[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
JUGEMテーマ:戯言 星は流れない。その爆発はポケットに。叩けば尖りが無限にループ。甘い砂糖が砕け散る。 それなら、私には星の螺子が必要だ。それを全身にねじ込みたいのです。痛みを身体に刻むために。 鮮血が噴き出し、それが金平糖になって、ホロホロホロホロと宇宙を放浪するのです。 そして私は空っぽになって、私を流れていた金平糖を見送るのです。 そのあと、私は凪の水面のように眠るのです。 金平糖が流れる。ジュエルが世界を冷却する。閉じ込めるのはアンテナ。落下傘が遍...
pale asymmetry | 2018.07.23 Mon 21:42
JUGEMテーマ:戯言 小指の爪くらいの生物を、私はスプーンで掬い取る。 流れに放ち、ふらふらと落下するそれをまた掬い取る。 どんなに小さくてもそれは形を持ち、色彩を纏っている。紋様を私に投げ掛けたりもしている。 あたかもそこに秘されたコードがあるかの様に、匂わせたりする。 概念はそこにはない。私の内のも、私の外にも。 観て触れて、耳を澄ませて感じることを繰り返すだけだ。 私は入門し、それを繰り返すだけだ。 そして頭蓋骨の内側を奇天烈な光子が...
pale asymmetry | 2018.07.20 Fri 21:03
JUGEMテーマ:戯言 最初は何もかもが欠片だったから、私たちはとても寂しかった。だから欠片たちは集まり、巨大な星になった。融合し燃え盛る星は光子を放ち、光子たちは全ての背景へと疾駆する。広大な暗黒の空間に拡散し、光子たちは寂しくなった。 だから光子は弾ける対象を求め、惑う星に到達する。その星に熱量を注ぎ込み、生命を育んだ。生命は常に貪欲に求めた。変化することを、不定であることを。そのために不安定で、永遠に未完成であったとしても。 やがてこの星を埋め尽くした生命は、知性を...
pale asymmetry | 2018.07.18 Wed 21:48
JUGEMテーマ:戯言 ソーダ水のように愛し合いましょうよ。とあの人が言ったので、私たちはエアコンを止めて灼熱の中で抱き合った。あまりにも暑くて、火蜥蜴になってしまいそうだと感じて、バスルームに駆け込んだ。 冷水を浴びながら、私たちは唇を重ねる。この水がソーダ水だったら面白いのにな、と思ったのでそれを伝えると、それは気持ちよさそうだわね、とあの人が笑う。目を閉じてもっとソーダ水になりましょうとあの人が言い、私たちは冷水が弾ける床に横たわり、冷水と一緒に弾け合った。 弾ける...
pale asymmetry | 2018.07.16 Mon 22:08
JUGEMテーマ:戯言 雌のドーベルマンと並んで寝そべる。雌ならばドーベルウーマンでもいいのではないのかしら、とか考えながら。だってスーパーマンの女性版もスーパーウーマンじゃない、とも考えてみて、待てよあれはスーパーガールだったかな、とも思ったり。ウーマンがつくのはワンダーウーマンだったかしら、ワンダーマンというヒーローはいなかったかしら、とかも考えてみたり。 雌のドーベルマンと並んで寝そべり、抱きしめ合い、口づけ合い、愛し合う。温もりを分け合うことは出来ない。私には体毛がな...
pale asymmetry | 2018.07.13 Fri 21:54
JUGEMテーマ:戯言 左右に並ぶ人と手を繋ぐ。私の両手は塞がる。そして私は何も所有できなくなる。たいそうな何かを所有したいわけではないけれど、ささやかな紙飛行機さえも飛ばせなくなる。 皆で手を繋ぎ、輪になって踊る。あるいは唄う。同じ場所でクルクル回り、何処にも旅立てない。唄うことでたくさんの事象を共有しているような気にもなるけど、違和感を感じたりもする。 手を離してみる。睨まれる。置いて行かれる。 私は輪を眺める。幾つもの輪を。唄い笑いクルクル回る輪を。 紙飛行...
pale asymmetry | 2018.07.09 Mon 22:40
JUGEMテーマ:戯言 唐突に猫が降ってくる。にわか猫雨だ。親指に乗せられるほどの粒猫だから、ひたすら可愛い。掌に集めて頬ずりしてみる。モフモフした触感が心地いい。微かに「ニーニー」という音が聞こえたりもする。地面まで落ちると軽やかに跳ねて翻り、溶けて消える。 雨脚が少し強まる。空の端が鋭く光る。犬雨だ。粒犬はひたすら身体に纏わり付き、なかなか地面に落ちようとしない。「ガウガウ」と時折空全体が唸り、それも少し面倒だったりする。まあでも、やっぱり掌に集めて頬ずりしてみたり。 ...
pale asymmetry | 2018.07.06 Fri 22:26
JUGEMテーマ:戯言 潜望鏡を上げろ。我々は雲海の内にいる。タイリクオオカミのような雲が、船を取り囲んでいる。というより飲み込んでいる。あるいはウイルスのように、我々が潜入しているのかもしれない。すなわち我々は情報なのだ。我々が纏っている船もまた。 潜望鏡を下げろ。我々はさらに深く雲海へと潜降する。対立する大神よりも先行するために。そして彼の者を戦慄させろ。畏怖させろ。あるいは嘲え。そして内臓を抉れ。雲に化けたタイリクオオカミの内臓を。誇り高き彼らと同化するために。 &nbs...
pale asymmetry | 2018.07.01 Sun 20:37
JUGEMテーマ:戯言 「シャラペン、シャラペン、シャラシャラペン」 花が鳴る、花のバネが弾けて鳴く。花片に蓄えられた昂揚が、張り詰められた眼差しを受け流すために弾けて鳴き震える。 その振動が私と共振する。私の固有振動に内側から同調して破壊しようとする。破壊して、罪へとうっちゃろうとする。罪のシンボルを、形も色もないシンボルを、無理矢理に成立させようとする。 「シャラペン、シャラペン、シャラシャラペン」 私は花片を摘まみ、千切り取り、握りつぶす。鮮血が吹き出すこともな...
pale asymmetry | 2018.06.29 Fri 22:09
JUGEMテーマ:戯言 私は躍る、おおらかに。デタラメなステップに気まぐれな旋回を組み合わせたりして。誰かの熱情にのっかて、誰かの計算を蹴飛ばして。夢見るように、踊っている夢を見ることを夢見るように。 王子のように。自己探求を繰り返す王子のように。何処までも何処までも、概念の深海へと潜り続けることを止められない彼のように。 王女のように。自己犠牲を繰り返す王女のように。何時までも何時までも、繋がる世界の裾野まで捧げ続けることを諦められない彼女のように。 花が沈む。王子...
pale asymmetry | 2018.06.27 Wed 21:46
全1000件中 931 - 940 件表示 (94/100 ページ)