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◇◇◇ ◇◇◇ 一度艦が軍港に戻ると、次の出港までおよそ一ヶ月。その間ももちろん陸での業務はあるのだが、海の上より非番が多くもらえるのがありがたい。 いや、海上でも非番はあるのだ。ただ、同じ艦の上で働いている同僚を尻目に、一人だけ非番を楽しむのが難しい、というだけで。ヒューイやセオは、例のごとくダリルに色々命じられて、艦ではほぼ休日などなかった。 だが、今は楽しい陸上勤務。ヒューイはセオに誘われて、軍港から少し離れた所にある町まで買い物に来ていた。 セオは水兵、ヒューイは艦長...
真昼の月 | 2026.04.26 Sun 19:05
◇◇◇ ◇◇◇ 三日間。 たかが三日間。 されど三日間。 イグニスはその三日間を気もそぞろで過ごしていた。 「艦長、落ち着いて下さいよ」 いつも一緒に飯を食っている戦闘幹部達にそうからかわれても、気持ちが落ち着かないのは仕方がない。 ヒューイの不在。 それがこんなにも、イグニスの気持ちをさざめかすのか。 約束の三日目には、朝からソワソワと落ち着きがなくなり、「……三日後と言っていたが、いつ頃帰ってくるんだ?」という台詞を何...
真昼の月 | 2026.04.18 Sat 22:27
◇◇◇ ◇◇◇ 三日間。 たかが三日間。 されど三日間。 イグニスはその三日間を気もそぞろで過ごしていた。 「艦長、落ち着いて下さいよ」 いつも一緒に飯を食っている戦闘幹部達にそうからかわれても、気持ちが落ち着かないのは仕方がない。 ヒューイの不在。 それがこんなにも、イグニスの気持ちをさざめかすのか。 約束の三日目には、朝からソワソワと落ち着きがなくなり、「……三日後と言っていたが、いつ頃帰ってくるんだ?」という台詞を何...
真昼の月 | 2026.04.12 Sun 04:39
◇◇◇ ◇◇◇ 大きな鳥───に、見える物が2羽、山の奥少しだけ開けた地面に降り立った。一体は確かに鳥だろう。だがその“鳥”には頭が二つあり、体長だけでも二メートルはある、“双頭鷹”という魔獣である。もう一体は鳥ですらなく、背に羽を生やした狼である。大きさは体長だけで一メートル半はあるだろう。こちらも“飛天狼”という魔獣だ。その二体はそれぞれの背に人を乗せていた。そう、双頭鷹の背にはテッドが、そうして、飛天狼の背中に乗っているのはヒューイだ。 二人が降りた山...
真昼の月 | 2026.04.05 Sun 07:56
「どういうことだ? 何を知っている?」 「は、はい。あの、ヒューイですが、艦長の所から帰ってきた後、毎晩のように兵舎を抜け出して、どこかに消えているんです。何度か注意しようとしたのですが、気がつくと姿が見えなくなっていて……俺の監督不行き届で申し訳ないです」 艦長付の従卒に対して、一兵卒でしかない水兵が監督不行き届とは、一体何様のつもりか。出かかった言葉を、イグニスはグッと飲み込んだ。 「それでその……、あいつ、本当に帰って来るでしょうのか」 「三日で帰ってくる...
真昼の月 | 2026.03.29 Sun 02:40
◇◇◇ ◇◇◇ ヒューイがテッドと共にその場を去って行くのを、イグニスと副艦長であるデーリッヒはただ見送っていた。一応荷物を取りに行くようにと言ったが、テッドは「なぁに、たかが三日じゃないですか。必要な物はこっちで揃えてありますよ」などと笑って、さっさと軍港を後にした。 馬でも繋いであるらしく、森に向かって消えていく二人を見送って、イグニスは今更ながらに腹が立ってきた。なんという乱暴な男だろう。 だが、それでも後々のことを考えれば、こうして送り出すよりなかったのだと、イグニスは何...
真昼の月 | 2026.03.22 Sun 19:37
◇◇◇ ◇◇◇ ヒューイがテッドと共にその場を去って行くのを、イグニスと副艦長であるデーリッヒはただ見送っていた。一応荷物を取りに行くようにと言ったが、テッドは「なぁに、たかが三日じゃないですか。必要な物はこっちで揃えてありますよ」などと笑って、さっさと軍港を後にした。 馬でも繋いであるらしく、森に向かって消えていく二人を見送って、イグニスは今更ながらに腹が立ってきた。なんという乱暴な男だろう。 だが、それでも後々のことを考えれば、こうして送り出すよりなかったのだと、イグニスは何...
真昼の月 | 2026.03.22 Sun 06:24
皆様、ご心配おかけして申し訳ありませんでした!! イヌ吉、無事に戻って参りました!!! また今週からよろしくお願いします!!! イヌ吉拝 ================================ 「あぁ? 知らねぇの? ……まぁ、国も必死で隠してんだろうしなぁ。剣聖がいなくなったなんて、とんでもない醜聞だろうからよ」 「いなくなった?」 いなくなった……退団した、と言っていたのに、いなくなった? 剣聖の称...
真昼の月 | 2026.03.14 Sat 23:28
皆様、コメントありがとうございます。 お返事はコメントをいただいた順に書いております。 先に書いていただいた方のリコメが下になっておりますので、もし自分へのレスがないな、と思われたら、下の方をググッとスクロールしていただけると嬉しいです。 イヌ吉拝 03:09:はるりん様 コメントありがとうございます! ご心配おかけしてすいません💦💦 無事かえって参りましたよ〜〜〜!!! 本当にびっくりですよね!! でも無事に...
真昼の月 | 2026.03.14 Sat 21:10
◇◇◇ ◇◇◇ プリモナール王国、王都デネグフト。王城の会議場にはテーブルがロの字型に組まれ、国の重鎮が座っている。上座にはアウグスト国王が、その右にカゼフ宰相が、左側には第一王子である陸軍元帥エマシアス王太子が座っている。右の列には各大臣や筆頭判事などの文官が座り、左の列には武官が座る。第二王子である海軍元帥ユアンシェン、剣聖ドルネール王立騎士団総長、剣聖テオドール王立騎士団飛行団長など錚々たる顔ぶれが並び、剣聖ドルネール総長とテオドール飛行団長の間に第三王子であり、王立騎士団副総長...
真昼の月 | 2026.03.14 Sat 20:35
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