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◇◇◇ ◇◇◇ 「パパ〜、焚き火台に薪積み終わったよ〜!焚き火熾してくれたら豚汁作るから!」 「あ、そっちは俺達がやるから、寧音ちゃんはちーちゃんズと遊んできな!」 「はぁい!ありがとう、優吾ちゃん!」 お日様がキラキラと差し込む湖畔のキャンプ場。梅雨が明けたばかりの今日は、朝から天気が良かった。 寧音は朝からウキウキとご機嫌だ。それはそうだろう。大好きなパパの引っ越しも一段落ついて、久しぶりに、子供の頃から大好きだった双子達と一緒に、キャンプに来ているのだから。 優吾の姉の...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 22:05
「でも、ほら、俺、ゲイだからさ。娘婿の兄貴がゲイでも気にしないかもしれないけど、一緒に暮らすとなると、話は別だろ?」 「は?いや、別に君が誰と付き合っても俺は気にしないし、そんなことで同居を嫌がってると思われるのは、ちょっといやなんだけど……」 「そう?じゃあ、なんでいやなの?」 大雅の濡れたような美しい目で見つめられると、どうして良いのか分からなくなる。肉食獣を前にした捕食動物というのは、こういう気持ちになるのかもしれない。 「……たまに会...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:28
「寧音のお婿さんの、お兄さんなんだ。その……」 「初めまして。六条大雅です。お騒がせしてすいません」 「いいえ、ご丁寧にどうも」 ばあちゃんはそれでもまだ心配そうな顔をして、大雅と奏を見比べた。 「今、奏さんに、この機会に一緒にうちに同居しないかと持ちかけてるんですが、俺がつい子供みたいに無理を言ってしまって」 だがその台詞を聞くと、ばあちゃんは少女のように頬を染めて、嬉しそうに手をぱちんと叩いた。 「あら、同居?寧音ちゃんと?良いじゃない、奏ちゃん!」 「え?いや...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:28
縋るような思いでばあちゃんの消えていった先を見守っていると、とん、と背中に何かが当たった。 「奏」 「っ!」 そうだ。大雅がいるんだった……。 「えっと……。と、とりあえず、荷物、詰めちゃおうか……」 「ああ」 だが、「ああ」と返事をした割に、大雅はそこから離れなかった。 「……」 背中に当たる大雅の気配に、さっきの会話がよみがえる。 さっきの、大雅の台詞……。 『俺はあんたと一緒に暮らしたいだけなんだよ!...
真昼の月 | 2022.01.26 Wed 20:27
縋るような思いでばあちゃんの消えていった先を見守っていると、とん、と背中に何かが当たった。 「奏」 「っ!」 そうだ。大雅がいるんだった……。 「えっと……。と、とりあえず、荷物、詰めちゃおうか……」 「ああ」 だが、「ああ」と返事をした割に、大雅はそこから離れなかった。 「……」 背中に当たる大雅の気配に、さっきの会話がよみがえる。 さっきの、大雅の台詞……。 『俺はあんたと一緒に暮らしたいだけなんだよ!...
真昼の月 | 2022.01.25 Tue 22:01
「寧音のお婿さんの、お兄さんなんだ。その……」 「初めまして。六条大雅です。お騒がせしてすいません」 「いいえ、ご丁寧にどうも」 ばあちゃんはそれでもまだ心配そうな顔をして、大雅と奏を見比べた。 「今、奏さんに、この機会に一緒にうちに同居しないかと持ちかけてるんですが、俺がつい子供みたいに無理を言ってしまって」 だがその台詞を聞くと、ばあちゃんは少女のように頬を染めて、嬉しそうに手をぱちんと叩いた。 「あら、同居?寧音ちゃんと?良いじゃない、奏ちゃん!」 「え?いや...
真昼の月 | 2022.01.24 Mon 22:04
「あの、そういう話、無理にしなくて良いんだぞ?こないだのことは、俺も大人げなかったし、もう気にしてないから」 「え?俺が言いたかったら話しただけだし。荷物、適当に詰めちゃって良い?」 「あ、うん。ありがとう。あ、俺の荷物は別によけておいてくれる?」 「なんで?取り敢えず一度うちに運んで、そこで分別すりゃ良いじゃん。あ、仕事の道具は別にしないと困るよな」 とんでもない美貌がリンゴや煎餅の段ボールに荷物を詰めていく様子に、なんだか申し訳なくなってくる。それに、何故か彼は奏を自分の部...
真昼の月 | 2022.01.24 Mon 15:52
でも、そろそろ向き合うときなのかもしれない。 寧音が一人前になって結婚するのだ。自分だって、ちゃんと姉と向き合わなければ。 奏は、姉の写真を手に取った。自分よりもずっと若い姉は、写真の中で幸せそうに微笑み、幼い寧音を抱きしめている。 「……姉さん。寧音、結婚するよ。花婿さんの大成君は、病院で癌細胞とかの検体検査っていう、立派な仕事をしてるんだよ。寧音もオペ看として、執刀医の先生方や同僚からも信頼されて、毎日勉強だって頑張ってるんだ。姉さんの娘は、...
真昼の月 | 2022.01.24 Mon 15:51
◇◇◇ ◇◇◇ 取り敢えず、奏は自分たちの部屋の荷物をまとめることにした。どのみち、近日中の立ち退きをお願いされているのだ。どこに住むことになっても、荷物はまとめておかなければならない。 この部屋は、寧音が生まれてから姉が亡くなるまで、二人が住んでいた部屋だった。姉が亡くなり、奏が大学を辞めて寧音を育てることになったとき、姉の相談に乗ってくれていたケースワーカーさんが、そのままここに住めるように取り計らってくれたのだ。 大家のばあちゃんも...
真昼の月 | 2022.01.24 Mon 15:50
「でも、ほら、俺、ゲイだからさ。娘婿の兄貴がゲイでも気にしないかもしれないけど、一緒に暮らすとなると、話は別だろ?」 「は?いや、別に君が誰と付き合っても俺は気にしないし、そんなことで同居を嫌がってると思われるのは、ちょっといやなんだけど……」 「そう?じゃあ、なんでいやなの?」 大雅の濡れたような美しい目で見つめられると、どうして良いのか分からなくなる。肉食獣を前にした捕食動物というのは、こういう気持ちになるのかもしれない。 「……たまに会...
真昼の月 | 2022.01.23 Sun 22:03
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