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海賊船のメインマストの上から、一人の男がオーリュメール号を見下ろしていた。その体はわなわなと怒りに震えている。 男の名はデッセル。この海賊団の頭領であり、大海原に名を馳せる大海賊である。 「お…お頭……?」 オーリュメール号の甲板では、自分の自慢の手下共が、海軍なんぞ相手に不甲斐ない様子を見せている。 「あの、お頭……?」 この程度の軍艦、いつもならあっという間に制圧している筈である。プリモナール王国の奴らに打撃を与える。それがデッセルが海の上で...
真昼の月 | 2025.08.03 Sun 02:55
そうしてもう一人。ダリルの“手下”であるセオも、この初めての戦で剣を手にして何とかしのいでいた。 だが、相手の海賊はセオが戦に及び腰であり、恐怖していることを一発で見抜いている。 「おらおら! そんなヘロヘロな剣で何ができるってんだよ!」 「くっ!」 剣を振るうが、簡単に相手の剣に弾かれる。 敵は、セオの恐怖をせせら笑っていた。少し遊んでやっても良いだろう。まるで残忍な猫のように、わざとセオの剣に合わせて撃ち合ってやっているのだ。 その、残酷なまでの余裕。残酷なまで...
真昼の月 | 2025.07.26 Sat 22:46
すいません! 前回も不定期な時間に更新しております! 前回を読まれていない方は、>>> こちら <<< から戻ってみていただけると嬉しいです!! 多分、この後は比較的ちゃんと土曜日の22時から朝までの間には更新できると思います💦 あ、朝までの間に更新していても、ブログ村の新着は土曜の22時に載るように設定しておりますので、 更新されてなくてもブログ村でお探しの方は土曜日の22時のところを探していただけると見つけやすいかと思います💦 よろしくお願い...
真昼の月 | 2025.07.19 Sat 22:31
すいません!今日も不定期な時間に更新しております! 前回も日曜日に更新しました💦💦 前回を読まれていない方は、>>> こちら <<< から戻ってみていただけると嬉しいです!! ====================== 海賊・デッセル団。六隻を連ねる艦隊を組む大海賊である。国籍はプリモナールとは大陸を別にする敵国ウォースと言われ、主にプリモナールの商船を標的とした海賊活動をしている。 その性質は残忍で、船が逃げられな...
真昼の月 | 2025.07.13 Sun 11:33
先週もお休みいただいてしまいすいませんでした💦 そして今週は日にちが変わっておりますが、よろしければお付き合い下さいませ💦💦 イヌ吉拝 ◇◇◇ ◇◇◇ 「あー、もう概要に出たのかぁ! 岸が見えないよ!」 セオが海の彼方に目をやってそう叫ぶと、その場にいた水兵達は皆同じように海の上に目をやった。 今朝初めて本格的な外洋巡航に出たオーリュメール号の新兵達は、艦での旅に興味津々だ。 「すごいな!あっという間だ!ね、ヒューイ...
真昼の月 | 2025.07.06 Sun 21:48
皆様、いつも「真昼の月」に遊びに来て下さいましてありがとうございます。 すいません、ちょっと色々トラブルがありまして、今週の更新をお休みさせて下さい💦💦 来週にはまたお話アップできると思いますので、よろしくお願いします💦💦 イヌ吉拝 いつもポチありがとうございます!とても励みになります! ランキングも頑張っておりますので、もし良ければ村の方もポチっていただけると喜びます!(๑╹ω&...
真昼の月 | 2025.06.21 Sat 23:51
「なに!?それは、我が艦内でセクハラが行われていると言うことか!?」 「ええ……まぁ、ほら、男同士で結婚することも多いですから、可愛い子がちょこちょこしてたら、まぁ、中にはそういう奴が出てこないとは言い切れませんし……。でも、艦長が目をかけていれば、誰も手は出せないでしょう?」 「……それは、そうかもしれないが……」 そう。結婚や恋愛の対象が同じ男性であることが、この大陸では普通なのだ。 もちろん、欲望の対象も。 ...
真昼の月 | 2025.06.14 Sat 22:12
◇◇◇ ◇◇◇ 艦長達との会食の後、別にヒューイの扱いが変わったわけではない。ヒューイは相変わらず兵士としてではなく、船周りの仕事をする水兵として働いているし、相変わらずデニスから雑役を押しつけられては日々それらをこなしている。 今日もヒューイは同期のセオと一緒に洗濯物の詰まった麻袋を持って甲板を走り回ったり、帆桁の上をロープを持って走り回っていた。 「……帆桁の上の作業って、普通はみんな怖がって、最初のうちは歩くだけでもやっとなんだけどなぁ……」 水平...
真昼の月 | 2025.06.08 Sun 04:59
「ヒューイのお父さんはどうだった? 魔法使えたっていうなら、やっぱり若く見えたのか?」 「そうですね……。自分の親なのでよくわかりませんが、母はいつも『お父さんはいつまでも若くてかっこいいわ』って自慢してました。ええ、村の女の人達もそう言ってた様に思います」 「村の女の人……」 男ばかりの軍艦で暮らしている彼らは、その言葉に思わず反応した。 「……お父さん、結構もてたんじゃないのか……?」 「え? な、なんでですか?」 「だって今の言い方...
真昼の月 | 2025.06.01 Sun 02:01
どんな剣であろうと……、いや、地方の村で手に入るような量産型の剣なら尚のこと、剣には相当な重さがある筈だ。海軍で使う剣は魔法の付与がかかっているために普通の剣よりは軽いが、それでも千を振れない者も多い。水平長のオンゾだって、たまに千回の素振りを振れば「当分素振りは良いだろう」という気になるのに、それを、朝晩。小さな山間(やまあい)の村人が持つような剣に、魔法の付与などかかってはいないだろうに。 「なるほど……だからこその、あの剣なのだな」 イグニスが納得すると...
真昼の月 | 2025.05.25 Sun 03:17
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