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JUGEMテーマ:戯言 都市には箱が溢れている。箱は、必ず内部を有している。柱も帯も面も有していない内部を。内部は、必ずといって秘されているものだ。秘されていれば、それを誰もが暴きたくなることを承知の上で。隠されていれば、内部を覗き見たくなる衝動が湧き上がるのを狙っているのだ。つまりそれは罠だ。都市にはたくさんの罠が仕掛けられていて、常に手ぐすね引いてカワイコちゃんを待っているのだ。それはあなたかもしれない。 誰が仕掛けた罠なのか。それを考えてはいけない。考えれば、振り返らな...
pale asymmetry | 2019.05.14 Tue 22:22
JUGEMテーマ:戯言 プログラムは、砂の下に秘匿されている。たぶんきっとそうに違いない。それが秘匿されているから、私はテキストに溺れなければいけないのだろう。もう肺の内部は尖ったシンボルに埋め尽くされていて、血流の全てがプロトコルに汚染されてしまっている。脳回路もロゴスの支配でがんじがらめだ。砂に潜らなければいけないのだろうか。それとも砂から逃げなければいけないのだろうか。シャングリラの夢の奥へと逃避しなければいけないのかも。ルルル、ラララ。 えぐり取られた崖の下、僅かな砂...
pale asymmetry | 2019.05.13 Mon 21:08
JUGEMテーマ:戯言 僕たちは猊下のドレスの裾にいる。ふくよかな曲線を描く傾斜の先に、柔らかな起伏にデコレートされたスカートの上に。その裾はこの惑星全土をカバーし、きっと世界の全域をカバーしていると思わせる。世界がエリアとして記述出来るとしての話だけど。あるいはそれはリボンの結び目のようなものかも知れないけれど、それならばその閉じられた無限を網羅しているだろう。 リボンであるならパステルピンクで駒結びが良いな。僕の好みとして。 スカートの裾から僕らは猊下を、猊下のドレス...
pale asymmetry | 2019.05.08 Wed 21:04
JUGEMテーマ:戯言 月の裏側から放たれた105ミリの砲弾は、PSバリアで包み込まれたまま急反転して地球を目掛けて加速する。そして砲弾は遙かな銀河の中心から帰還しようとしていた船の機関部を貫く。船は携えていた叡智もろとも擬似流星雨となって、空を斜めに落下した。美しい炎を纏い、神話の神々の死のような不吉さを撒き散らし、世界の終わりを象徴する紋章のように。 砲弾を放ったのは自律型戦車。打ち砕かれたのも自律型の星間船。どちらも自身の思考の湖に沈み込みすぎて、世界の拡がりを忘れてしまっ...
pale asymmetry | 2019.05.07 Tue 22:12
JUGEMテーマ:戯言 今日の私はバナナな気分なのです。そしてダックスフントな気分でもあるのです。だからきっとバナナックスフントな気分なのだろうと思ったりするのです。私のバナナはサイクロイド曲線を描いています。私の気持ちの円形が転がっているからかもしれません。サイクロイド曲線のバナナに4本の脚が生え出て、先端には鼻、後端には尻尾が伸びているのです。 私の気持ちは転がっていても、私というバナナックスフントは転がってはいません。バナナックスフントは跳ねるのです。前へも後ろへも、右...
pale asymmetry | 2019.05.06 Mon 21:19
JUGEMテーマ:戯言 通り雨の後、愛犬と散歩に出かける。海辺の堤防に沿って、湿ったコンクリートの小径を歩く。堤防の切れ間にコンクリートの斜面。小舟を上げ下ろしするためのスロープだ。そこに一艘の小舟が陸揚げされていた。ロープで固定された台車に乗せられている。青い船だった。鮮やかな青だった。空と海に挑んでいるような青だった。 愛犬がその小舟に近づき、船底に鼻先を寄せ、しきりに匂いを嗅いでいる。小舟の内側を覗き込みたいようだったが、台車の上のそれには届かず、前脚を何度も跳ね上げて...
pale asymmetry | 2019.04.30 Tue 22:22
JUGEMテーマ:戯言 昨日の夜に出会った彼女と朝まで過ごして、夜明けと共に二人でコンビニエンスストアに車で駆け込む。昨日の夜から二人ともアルコール以外は何も体内に取り込んでいなかったから。死ぬほどお腹が空いていた。むしろもう死んでいるのかもしれないと思えるほどに空いていた。アルコールに溶かし込んでいたドラッグのせいかもしれない。あれは何だったっけ。アッパーだったっけ。ダウナーだったけ。それともディープなヤツだったかな。 彼女がスナック菓子が食べたい、むしろそれしか食べたくな...
pale asymmetry | 2019.04.29 Mon 21:02
JUGEMテーマ:戯言 色の剥げた部屋だった。壁も床も天上も木製で、それらは様々な色彩で塗られていたけれど、その多くが剥がれ落ちている。それはきっと経年劣化なのだろうけれど、時間が制作した作品のようにも思えた。とても気ままな作品で、偶然と必然が二重の螺旋で結合したような作品かもしれないと思えた。 午後の遅い光が、少し眠そうな光が大きな窓から滲んでいた。窓にかけられた萌葱色の薄いカーテンが、光を恍惚感の強い硝子細工のように変換している。窓は少し開かれていて、風が無音で侵入してい...
pale asymmetry | 2019.04.28 Sun 21:16
JUGEMテーマ:戯言 貴方の昨日の私は、どんなだったかしら。私の昨日の私なら、私にだって解るけれど、貴方のそれは私には解らない。私たちは同じベッドで目覚め、たくさんの時間を、一日のほとんどの時間を一緒に過ごしたはずだけど、それでもそのときの私は、私の感じる私と貴方の感じる私の二者が存在して、同一ではなかったはずだから。 二つの私は重なり合わない。重ね合わせるための箱がない。その箱を開けてくれる観測者もいない。その観測者こそが貴方かもしれないと一瞬思って見たりしたけれど、そん...
pale asymmetry | 2019.04.23 Tue 22:05
JUGEMテーマ:戯言 生きることは眠ることだと言ったのは、宮殿の玉座で退屈を持て余していた皇帝ではなっかたかしら。それは太古の大帝国で、超大陸に君臨した国家だったような。全ての権力を手に入れた皇帝が、あり得そうもないくだらないものを欲するのはよくある話。おとぎ話の類い。でっち上げの伝説。感動する人はとてもするけど、しない人は苦笑するだけ。でも感動する人が意外と多いと、寝転がって読んでいたりすると怒られたりするのだろう。で、寝落ちの至福を妨害されるのだ。 皇帝の話だった。「眠...
pale asymmetry | 2019.04.20 Sat 21:18
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