飛来して、例えば受け止めて抱きしめて温めてやるなどと言うことは全く出来ないのだ。 ...
pale asymmetry | 2021.05.29 Sat 21:19
JUGEMテーマ:戯言 ラビリンス型のダムは未完成で、だからどのようにも妄想できる。たとえばそれは巨大な魔物と戦うために有効な武器であるとか。でもよく考えてみるとその考えはあながち間違ってはいないから、それはもう妄想ではなくなっているのかもしれない。どこから拾い集めるかということに注意しなければ、そういうことは度々起こるものだ。テレヴィジョンが吐き出すのは、大抵大昔の事象ばかりなので、ラビリンス型のダムも実はとっくに完成していて、今この瞬間にも巨大な魔物と戦っているのかも知れない...
pale asymmetry | 2021.05.28 Fri 20:38
JUGEMテーマ:戯言 バリケードを乗り越えるのなんて簡単だ。こんなへなちょこのバリケードなんて。だから皆乗り越えて行ってしまうよ、当然さ。そして次々と垂直落下だ。それがまた愉しくて仕方がないから、誰もが何度も繰り返し、路面に叩きつけられて頭蓋骨を砕いたりしているんだ。 何のためのバリケードなんだ。失われたパレードを懐かしむためかな。それをスレートに書き留めて、フルートの調べを聞きながら、イリュージョンを夢見ていたら、全てがアラートだってことに気づいたりして、そして自分が垂直...
pale asymmetry | 2021.05.25 Tue 22:00
JUGEMテーマ:戯言 あなたの心臓を直接掴むことが出来るのなら、私はもっと深くあなたを理解できるのかしら。あなたが私の心臓を直接抱きかかえることが出来るのなら、あなたは私の言葉に惑わされることはないのかしら。いいえ、それでも私はあなたを理解できないでしょう。そしてあなたも私に惑わされるでしょう。問題はそこにはないのだと言うこと。流星が一瞬で消えるように。問題はまだ構築されていないのです。 うつらうつらと風に吹かれて、歩いているのか彷徨っているのか。私の手を強く握るあなたの熱...
pale asymmetry | 2021.05.23 Sun 21:13
JUGEMテーマ:戯言 零れ落ちる言語を拾い集めるために這い蹲っているのか。それともそれは水で、文字通りの真水で、私はそれを舐め取ろうとしているのか。真相は複雑で、よく解らない。というか、解ろうと探ることに危険性を、私の無意識が認識していて恐れているのかも知れない。その真水が雨であれ、血であれ、星の欠片であれ、私の螺旋に織り込まれているコードに対応していることは違いないのだ。その上で私は、そのコードによって構築された言語と真水の相違点が見いだせないのだ。 それは堂々巡りではな...
pale asymmetry | 2021.05.21 Fri 20:26
JUGEMテーマ:戯言 もしも私の血液がラピスラズリならば、あなたは歓ぶかしら。それとも哀しむかしら。 それを言うならウルトラマリンだろう。とあなたは言うかも知れないわね。そして私を嘲笑うのでしょう。そんなことは私だって解っているわ。でも馬鹿なフリをしているわけではないの。あなたを試しているわけでもない。むしろ私はあなたに試されたいと思っているのよ。あるいは、あなたに操られたいと思えているのかも。本当のところは解らない。私の深層の想いなんて、誰にも解らない。それは銀河の中心に...
pale asymmetry | 2021.05.17 Mon 21:07
JUGEMテーマ:戯言 もうとっくに世界は終わっているのかも知れない。私が気づいていないだけで。誰も気づいていないだけで。 彼の人は遠い昔に旅だったのだそうだ。そのときに何を思っていたのかを私は知らない。誰も知らない。彼の人さえも知らない想いだろう、それは。ともかく私たちはもう動けなくて、旅をなくした世界は既に終わっていて、どこかの時点で終わりの始まりがスタートしていたはずなのに、私たちはそれに気づかなかったんだ。それは百年前かも知れないし、千年前かも知れない。ああ、あの二百...
pale asymmetry | 2021.05.16 Sun 21:28
JUGEMテーマ:戯言 溺れているわけではないのに、息苦しい。それでも私は覚醒している。視線をどこに定めて良いのか、それがよく解らない。解らないからと言って、風景の全体にフォーカスすることは出来ない。何だか損をしたような気分になってしまう。実際には、こんなにも気ままな時間を噛んでいるというのに。息が苦しいのは、際限なく空気を取り込もうとしているからだ。吐き出さなければ、この苦しさは拭えないだろう。解ってはいるけれど、私は欲張りなのだ。だから吐くことを嫌い、目眩に抱きすくめられる。...
pale asymmetry | 2021.05.13 Thu 20:57
JUGEMテーマ:戯言 魔人たちは、あからさまにその汚い手で私に触れ、私を汚そうとする。別にそれで痛めつけられるわけではない。傷つくわけでもない。病に冒されるというわけでもない。それでも魔人たちは、執拗に私の身体を撫で回す。その行為に意味などない。それが魔人たちの本能なのだろう。あるいは、そうやって汚し続ければ、私もいずれ魔人になるのだと思っているのかも知れない。きっと彼らもそうやって魔人されたのではないだろうか。 しかし本当のところは違うのだ。孤独の風に吹かれ続けることが出...
pale asymmetry | 2021.05.11 Tue 22:20
JUGEMテーマ:戯言 例えば未来のことが書かれている本があったとしたら、手に入れたいですか? 手に入れて、読んでみたいですか? どんなことが書かれている本だと思いますか? そういう本があったとして、もしそれにあなたにとって好ましくない記述があったとしたら、どうします? その記述を参考に、未来を変えようとしますか? でも、変えられるのでしょうか? それは未来のことが書かれた本ですよね。変えられるのならば、それは未来ではないと言うことですから、それは未来の本ではないと言うことですよ...
pale asymmetry | 2021.05.10 Mon 21:33
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