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4.暗がりの中で(1)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説    緋色の髪が夜にひらめいた。短いスカートからのぞける伸びやかな足が階段のステップを一段、一段と踏めば、店の喧騒がひときわ高まる。春の夜にあでやかな華の灯りがともり、酒が染みこんだ木製テーブルにつく客達は杯を薄暗い天井へとかがり火のようにかがげた。鉄板でじゅうじゅうと音を立てる丸鶏に葡萄酒たっぷりのグレイビーソースがふるわれ、溢れだす旨味が肉汁飛沫と跳ねまわる。    大衆食堂≪ラズベリーキュート≫。祝宴に喜色たたえた客達の面々の中には、エヴィンとアル...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.12 Tue 10:00

3.紡ぐ音色に秘めたもの(5)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説   「エヴィン、これ弾くの?」 「ん? ああ。そうだよ。一曲、聞かせてやろうか? もうディアナより俺の方が上手いんだけど、やっぱり客観的に教えてくれる教師は必要なんだ。ちょっと、厳しい先生なんだけど」    棚から楽譜を選んでいたエヴィンはリエの笑顔に向かって嬉しそうに語りながら、ピアノの前に向かって歩んだ。そしてリエの懸命な拍手の中でおどけて笑みつつ、恭しくピアノの蓋を開いた。   「弾いてくれるの? レコードでは聞いたことあるけれど、ピアノの生...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.08 Fri 11:42

3.紡ぐ音色に秘めたもの(4)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説    値段を気にしたリエに、エヴィンはさらりと、   「10シヴリン程度、ポケットマネーで済むから気にするな」    などと言うので、リエはしばらく口がきけなかった。    エヴィンは建国の英雄たるヴァーンの末裔、リスバーン公爵家の嫡男。公爵家と言ったら王家に次ぐ高貴の血筋、貴族の中でも最上位だ。ヴァーンの功績ゆえに与えられた爵位なのだそうだが、その領土は広く、ウィルシード北方のすべてがリスバーン家のものであるらしい。多くの工場や孤児院、修道院...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.07 Thu 11:34

3.紡ぐ音色に秘めたもの(3)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説    「お前はいつもいつも馬鹿なことばっかり言いやがって! もう少し色々と考えたらどうなんだっ!」    アルスはリエと同意見なようで、顔を真っ赤にしてそう怒鳴っている。ああ、わかるわ。私が彼の立場だったら、きっと同じように喚くでしょうよ。   「ふん、どうせ俺はトリアタマだからなあ! ものを覚えるどころか考えるのも苦手なんだっ」 「そんなんばっか覚えてんじゃねえよ、卑屈な野郎だな! 口答えしねえで素直に謝ったらどうなんだ! はっ倒さねぇとわから...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.06 Wed 10:46

3.紡ぐ音色に秘めたもの(2)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説  「そうねえ……毎日お日様より早くに起きて、家畜の世話に畑の手入れ、洗濯は一週間がかり……やること多くて、大変だけどね。うちは人数が多いから、手分けが出来たし」 「へえ……いいなあ。俺はどれもしたことないかなぁ。人数が多いって、兄弟がたくさんいるとか?」 「ええ。下に、弟と妹が五人ずつ。にぎやかよ。もう、毎日うるさくて!」 「そりゃ、すごいな! 俺は下に二人、いるっちゃいるんだけど……よいしょ」    と、エヴィンが木の上からひょいと飛び降りて来たので、リエ...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.05 Tue 10:34

3.紡ぐ音色に秘めたもの(1)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説   吹きゆく風に梢が揺れた。青い御空の下でううんと伸びをしたリエは、ため息ひとつしみじみ問うた。   「つまり、さっきの黒い王子様……国軍聖大使って人は、エヴィンの上司様なのね」 「そ。ヤツは国軍聖大使ティラ=ルディードア。軍隊で一番偉いヤツな。王子様ねぇ……確かに横柄なところが王子っぽいよな。お育ちもお育ちなんだろうしなぁ。金持ちで何不自由なく育ったヤツって、無意味にえっらそうな態度とるもんだしなぁ」    独白じみて呟き、ふむと相槌をうって自身で納...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.04 Mon 10:11

2.空に憧れた日(5)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説 リエは絶望的な恐怖にかられ、両手で顔を覆った。だがそのまましばらく経っても何事かが起こったような気配はない。リエは指の隙間から、無惨に斬られたであろう少年騎士の姿を見遣り……あまりのことに凍りつくほかなかった。    エヴィンは先ほどと変わらず、微動だにせず立っている。放たれた刃はエヴィンの前髪を一房切り落としたようで、床には透明な金糸が儚く散っていた。そこにぽたぽたと真っ赤な鮮血が流れ落ちている。    剣の切っ先の先端、そのほんの一点が少年騎士の柔い頬...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.02.01 Fri 12:12

2.空に憧れた日(4)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説    春空に満ちる太陽の陽射しが唐突に失せたようだった。そこにあったのは漆黒に塗りつぶされた夜に浮かぶ、煌々たる月だったのだ。   「なんなの、お前は。汚らしい小娘が俺にぶつかって、あまつさえ言葉をかけるなど、……。物乞いなら救貧院に行きなよ。神聖なパレスを汚す(けがす)のは、この俺が許さないよ」  それは長い黒髪をなびかせた痩せた若者だった。そして驚くべきことに、彼の瞳は月そのもののように淡い光を発しているように見えた。お月様が、私を見ている……...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.01.31 Thu 11:52

2.空に憧れた日(3)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説  「エヴィン、お前……! そんな言い方、いくらなんでも!」 「事実だろ。一緒にいて注意してやらないお前もお前だぞ、アルス。いざ彼女が不敬罪に問われでもしたらどうするつもりだ? ……時間だから、俺は行くぞ。また後でな」    アルスが諫めるも、エヴィンは咎められる筋合いはないとばかり金の柳眉をしかめて颯爽と歩き去ってしまった。その蒼き後ろ背を見送りつつ、リエは顔から火が出そうな思いで立ちつくす他なかった。そんなリエの耳に、今までのやりとりを聞いていたらしい...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.01.30 Wed 11:10

2.空に憧れた日(2)

JUGEMテーマ:ファンタジー小説    「……あ、あんたねえ! いやらしくにやけてんのはそっちじゃない! 仮にも騎士が、初対面のレディーに対して失礼すぎなんじゃない!」    つい怒鳴り返してしまった。傍らで、今度はアルスがあっけにとられている。リエは焦った。や、やだ。この子が変なこと言うから、つい素を出しちゃったじゃない。相手は軍の英雄なのに……! リエは叱責を恐れて身構えたが、しかし少年騎士は胸を反らせておおらかに呵々大笑した。   「はははは! 面白いな、お前! リエ、だった...

三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2013.01.29 Tue 11:25

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