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JUGEMテーマ:戯言 四角いテーブルは白と黒の市松模様、つまりそれはチェス盤を模していた。しかしながら盤自体は巨大で、格子の数も遙かに多い。だからそれはきっと銀河なのだろう。そうでないのなら銀河の影なのだろう。つまり一つ次元が省かれているのだ。そのことによってシンプルにシンボライズされているはずなのに、その盤卓は唯々不気味なだけだった。 部屋の照明が貧弱すぎるせいであろうか。それとも私の心が貧弱すぎるせいであろうか。 卓である以上、それを囲むように椅子が並べられている。...
pale asymmetry | 2019.05.22 Wed 22:08
JUGEMテーマ:戯言 夜空を静かに横切るのは、実験船だろう。ぎりぎりの宇宙空間を猛スピードで疾駆しているのだろう。船内では今この瞬間にも、膨大な実験データが蓄積され解析されているのかもしれない。それが未来の歯車に組み込まれるのか仇なすのかは解らないけど。たとえ仇なす記述であったとしても、その事象には意味があり、それ故に世界に示されなければならないだろう。未来そのものを破壊する宿命を有していてさえも。 実験船は黒い空の一点から滲むように現れ、頼りなさげな直線を描き、黒い空の一...
pale asymmetry | 2019.05.21 Tue 22:37
JUGEMテーマ:戯言 男は古の王で、すでに死んでいた。肉体は隅々まで遥か昔に分解されていたけれど、身体の形を彼は失ってはいない。魂とやらがそれを維持しているのか、精神とやらが回路を走り続けているからなのか、それとも別の、何か私の想像の外側にある記述のせいなのかは解らなかったけど、確かに彼はまだ彼という秩序を纏っていた。局所的ではあったけれど。 それは輝く銀色の素材で出来ていた。金属のようであり、液体のようでもあった。あるいは疾風のようでもあり、囁きのようでもあった。時間や空...
pale asymmetry | 2019.05.15 Wed 22:28
JUGEMテーマ:戯言 都市には箱が溢れている。箱は、必ず内部を有している。柱も帯も面も有していない内部を。内部は、必ずといって秘されているものだ。秘されていれば、それを誰もが暴きたくなることを承知の上で。隠されていれば、内部を覗き見たくなる衝動が湧き上がるのを狙っているのだ。つまりそれは罠だ。都市にはたくさんの罠が仕掛けられていて、常に手ぐすね引いてカワイコちゃんを待っているのだ。それはあなたかもしれない。 誰が仕掛けた罠なのか。それを考えてはいけない。考えれば、振り返らな...
pale asymmetry | 2019.05.14 Tue 22:22
JUGEMテーマ:戯言 プログラムは、砂の下に秘匿されている。たぶんきっとそうに違いない。それが秘匿されているから、私はテキストに溺れなければいけないのだろう。もう肺の内部は尖ったシンボルに埋め尽くされていて、血流の全てがプロトコルに汚染されてしまっている。脳回路もロゴスの支配でがんじがらめだ。砂に潜らなければいけないのだろうか。それとも砂から逃げなければいけないのだろうか。シャングリラの夢の奥へと逃避しなければいけないのかも。ルルル、ラララ。 えぐり取られた崖の下、僅かな砂...
pale asymmetry | 2019.05.13 Mon 21:08
JUGEMテーマ:戯言 僕たちは猊下のドレスの裾にいる。ふくよかな曲線を描く傾斜の先に、柔らかな起伏にデコレートされたスカートの上に。その裾はこの惑星全土をカバーし、きっと世界の全域をカバーしていると思わせる。世界がエリアとして記述出来るとしての話だけど。あるいはそれはリボンの結び目のようなものかも知れないけれど、それならばその閉じられた無限を網羅しているだろう。 リボンであるならパステルピンクで駒結びが良いな。僕の好みとして。 スカートの裾から僕らは猊下を、猊下のドレス...
pale asymmetry | 2019.05.08 Wed 21:04
JUGEMテーマ:戯言 月の裏側から放たれた105ミリの砲弾は、PSバリアで包み込まれたまま急反転して地球を目掛けて加速する。そして砲弾は遙かな銀河の中心から帰還しようとしていた船の機関部を貫く。船は携えていた叡智もろとも擬似流星雨となって、空を斜めに落下した。美しい炎を纏い、神話の神々の死のような不吉さを撒き散らし、世界の終わりを象徴する紋章のように。 砲弾を放ったのは自律型戦車。打ち砕かれたのも自律型の星間船。どちらも自身の思考の湖に沈み込みすぎて、世界の拡がりを忘れてしまっ...
pale asymmetry | 2019.05.07 Tue 22:12
JUGEMテーマ:戯言 今日の私はバナナな気分なのです。そしてダックスフントな気分でもあるのです。だからきっとバナナックスフントな気分なのだろうと思ったりするのです。私のバナナはサイクロイド曲線を描いています。私の気持ちの円形が転がっているからかもしれません。サイクロイド曲線のバナナに4本の脚が生え出て、先端には鼻、後端には尻尾が伸びているのです。 私の気持ちは転がっていても、私というバナナックスフントは転がってはいません。バナナックスフントは跳ねるのです。前へも後ろへも、右...
pale asymmetry | 2019.05.06 Mon 21:19
JUGEMテーマ:戯言 通り雨の後、愛犬と散歩に出かける。海辺の堤防に沿って、湿ったコンクリートの小径を歩く。堤防の切れ間にコンクリートの斜面。小舟を上げ下ろしするためのスロープだ。そこに一艘の小舟が陸揚げされていた。ロープで固定された台車に乗せられている。青い船だった。鮮やかな青だった。空と海に挑んでいるような青だった。 愛犬がその小舟に近づき、船底に鼻先を寄せ、しきりに匂いを嗅いでいる。小舟の内側を覗き込みたいようだったが、台車の上のそれには届かず、前脚を何度も跳ね上げて...
pale asymmetry | 2019.04.30 Tue 22:22
JUGEMテーマ:戯言 昨日の夜に出会った彼女と朝まで過ごして、夜明けと共に二人でコンビニエンスストアに車で駆け込む。昨日の夜から二人ともアルコール以外は何も体内に取り込んでいなかったから。死ぬほどお腹が空いていた。むしろもう死んでいるのかもしれないと思えるほどに空いていた。アルコールに溶かし込んでいたドラッグのせいかもしれない。あれは何だったっけ。アッパーだったっけ。ダウナーだったけ。それともディープなヤツだったかな。 彼女がスナック菓子が食べたい、むしろそれしか食べたくな...
pale asymmetry | 2019.04.29 Mon 21:02
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