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第三話 すれ違い あれからというもの、アピスは天気の日はいつも森に通い、ティルと花摘みをしたり、クウォードとお話をして、楽しく毎日を過ごしていた。 最初はアピスに冷たかったクウォードも、しばらくすると慣れてきたのか、態度が冷たくなくなっていた。 そして、今日もアピスは森の中にあるお花畑へと来ていた。言うまでもなく、アピスは花摘みに夢中になっていた。「また、ここに来てたか」「アピスしゃんは、お花が好きですにゃ」 クウォードとティルは話ながら、楽しそうに花摘みをするアピスに近づいて行く。 だ...
イルシオン | 2013.05.21 Tue 10:02
「本当に何も知らないみただったな……」「ですにゃ。でも、久しぶりですにゃあんな人。友達になれそうですにゃ!」 ティルが嬉しそうに言うが、クウォードは何も言わず、森の中へと帰って行った。ティルは急いでその後を追った。 たまにティルにも、クウォードの考えが分からない時があった。でも、クウォードは彼なりに考えているんだと思い、ティルは深く追求することはなかった。to be continuance....JUGEMテーマ:ファンタジー小説
イルシオン | 2013.05.21 Tue 01:08
「くっ……」 どうにか魔物を避けたものの、全ては交わせず、クウォードは左腕を引っかかれる。 だが、そんな攻撃に怯まず、クウォードは魔物を斬り付ける! 今度は、魔物の頭を斬り落としたため、魔物はそれ以上動きはしなかった。「だっ大丈夫ですか!?」 アピスは、急いでクウォードに近寄り、左腕を手に取り見た。 魔物の爪が、食い込んでなかったせいか、そこまで酷いモノではなかったが、血は少し滲んでいた。「このぐらい、大丈夫だ」 クウォードは、アピスの手から腕を離し、そっけなく言った。 だが、アピスは「ダメで...
イルシオン | 2013.05.21 Tue 01:07
だがクウォードは、それを無視するように話を続けた。「俺は、森の出口までしかついて行くことが出来ないけど良いか?」「はっはい! それで良いです!」 アピスが嬉しそうに微笑むと、クウォードは少し頬を染めながらも、それを誤魔化すように歩き出した。その後を、ティルが急いでついていった。 何も気付いていないアピスは、嬉しそうな顔をしながら、クウォードとティルの後ろを追いかけた。――そこまでは良かった。 そこから、永遠と続くのではないか思うほど、沈黙が続いた。 その沈黙が耐え切れず、ティルが最初に口を開...
イルシオン | 2013.05.21 Tue 01:05
第二話 助け「怪我はないか?」 クウォードの問いかけに、やっと我に返った少女は、首を縦に振る。「そうか……なら良い」 そう言い、クウォードが立ち去ろうとすると、少女はクウォードの服を掴んだ! クウォードは、渋々といった感じで、少女に振り向いた。「何だ?」「あの、さっきはありがとうございました。それでその……」「……早くしろ」 冷たく言うクウォードに、少しビクビクしながらも、少女は勇気を出して言った。「あの、森の外まで一緒についてきてもらえませんか?」 その言葉を聞くなら、クウォードは驚いた表...
イルシオン | 2013.05.21 Tue 01:04
「一人で、起きれるようにならないと! 僕がいなくなったら、いったいどうする気なんだい?」 僕の問いかけに、アリスはにっこりと笑って、僕に答える。「ジンは、ずっとずーっと、私の傍にいるんでしょ? 私、ジンが勝手にいなくなったりしたら、絶対許さないもん!」 これは、まいったな。許さないとまで言われたら、いなくなるわけにはいかない。「そうだね。僕は、アリスの傍で、見守っているよ……ずっとね」 僕のご主人は、頑固な女の子。でも、頑張り屋で、優しくて、少し頼りなくて、たまに泣き虫。 僕は、そ...
イルシオン | 2013.05.19 Sun 13:14
「アリスは、自分の間違いを反省してる。だから精霊達も、アリスに力を貸してくれるんだよ。大丈夫だから、そんなに落ち込むな」「うん……」 アリスは、服で目の辺りをぬぐう。どうやら、泣いていたようだ。こうやって、泣いているアリスを見ると、本当に純粋だと、思わされる。「明日は、入学試験だろう? 今日はゆっくり休んで、明日に備えたら良いよ。精霊達が、力を貸してくれるなら、絶対に魔法は成功するしね」「分かった」 僕は、イスから立ち上がり、扉の方へ向おうとしたが、急に後ろに軽くだが、引っ張られた。アリ...
イルシオン | 2013.05.19 Sun 13:13
「あら……大変だったわね」「もう、サラマンダー様を召喚した時は、人生終わるかと思いましたよ」「ごめんなさいね……。この子、むちゃばっかりするから」 僕は、すまなそうに頭を下げるウェルさんに、驚いて戸惑ってしまう。「きっ気にしないでください! これが、僕の人生ですから」 ウェルさんは、僕の言葉を聞くと、何故か手で口をおさえて笑い出した。「なっ何故笑うのですか!?」「だって、人生なんて大げさなんですもの……ふふふ」 ウェルさんは、大げさと言うが、僕は大真面目だ。「僕は、召喚した主を見守って...
イルシオン | 2013.05.19 Sun 13:12
僕は、今人間の姿……それは良い。だけど、この雨の振る中、裸で立っている。いくら、人間に変われる魔法とはいえ、服まで準備してくれるほど、都合の良い魔法などない。このままの姿でいれば、一歩間違えば変質者だ。僕は急いで、アリスのかばんから、自分の服を取り出し、着る。アリスは前、僕が変身した時に服を用意してなく、恥ずかしかったのか、真っ赤な顔で僕を見ると、すぐに顔を伏せていた。もちろん、僕も恥ずかしかったのは、言うまでもないが……。その経験をしたためか、それからはいつも、僕の服を持ち歩いてくれるよ...
イルシオン | 2013.05.19 Sun 13:11
ついに来てしまった……。僕は、覚悟を決める!「我を呼んだのは、お前か?」 だが、その声はどこか優しさを感じさせるように、僕の耳に響いてきた。僕はそっと、声の主である火の精霊王サラマンダー様を見上げる。確かに外見は噂のとおり、トカゲを大きくしたような姿で、額には大きなルビー色の宝石のような石が埋っていた。「はい、私です」「我に何用かな、若き魔法使いよ……」しかし、サラマンダー様には、戦う気配すらなく、ただ優しい口調で、アリスに問いかけていた。僕はその様子に、ほっと胸をなで下ろした。「私は立派な魔法...
イルシオン | 2013.05.19 Sun 13:11
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