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「なぁ、あの怪しい兄さんはなんなんだよ。お前、あの男と同居するとか言ってたのか?」 焚き火台で柴に火をつけていた優吾が、順調に火が薪に燃え移ったのを確認すると、すぐ隣でグリル台に炭を熾している奏に耳打ちした。大成は水場に水を汲みに行っているので、しばらく帰ってこないだろう。 「怪しいって……。大雅君は、普段は海外で活躍しているモデルさんで、今はオフシーズンだから日本に帰ってきてるってだけだぞ?」 「いや、あれはテレビの向こうにいてもらって初めて安心する...
真昼の月 | 2022.01.29 Sat 18:13
「寧音ちゃんが大学行ってから、なかなか時間が取れなくなってね。夏休みとかでも実習入ってたりするしさ。まぁ、千鶴も今年から社会人だから、これからもなかなか機会はないかなぁ」 「え?千草ちゃんは?」 「千草は1年留学してたから、まだ大学生。大学終わったら、またイギリスの大学に戻りたいみたい」 「専攻は英米文学だっけ?うちの会社来るかな」 「どうだろうねぇ。姉さん達は、そのままイギリスから戻ってこないことも覚悟してるみたいだし」 「え〜?千草ちゃんいなくなると寂しいなぁ」 二人は大成...
真昼の月 | 2022.01.28 Fri 22:07
「なぁ、あの怪しい兄さんはなんなんだよ。お前、あの男と同居するとか言ってたのか?」 焚き火台で柴に火をつけていた優吾が、順調に火が薪に燃え移ったのを確認すると、すぐ隣でグリル台に炭を熾している奏に耳打ちした。大成は水場に水を汲みに行っているので、しばらく帰ってこないだろう。 「怪しいって……。大雅君は、普段は海外で活躍しているモデルさんで、今はオフシーズンだから日本に帰ってきてるってだけだぞ?」 「いや、あれはテレビの向こうにいてもらって初めて安心する...
真昼の月 | 2022.01.27 Thu 22:12
皆様、コメントありがとうございます。 お返事はコメントをいただいた順に書いております。 先に書いていただいた方のリコメが下になっておりますので、もし自分へのレスがないな、と思われたら、下の方をググッとスクロールしていただけると嬉しいです。 イヌ吉拝 01:26:はるりん様 コメントありがとうございます!! > 大雅〜手が早いぞ笑 そうなんですよ!!もうね。奏さん、かなり押せ押せで行かないと、多分ず〜〜っと状況変わりませんからね💦 ...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 23:14
◇◇◇ ◇◇◇ 「パパ〜、焚き火台に薪積み終わったよ〜!焚き火熾してくれたら豚汁作るから!」 「あ、そっちは俺達がやるから、寧音ちゃんはちーちゃんズと遊んできな!」 「はぁい!ありがとう、優吾ちゃん!」 お日様がキラキラと差し込む湖畔のキャンプ場。梅雨が明けたばかりの今日は、朝から天気が良かった。 寧音は朝からウキウキとご機嫌だ。それはそうだろう。大好きなパパの引っ越しも一段落ついて、久しぶりに、子供の頃から大好きだった双子達と一緒に、キャンプに来ているのだから。 優吾の姉の...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 22:05
「でも、ほら、俺、ゲイだからさ。娘婿の兄貴がゲイでも気にしないかもしれないけど、一緒に暮らすとなると、話は別だろ?」 「は?いや、別に君が誰と付き合っても俺は気にしないし、そんなことで同居を嫌がってると思われるのは、ちょっといやなんだけど……」 「そう?じゃあ、なんでいやなの?」 大雅の濡れたような美しい目で見つめられると、どうして良いのか分からなくなる。肉食獣を前にした捕食動物というのは、こういう気持ちになるのかもしれない。 「……たまに会...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:28
「寧音のお婿さんの、お兄さんなんだ。その……」 「初めまして。六条大雅です。お騒がせしてすいません」 「いいえ、ご丁寧にどうも」 ばあちゃんはそれでもまだ心配そうな顔をして、大雅と奏を見比べた。 「今、奏さんに、この機会に一緒にうちに同居しないかと持ちかけてるんですが、俺がつい子供みたいに無理を言ってしまって」 だがその台詞を聞くと、ばあちゃんは少女のように頬を染めて、嬉しそうに手をぱちんと叩いた。 「あら、同居?寧音ちゃんと?良いじゃない、奏ちゃん!」 「え?いや...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:28
縋るような思いでばあちゃんの消えていった先を見守っていると、とん、と背中に何かが当たった。 「奏」 「っ!」 そうだ。大雅がいるんだった……。 「えっと……。と、とりあえず、荷物、詰めちゃおうか……」 「ああ」 だが、「ああ」と返事をした割に、大雅はそこから離れなかった。 「……」 背中に当たる大雅の気配に、さっきの会話がよみがえる。 さっきの、大雅の台詞……。 『俺はあんたと一緒に暮らしたいだけなんだよ!...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:27
縋るような思いでばあちゃんの消えていった先を見守っていると、とん、と背中に何かが当たった。 「奏」 「っ!」 そうだ。大雅がいるんだった……。 「えっと……。と、とりあえず、荷物、詰めちゃおうか……」 「ああ」 だが、「ああ」と返事をした割に、大雅はそこから離れなかった。 「……」 背中に当たる大雅の気配に、さっきの会話がよみがえる。 さっきの、大雅の台詞……。 『俺はあんたと一緒に暮らしたいだけなんだよ!...
真昼の月 | 2022.01.25 Tue 22:01
「寧音のお婿さんの、お兄さんなんだ。その……」 「初めまして。六条大雅です。お騒がせしてすいません」 「いいえ、ご丁寧にどうも」 ばあちゃんはそれでもまだ心配そうな顔をして、大雅と奏を見比べた。 「今、奏さんに、この機会に一緒にうちに同居しないかと持ちかけてるんですが、俺がつい子供みたいに無理を言ってしまって」 だがその台詞を聞くと、ばあちゃんは少女のように頬を染めて、嬉しそうに手をぱちんと叩いた。 「あら、同居?寧音ちゃんと?良いじゃない、奏ちゃん!」 「え?いや...
真昼の月 | 2022.01.24 Mon 22:04
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