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JUNE/BL/MLなど言われる、男×男などの同性愛要素を含む創作小説テーマです。
※ R-18作品には必ず分かるように明記しましょう。
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少年と剣聖と海の魔獣:53

 そうして曲がり角まで来ると、セオは言われたとおりその場を離れた。 「お、俺、あっちで見たい物あるから、ちょっと行ってくる……!」  その台詞はかなりぎこちなかったし、その場からの離れ方も大分わざとらしかったけれど。 「うん、じゃあ俺あっちの通り見てるから!」  そう言ってヒューイは市場に背を向けて、狭い路地に向かって行った。ほんの少しだけ、歩調が速い。ヒューイも焦っているのか。そう思うと、セオの背中がすっと冷たくなった。  後ろを気にしながら、急ぎ足で衛兵を探そうとす...

真昼の月 | 2026.05.10 Sun 03:52

少年と剣聖と海の魔獣:52

「確かにこっちだとあんまり食べないね。うちは山だから、木の実とか、あと羊や山羊のチーズとかよく食べるよ? 逆に魚とか肉とかはあんまり食べれないんだ」 「チーズ! チーズなんて贅沢品だよ!」 「俺にとったら魚が贅沢品。うちの方は川魚ってあんまり住んでなくて。海の魚も初めて食べたけど、おいしくてびっくりした!」    そんな話をしていたら、市場にはすぐに到着した。  セオは姉妹達のために可愛らしいリボンや練りガラスのアクセサリーをどんどん選んでいく。さすが上下に二人ずつ女兄弟に囲ま...

真昼の月 | 2026.05.08 Fri 19:18

少年と剣聖と海の魔獣:52

「確かにこっちだとあんまり食べないね。うちは山だから、木の実とか、あと羊や山羊のチーズとかよく食べるよ? 逆に魚とか肉とかはあんまり食べれないんだ」 「チーズ! チーズなんて贅沢品だよ!」 「俺にとったら魚が贅沢品。うちの方は川魚ってあんまり住んでなくて。海の魚も初めて食べたけど、おいしくてびっくりした!」    そんな話をしていたら、市場にはすぐに到着した。  セオは姉妹達のために可愛らしいリボンや練りガラスのアクセサリーをどんどん選んでいく。さすが上下に二人ずつ女兄弟に囲ま...

真昼の月 | 2026.05.03 Sun 00:48

少年と剣聖と海の魔獣:51

   ◇◇◇ ◇◇◇  一度艦が軍港に戻ると、次の出港までおよそ一ヶ月。その間ももちろん陸での業務はあるのだが、海の上より非番が多くもらえるのがありがたい。  いや、海上でも非番はあるのだ。ただ、同じ艦の上で働いている同僚を尻目に、一人だけ非番を楽しむのが難しい、というだけで。ヒューイやセオは、例のごとくダリルに色々命じられて、艦ではほぼ休日などなかった。  だが、今は楽しい陸上勤務。ヒューイはセオに誘われて、軍港から少し離れた所にある町まで買い物に来ていた。  セオは水兵、ヒューイは艦長...

真昼の月 | 2026.04.26 Sun 19:05

少年と剣聖と海の魔獣:49

  ◇◇◇ ◇◇◇    三日間。    たかが三日間。  されど三日間。    イグニスはその三日間を気もそぞろで過ごしていた。 「艦長、落ち着いて下さいよ」  いつも一緒に飯を食っている戦闘幹部達にそうからかわれても、気持ちが落ち着かないのは仕方がない。  ヒューイの不在。  それがこんなにも、イグニスの気持ちをさざめかすのか。  約束の三日目には、朝からソワソワと落ち着きがなくなり、「……三日後と言っていたが、いつ頃帰ってくるんだ?」という台詞を何...

真昼の月 | 2026.04.18 Sat 22:27

少年と剣聖と海の魔獣:49

  ◇◇◇ ◇◇◇    三日間。    たかが三日間。  されど三日間。    イグニスはその三日間を気もそぞろで過ごしていた。 「艦長、落ち着いて下さいよ」  いつも一緒に飯を食っている戦闘幹部達にそうからかわれても、気持ちが落ち着かないのは仕方がない。  ヒューイの不在。  それがこんなにも、イグニスの気持ちをさざめかすのか。  約束の三日目には、朝からソワソワと落ち着きがなくなり、「……三日後と言っていたが、いつ頃帰ってくるんだ?」という台詞を何...

真昼の月 | 2026.04.12 Sun 04:39

少年と剣聖と海の魔獣:48

   ◇◇◇ ◇◇◇  大きな鳥───に、見える物が2羽、山の奥少しだけ開けた地面に降り立った。一体は確かに鳥だろう。だがその“鳥”には頭が二つあり、体長だけでも二メートルはある、“双頭鷹”という魔獣である。もう一体は鳥ですらなく、背に羽を生やした狼である。大きさは体長だけで一メートル半はあるだろう。こちらも“飛天狼”という魔獣だ。その二体はそれぞれの背に人を乗せていた。そう、双頭鷹の背にはテッドが、そうして、飛天狼の背中に乗っているのはヒューイだ。  二人が降りた山...

真昼の月 | 2026.04.05 Sun 07:56

少年と剣聖と海の魔獣:47

「どういうことだ? 何を知っている?」 「は、はい。あの、ヒューイですが、艦長の所から帰ってきた後、毎晩のように兵舎を抜け出して、どこかに消えているんです。何度か注意しようとしたのですが、気がつくと姿が見えなくなっていて……俺の監督不行き届で申し訳ないです」  艦長付の従卒に対して、一兵卒でしかない水兵が監督不行き届とは、一体何様のつもりか。出かかった言葉を、イグニスはグッと飲み込んだ。 「それでその……、あいつ、本当に帰って来るでしょうのか」 「三日で帰ってくる...

真昼の月 | 2026.03.29 Sun 02:40

少年と剣聖と海の魔獣:46

   ◇◇◇ ◇◇◇  ヒューイがテッドと共にその場を去って行くのを、イグニスと副艦長であるデーリッヒはただ見送っていた。一応荷物を取りに行くようにと言ったが、テッドは「なぁに、たかが三日じゃないですか。必要な物はこっちで揃えてありますよ」などと笑って、さっさと軍港を後にした。  馬でも繋いであるらしく、森に向かって消えていく二人を見送って、イグニスは今更ながらに腹が立ってきた。なんという乱暴な男だろう。  だが、それでも後々のことを考えれば、こうして送り出すよりなかったのだと、イグニスは何...

真昼の月 | 2026.03.22 Sun 19:37

少年と剣聖と海の魔獣:46

   ◇◇◇ ◇◇◇  ヒューイがテッドと共にその場を去って行くのを、イグニスと副艦長であるデーリッヒはただ見送っていた。一応荷物を取りに行くようにと言ったが、テッドは「なぁに、たかが三日じゃないですか。必要な物はこっちで揃えてありますよ」などと笑って、さっさと軍港を後にした。  馬でも繋いであるらしく、森に向かって消えていく二人を見送って、イグニスは今更ながらに腹が立ってきた。なんという乱暴な男だろう。  だが、それでも後々のことを考えれば、こうして送り出すよりなかったのだと、イグニスは何...

真昼の月 | 2026.03.22 Sun 06:24

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